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立法行為に関する第三回質問主意書

衆議院 第161回 第80号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2004年12月2日
内閣転送 2004年12月3日
答弁書受領日
2004年12月14日
提出から12日
答弁の項目数
3
質問 977字/答弁 1,019字

質問本文

先の「立法行為に関する再質問主意書」(以下「前回主意書」という。)に対する、平成十六年十一月十九日付内閣衆質一六一第三七号で回答があった答弁書(以下「前回答弁書」という。)について、その内容に疑義がある。

そこで、以下のとおり質問する。

一 前回答弁書では、前回主意書の三に対する答弁が明確にされていないので、答弁されたい。

二 一において、「判断」が内閣独自に判断できると考えるのであれば、前回主意書の四の質問にもお答え願いたい。

三 過去に、「条文の追加」等を「正誤」の官報掲載によって行った例があるか、個別具体的に内容を示してお答え願いたい。

四 前回答弁書で、内閣において「正誤」を官報掲載によって行うことが慣例上認められてきたことから、「条文を追加する行為」等についても、憲法第四十一条の「立法」に当たる行為ではないとの見解を示されたが、慣例で行われていることが法的に正しい理由とはならない。単なる字句の訂正や、改正法案文中の参照条文番号の間違いを機械的に修正することと、国会での審査時点で存在しなかった条文を追加することは、内容以前にその意味合いが全く異なり、法規範の内容を変更するものではないという理由でこれを同一視することはあまりに乱暴な解釈の拡大と考えるが、いかがか。

五 前回答弁書において「法案に記載が無かった事項」等の追加を内容とする「正誤」の官報掲載について、「改正に伴う条項の移動を法文の表記にただ細工反映させていないことなど」の場合は「これを行い得ると考える」としている。しかし、例えば、ある法律の条文甲に対して他の条文乙が「甲条の規定を準用する」とされている場合、改正法によって改正前の条文甲に第二項が追加され、条文乙が改正されない場合、条文乙において準用する内容は、条文甲の第一項、第二項の両方になると解され、国会での法案審査においても、それを前提として行うことになる。このような事案において、改正法案成立後に「条文乙で準用される内容は実態的に改正前と変わらないことは自明であり、実質的な法規範の内容と法文の表記との間の形式的な齟齬である」と内閣が独自に判断し、条文乙が準用する内容を条文甲の第一項とする改正法の条文を定立することは、国会での審査の前提を変更することになり、問題があると考えるが、いかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、二及び四について

先の答弁書(平成十六年十一月十九日内閣衆質一六一第三七号)一から四まで及び六についてで述べたとおり、憲法上、内閣は、法律の公布について責任を負い(第三条及び第七条第一号)、また、法律を誠実に執行することを職務としている(第七十三条第一号)ことから、実質的な法規範の内容と法文の表記との間に形式的な齟齬があることが客観的に明らかであると判断される場合に、法文の表記を速やかに実質的な法規範の内容に即したものに訂正し、それを国民に広く知らせることは、内閣の責務であるということができ、従来から、これを内閣においてその判断により「正誤」の官報掲載によって行うことが慣例上認められてきているところである。御指摘の「条文を追加する」行為についても、右の場合に、内閣において法文の表記を実質的な法規範の内容に即したものに「正誤」の官報掲載の形式により訂正するものであれば、実質的な法規範の内容を変更するものではなく、憲法第四十一条の「立法」に当たる行為ではないと考える。

三について

「正誤」の官報掲載の中で「条文の追加」を内容とする訂正を行った例としては、平成十六年七月二十七日官報において、国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百四号)の公布を行った同年六月十一日官報号外第百二十四号について、その五十ページ下段二十二行目と二十三行目の間に同法の第二十条の二を加えるとともに、その五十一ページ下段十六行目と十七行目の間に同法の第二十三条の二を加えたものがある。これらは、ある条項を改正したにもかかわらず、当該条項を引用している他の条項にその改正を正しく反映させておらず、実質的な法規範の内容と法文の表記との間に形式的な齟齬が生じていることがこれらの条項の趣旨に照らして客観的に明らかであることから、法文の表記を実質的な法規範の内容に即したものに訂正したものである。

五について

御指摘のような事案については、条文甲を改正したにもかかわらず、条文甲を準用する条文乙にその改正を正しく反映させておらず、実質的な法規範の内容と法文の表記との間に形式的な齟齬が生じていることがこれらの条文の趣旨等に照らして客観的に明らかである場合に、法文の表記を実質的な法規範の内容に即したものに訂正するためであるときは、「条文乙が準用する内容を条文甲の第一項とする改正法の条文」の追加を内容とする「正誤」の官報掲載を行い得ると考える。

衆議院の原文

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