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十一万床の病床削減という政党間合意を踏まえた政府の対応に関する質問主意書
衆議院 第217回 第296号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1
質問本文
二〇二五年六月六日に自由民主党、公明党、日本維新の会の三党は、「人口減少等により不要となると推定される、約十一万床の一般病床・療養病床・精神病床といった病床について、地域の実情を踏まえた調査を行った上で、二年後の新たな地域医療構想に向けて、不可逆的な措置を講じつつ、調査を踏まえて次の地域医療構想までに削減を図る」との合意(以下、「自公維合意」という。)を行ったと承知している。そして、同月十三日に閣議決定された、経済財政運営と改革の基本方針二〇二五(骨太方針二〇二五)では、「約十一万床の」という数字を除き、同様の文言が追加された。
これに関連し、政府に対し質問する。
一 この自公維合意では、不要となると推定される約十一万床の内訳について、「一般病床及び療養病床の必要病床数を超える病床数約五万六千床並びに精神病床の基準病床数を超える病床数約五万三千床を合算した病床数(厚生労働省調べ)。」であるとしている。
この数字に該当する厚生労働省調べとは、それぞれどの調査と考えられるか。
二 現行の地域医療構想においては、二〇二五年時点の必要病床数を百十九万床程度とする目標としている。
厚生労働省の新たな地域医療構想等に関する検討会による新たな地域医療構想に関するとりまとめ(令和六年十二月十八日)では、「病床機能報告上の病床数について、二〇一五年から二〇二三年にかけて、百二十五・一万床から百十九・二万床になり、二〇二五年の必要病床数である百十九・一万床と同程度の水準となっている。」と評価している。これによると二〇二五年の必要病床数を超える病床はせいぜい千床程度であり、自公維合意の言う不要となる病床は約五万三千床とは言えないのではないか、政府の見解を示されたい。
三 自公維合意の「一般病床及び療養病床の必要病床数を超える病床数約五万六千床」があるという推定は、新たな地域医療構想に関するとりまとめの評価を否定するものではないか、政府の見解を示されたい。
四 自公維合意によれば、約十一万床について「調査を踏まえて次の地域医療構想までに削減を図る」ということだが、政府として次の地域医療構想(二〇二七年四月スタート)までに、削減を図る数値の目安を設定するのか。それとも、「調査を踏まえて」ということであれば、約十一万床削減という数値の目安は設定しないと理解して差し支えないか、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一から三までについて
御指摘の「一般病床及び療養病床の必要病床数を超える病床数約五万六千床」に係る「厚生労働省調べ」については、厚生労働省において、「医療施設等経営強化緊急支援事業実施要綱」(令和七年四月一日付け医政発〇四〇一第五号厚生労働省医政局長通知別紙)に基づく「病床数適正化支援事業」を実施し、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第二項第五号に規定する一般病床(以下「一般病床」という。)及び同項第四号に規定する療養病床(以下「療養病床」という。)の数の適正化を進めるため、「病床数・・・の削減を行う」医療機関に対し、「病床数適正化支援事業に係る事業計画(活用意向調査)の提出について」(令和七年二月二十一日付け厚生労働省医政局地域医療計画課事務連絡)において「事業計画」の「提出」を求め、都道府県を通じて補助を行うこととしていたところ、当該医療機関からの「事業計画」の「提出」の状況を踏まえて、令和六年四月時点における一般病床及び療養病床の数(令和七年時点において必要な病床の数(同法第三十条の四第二項第七号イに規定する将来の病床数の必要量をいう。以下同じ。)を超える構想区域(同法第三十条の四第二項第七号に規定する区域をいう。以下同じ。)が所在する二次医療圏(同法第三十条の四第二項第十四号の区域をいう。以下同じ。)におけるものに限る。)と、令和七年時点において必要な病床の数(当該二次医療圏に所在する構想区域におけるものの合計に限る。)との差を調べたものであると承知している。
一方で、御指摘の「評価」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の令和六年十二月十八日に公表された「新たな地域医療構想等に関する検討会」の「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」においては、病床機能報告(同法第三十条の十三の規定に基づく、全国の病院又は診療所であって一般病床又は療養病床を有するものの管理者からの都道府県知事に対する病床機能に係る報告をいう。)により把握した令和五年七月時点における一般病床及び療養病床の数と、令和七年時点において必要な病床の数を基に、「二千二十五年の必要病床数の方向性に沿って、全体として地域医療構想の進捗が認められる」とされているとおり、地域医療構想が全体として進捗している旨の評価がなされているものであるところ、その上で、御指摘の「推定」は、構想区域及び二次医療圏に着目して調べたものであり、御指摘のように「推定は、新たな地域医療構想に関するとりまとめの」評価「を否定するもの」ではないと考えている。
また、御指摘の「精神病床の基準病床数を超える病床数約五万三千床」に係る「厚生労働省調べ」については、同省において、令和五年十月時点における精神病床(同法第七条第二項第一号に規定する精神病床をいう。以下同じ。)の数と、第八次医療計画(令和六年度から令和十一年度までを計画期間とする同法第三十条の四第一項に規定する医療計画をいう。)における精神病床に係る基準病床の数(同法第三十条の四第二項第十七号に規定する精神病床に係る基準病床数をいう。)との差を調べたものであると承知している。
四について
政府としては、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二五」(令和七年六月十三日閣議決定)において、「新たな地域医療構想に向けた病床削減」について、「人口減少等により不要となると推定される一般病床・療養病床・精神病床といった病床について、地域の実情を踏まえた調査を行った上で、二年後の新たな地域医療構想に向けて、不可逆的な措置を講じつつ、調査を踏まえて次の地域医療構想までに削減を図る」としているところ、これに基づき、今後、地域の医療提供体制への影響、医療機関の意向等に留意しながら、必要な調査を行うこととしており、お尋ねについて、現時点で予断をもってお答えすることは困難である。