Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第166回

平成十八年度内にデフレから脱却するという公約に関する第三回質問主意書

衆議院 第166回 第235号

提出者
無所属
提出日
2007年5月22日
内閣転送 2007年5月28日
答弁書受領日
2007年6月1日
提出から10日
答弁の項目数
2
質問 1,619字/答弁 927字

質問本文

平成十八年度内にデフレから脱却するという公約に関する再質問主意書に対する平成十九年五月十五日の答弁書によれば、平成十九年度のGDPの実質成長率は二.〇%、名目成長率は二.二%程度になる見通しとある。このことに関して第三回目の質問をする。

一 「成長なくして財政再建なし」と言うことだが、平成十九年度のGDP名目成長率が二.二%という成長見通しは、十分な成長と言えるのか。OECD Economic Outlook No.八〇(以下「Outlook」という)によれば、二.二%というのはOECD三〇カ国中、最下位であり、二九位であるイタリアの三.二%からも大きく差をつけられている。二〇〇八年の見通しは二.七%となっているが、これも三〇カ国中最下位だ。日本経済はOECD三〇カ国の中で最も成長しない経済だというのが現内閣の認識なのか。政府は経済成長のための努力が足りず、そういった状況では財政再建などあり得ないのではないか。

二 Outlookによれば、国の債務のGDP比は平成十八年度が一七六.二%、平成十九年度が一七七.六%、平成二十年度が一七七.三%となっている。つまり、平成十九年度まで上昇し、二十年度から下がり始める。債務は増え続けているし、基礎的財政収支は赤字であるのに、なぜ平成二十年度から国の借金のGDP比が減少し始めるかと言えば、名目GDPの伸びが二.二%から二.七%に増加するからで、名目GDPのわずかの伸びでも財政健全化に貢献する。このことを認めるか。

三 過去の「改革と展望」や「進路と戦略」では、名目成長率はどんどん高まるように書いてあるが、実際はそうなっていない。例えば平成十七年発表の「改革と展望」では、平成十九年度の名目成長率は二.六%、消費者物価指数上昇率一.四%、平成十八年発表の「改革と展望」では平成十九年度の名目成長率は二.五%、消費者物価指数上昇率一.一%、今年発表の「進路と戦略」では平成十九年度の名目成長率は二.〇%、消費者物価指数上昇率〇.五%にまで下がった。次々と目標の達成に失敗し、下方修正が続いている原因は、どのような経済対策でどれだけの景気浮揚効果があるかという分析を行ってから「骨太の方針」を決めていないのが原因である。他の先進国では、当然行われている経済分析が日本では行われていないのはなぜか。失敗の原因を調べ、軌道修正しようとしていない現状では今年発表の「進路と戦略」の予測である名目成長率(平成二十年度二.八%、平成二十一年度三.三%)や、消費者物価指数上昇率(平成二十年度一.二%、平成二十一年度一.七%)は、実現しないのではないか。

四 「改革と展望」にも「進路と戦略」にも国・地方の債務残高は今後増え続けるとある。今後、債務残高そのものを減らすことを政府は考えていないと思ってよいか。

五 国・地方の債務残高は増えても、名目GDPが増加し、債務のGDP比が減ればよいというのが政府の見解と思ってよいか。

六 基礎的財政収支を黒字化しなければ、債務のGDP比は減らないと政府は誤解している。「進路と戦略」をみると二〇〇七年度以降は基礎的財政収支は赤字でありながら、債務のGDP比は減り続けている。債務のGDP比が減るなら基礎的財政収支は赤字でもよいのではないか。歳出削減や増税による基礎的財政収支の黒字化だけが、財政再建の手段ではないのではないか。

七 政府は二〇一一年度に基礎的財政収支を黒字化するための不足額が一六.五兆円(平成十八年十二月二十六日に九.五兆円に修正)であるとしていて、その不足額を増税または歳出削減で補うことにしている。しかし、そのような増税や歳出削減は、世界における日本経済のシェアをますます縮小させる恐れがある。一切の先入観を排し、本格的な経済モデルを使い基礎的財政収支は赤字のままでも債務のGDP比を減らす方法を検討したらどうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、二及び四から七までについて

「平成十九年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」(平成十九年一月二十五日閣議決定)において、平成十九年度は、「改革の加速・深化と政府・日本銀行の一体となった取組等により、物価の安定の下での自律的・持続的な経済成長が実現する」と見込まれ、GDPの実質成長率が二・〇パーセント程度、名目成長率が二・二パーセント程度になると見通されるとしている。

また、「日本経済の進路と戦略」(平成十九年一月二十五日閣議決定。以下「進路と戦略」という。)において、進路と戦略に盛り込まれた政策が実行される場合には、今後五年間のうちにGDPの名目成長率が「三パーセント台半ば程度あるいはそれ以上も視野に入ることが期待される」としている一方で、政策の効果が十分に発現されず、かつ世界経済の減速など外的な経済環境も厳しいものとなる場合、「中期的に二パーセント台前半あるいはそれ以下にとどまると見込まれる」としている。なお、こうした経済の展望には種々の不確実性を伴うため、相当な幅を持って理解される必要がある。

政府としては、「二〇一〇年代半ばに向け、債務残高の対GDP比率を安定的に引き下げることを目指し、まずは二〇一一年度には、国と地方を合わせた基礎的財政収支を確実に黒字化」することとしている。現在の極めて厳しい財政状況等を踏まえれば、経済成長を維持しながら、歳出・歳入一体改革に正面から取り組むことが必要であると考えている。

三について

政府としては、内外の経済動向等様々な要素を勘案し、適切な経済財政運営に努めているところであり、成長力の強化等に取り組むこととしている。進路と戦略の対象期間中のGDPの名目成長率については、一、二及び四から七までについてでお答えしたとおりである。また、消費者物価指数の上昇率については、進路と戦略において、進路と戦略で示された適切なマクロ経済運営の下で、今後五年間のうちに二パーセント程度に近づいていくものと見込まれるとしている一方で、「リスクが顕在化するケースでは、これを若干下回ると見られる」としている。なお、こうした経済の展望には種々の不確実性を伴うため、相当な幅を持って理解される必要がある。

衆議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2007年4月17日 滝 実(無所属) 答弁 2007年4月27日
衆議院 第166回 第187号
提出 2007年5月2日 滝 実(無所属) 答弁 2007年5月15日
衆議院 第166回 第210号
提出 2007年10月31日 滝 実(無所属) 答弁 2007年11月9日
衆議院 第168回 第177号
提出 2015年6月24日 福田 昭夫(民主党・無所属クラブ) 答弁 2015年7月3日
衆議院 第189回 第291号
提出 2017年1月26日 逢坂 誠二(民進党・無所属クラブ) 答弁 2017年2月3日
衆議院 第193回 第32号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる