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税理士法の運用に関する質問主意書
衆議院 第164回 第103号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1
質問本文
税理士法第五十条は、「国税局長(地方税については、地方公共団体の長)は、租税の申告時期において、又はその管轄区域内に災害があつた場合その他特別の必要がある場合においては、申告者等の便宜を図るため、税理士又は税理士法人以外の者に対し、その申請により、二月以内の期間を限り、かつ、租税を指定して、無報酬で申告書等の作成及びこれに関連する課税標準等の計算に関する事項について相談に応ずることを許可することができる」旨を規定している。当該許可を受けることのできる者の範囲は、�@地方公共団体の職員、�A公益法人の役員又は職員、�B農業協同組合、漁業協同組合、事業協同組合及び商工会の役員又は職員ということになっている。租税の申告時期等、繁忙期にこのような便宜を図ることの意義を否定するものではないが、本制度は税理士の職務を侵食するおそれがあるものであり、その運用に際しては慎重であることが求められると考える。
右認識を踏まえ、以下のとおり質問する。
一 税理士法第五十条における許可を与える基準はどのようなものか。
二 「無報酬で」とあるが、例えば、地方公共団体の職員については、許可を受けた場合、地方自治体での通常事務等を行うことなく、相談事務に従事することになると思われる。この場合、地方公共団体等が報酬を肩代わりすることで、その職員に、本来、税理士等が行っている事務を行わしめることになり、本来の意味で「無報酬で」とはならないのではないか。
三 過去十年において、各国税局長に対し当該相談事務の許可を申請した者、許可を受けた者について、その団体名、団体の住所、人数はどの程度か明らかにされたい。また、許可されなかった者がある場合、その理由についても説明されたい(答弁が膨大なものにならない限り、個別の許可申請、許可発給について回答願いたい。)。更には、地方公共団体の長による許可についても件数のみで差し支えないので答弁願いたい。
四 許可のあり方について(なお、以下の質問については、地方公共団体の長による地方税関連の許可については答弁は必要ない。)
�@ 租税の申告時期とはどのような期間になるのか。また、その許可された者が相談事務を行える地理的範囲は特定されるのか。
�A 災害とはどの程度のものを指すのか。また、過去十年、災害を理由に許可を出したケースがある場合、個別具体的に答弁願いたい。更には、その許可された者が相談事務を行える地理的範囲は特定されるのか。
�B 特別の必要がある場合とはどのようなものを指すのか。また、過去十年、特別の必要がある場合を理由に許可を出したケースがある場合、個別具体的に答弁願いたい。更には、その許可された者が相談事務を行える地理的範囲は特定されるのか。
�C 租税の種類別に許可を出すようなケースがあるか。時期、地理的範囲、期間を含め、答弁願いたい。
�D 許可を出したことに対して、業務妨害等の理由で、税理士等から苦情が寄せられたことはあるか。
右質問する。
政府答弁書
一について
国税局長(沖縄国税事務所長を含む。以下同じ。)は、地方公共団体、農業協同組合、漁業協同組合、事業協同組合又は商工会の役員又は職員のうち、申告者数その他の事務の性質及び分量等を考慮し、適当と認めるものに対し、原則として所得税及び個人事業者の消費税に限り、一定の条件を付した上で、臨時の税務書類の作成等に係る許可(以下「許可」という。)をすることとしている。
二について
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第五十条第一項に規定する無報酬とは、税理士又は税理士法人以外の者が申告書等の作成等を行うに当たって、その作成等を求める者から報酬を受けないことをいう。
三について
国税局長による許可に関する「団体名、団体の住所、人数」については、これに関する行政文書の保存期間は一年としており、平成十七年一月一日から同年十二月三十一日までの一年間における許可の件数は約五千件であり、調査に膨大な作業を必要とするため、お答えすることは困難である。
平成十七年一月一日から同年十二月三十一日までの一年間で確認できる範囲では、国税局長に対する許可の申請に対して許可をしなかった事例は一件であり、その理由は農業協同組合が税務署に比較的近く許可の必要性に乏しいと判断されたためである。
地方公共団体の長による許可の件数については、承知していない。
なお、団体の種類別の、国税局長による許可を受けた者の人数については、これに関する国税局長から国税庁長官に対する報告に係る行政文書の保存期間は五年としており、平成十二年四月一日から平成十七年三月三十一日までの五年間では、都道府県が延べ千四百五十三人、市町村が延べ一万七千七百五十四人、農業協同組合が延べ五千二百二十九人、漁業協同組合が延べ五百九十八人及び商工会が延べ六百六十一人である。
四の�@について
おおむね一月から三月までの間の二月以内の期間を限り、一定の地域に限定して許可をしている。
四の�A及び�Bについて
税理士法第五十条は、申告時期等、税務事務が一時に集中し、税理士が不足するような場合に、零細納税者をはじめとする納税者の便宜を図るため、税理士以外の者に、非営利的な立場で、限定的に税理士業務を行うことを認める趣旨で設けられたものである。
お尋ねについては、国税庁としては、この趣旨に沿って個別具体の事例に即して判断すべきものと考えている。
平成十二年四月一日以降、確認できる範囲では、災害があった場合その他特別の必要がある場合に許可を与えた事例としては、三宅島の災害に関し、平成十七年に、三宅村の職員に対して、芝税務署管内に限定して許可をしたものがある。
四の�Cについて
一について及び四の�@についてで述べたとおり、原則として所得税及び個人事業者の消費税に限り、おおむね一月から三月までの間の二月以内の期間を限り、一定の地域に限定して許可をしている。
四の�Dについて
国税局と税理士会との協議会等の場において、農業協同組合、漁業協同組合等に対して許可をしないでほしい旨の意見が表明されたことがある。
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