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司法書士に対する懲戒に関する質問主意書
衆議院 第181回 第5号個別の事案 ×1
質問本文
司法書士の行う業務は登記手続のみならず、一定の範囲の訴訟代理や成年後見業務など幅広いものになっている。しかしながら、懲戒手続は、司法書士法に基づき、所属する法務局又は地方法務局の長が行うこととされている。
以上を踏まえ以下質問する。
一 司法書士が多岐にわたる業務を実施していることに照らせば、法務局長又は地方法務局長が適切な懲戒権者といえるか疑問であり、懲戒権者は法務大臣とすることが適当と考えるが、政府の見解如何。
二 弁護士に対する懲戒は、弁護士法に基づき、懲戒の事由があったときから三年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない旨の「除斥期間」が設けられている。これに対し、司法書士法には「除斥期間」の規定がないため、何年も前の事案について懲戒処分を受けるという状況にある。場合によっては、対象事案について適正な処理の裏付けとなる資料も示すことができず、不当な処分を受けるおそれもあり、懲戒制度として問題があると考える。司法書士法においても「除斥期間」の規定は盛り込むべきと考えるが、政府の見解如何。
三 司法書士に対する懲戒では、「二年以内の業務の停止」や「業務の禁止」を行おうとする場合には聴聞の機会が付与されているが、全ての懲戒処分に対しては聴聞の機会が与えられていない。懲戒処分については、全ての場合に聴聞の機会を与えるべきであると考えるが、政府の見解如何。また、司法書士の業務は多岐にわたり、その実務は複雑な場合も多いことから、実務に精通した司法書士会による意見も参考にすべきと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
司法書士に対する懲戒権者が法務局又は地方法務局の長とされているのは、法務局及び地方法務局が登記に関する事務を所掌していることから、登記手続の代理等を主たる業務とする司法書士の懲戒事由の存否を十分に知り得る立場にあり、かつ、会員である司法書士に対する指導及び連絡の権限を有する司法書士会との連携を十分に図り得る立場にあることに鑑みたものであり、この懲戒権者を変更する必要はないと考える。
二について
御指摘の「除斥期間」の規定が弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)に設けられているのは、弁護士が、司法書士と異なり、事件が終了した時から三年を経過したときは、その職務に関して受け取った書類について、その責任を免れることとされていることなどに鑑みたものであると解されており、また、司法書士に対する懲戒に当たっては、当該非違行為による関係者及び社会に与える影響の大きさ等の個別具体的な事情をしん酌した上、公正かつ適正にこれを行っているところであることから、「除斥期間」の規定を司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)に設ける必要はないと考える。
三について
司法書士に対する戒告の際の聴聞の手続については、戒告が被処分者を戒める旨の処分であり、行政手続法(平成五年法律第八十八号)に規定する不利益処分に当たらないため、戒告をしようとする場合、同法上は聴聞の手続も弁明の機会の付与の手続も必要とされておらず、また、司法書士について、同法の特則として聴聞の手続を執らなければならないこととする規定を設ける理由も認められないことから、これを執る必要はないと考える。
また、法務局又は地方法務局の長は、一についてで述べたとおり、司法書士の懲戒事由の存否を十分に知り得る立場にあるが、必要に応じて、司法書士の懲戒に関する調査を司法書士会に委嘱することができ、司法書士会は、当該委嘱を受けたときは、その調査の結果を、意見を付して、委嘱をした法務局又は地方法務局の長に報告しなければならないとされており、当該意見を含む調査の結果は、法務局又は地方法務局の長が懲戒を行うに際してしん酌されているところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。