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平成十八年度内にデフレから脱却するという公約に関する質問主意書

衆議院 第166回 第187号

提出者
無所属
提出日
2007年4月17日
内閣転送 2007年4月23日
答弁書受領日
2007年4月27日
提出から10日
答弁の項目数
4
質問 1,239字/答弁 976字

質問本文

平成十八年度内にデフレから脱却するということは、政府・与党の公約であったが、三月十五日に政府が了承した三月の月例経済報告で、「消費者物価は横ばいとなっている」として、脱デフレの公約が果たせなかったことを認めた。このことに関して質問する。

一 政府はデフレ脱却に向けてどのような政策を行っているのか具体的に示して頂きたい。その政策のGDP押し上げ効果が何兆円程度か、インフレ率引き上げ効果が何%か、試算結果を国民に示す義務があるのではないか。

二 政府・日銀が歳出を抑制し、短期金利を引き上げていく政策は、デフレ脱却の公約を掲げながら、公約を守ろうとする努力を放棄していることを示しているのではないか。

三 日本の国民一人当たりの名目GDPの国際順位は、緊縮財政を行うにつれ下がり、平成十七年度には十四位まで落ちた。これは勤労者の給料が下がるのに、それを止めるための適切な経済対策を行わなかったからではないのか。参考のために図一、二を示すと、デフレ下では、積極財政なら国は豊かになり、緊縮財政なら国は貧しくなることを示している。経済が停滞を続ける日本から資金が逃げ出した結果、経済が好調なヨーロッパに資金が集まり、円安ユーロ高が進み、世界のGDPに占める日本の比率は平成十年の十七%から平成十七年の十.三%まで激減したのではないか。

四 OECDのEconomic Outlook No.八〇によれば、日本のGDPデフレーターは平成九年を除き、平成五年〜平成十八年の間マイナスが続いている。OECD三〇か国のGDPデフレーターを見ると、デフレになっている国はほとんどなく、デフレになっても直ぐに立ち直っている。結果的に日本ではOECD諸国に比べGDPの伸び率が年平均三%程度低かったからであり、GDPを引き上げるための政策努力が不足していたのではないか。

五 OECDのEconomic Outlook No.八〇によれば国・地方の債務残高が日本だけ急増している原因は、名目GDPの低迷にある。他の国も債務残高は増加しているが、GDPも増加しているため、GDP比で見るとあまり変動していない。長期にわたる経済の低迷と財政の悪化は、デフレ脱却のための経済政策を怠ったためであり、厳しい財政状況を踏まえれば経済成長と財政再建の両立に努めるべきであることは明らかである。それを実現するためには、政府の経済財政モデルによる試算にしたがって財政出動をして債務のGDP比を減らすべきではないのか。

六 経済の低迷は、国民生活に深刻な影響を与えている。経済生活問題が原因の平成十七年の自殺者数は、平成二年の六倍程度にまで増加している。平成七年には六〇万世帯であった生活保護世帯が今や一〇〇万世帯を超えている。財政が厳しいからこそ減税等を行ってGDPを増やして財政健全化の努力をすべきではないか。それにより多数の人命が救われ、膨大な数の生活苦の人たちを救うことができるのではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

政府としては、「平成十九年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」(平成十九年一月二十五日閣議決定。以下「基本的態度」という。)に沿って、「成長力強化に向けた改革を加速・深化させる」こととしており、また、政府及び日本銀行は、物価安定の下での民間主導の持続的な成長のため、一体となった取組を行うこととしている。これを前提とした経済の姿については、基本的態度において、GDPの実質成長率が二・〇パーセント程度、消費者物価指数の変化率が〇・五パーセント程度になると見通している。

なお、政府としては、極めて厳しい財政状況等を踏まえれば、経済成長と財政再建の両立に努め、安易な財政出動に頼らない安定的な経済財政運営を行うことが必要であると考えており、また、本年二月二十一日の日本銀行による政策金利の引上げは、中長期的に、物価安定を確保し、持続的な成長を実現していくことに貢献するとの考え方に基づいて行われていると承知している。

三及び四について

平成十年から平成十七年にかけて、世界の名目GDPに占める日本の比率が低下している主な要因としては、世界経済が順調に成長する中で、日本経済がデフレ状況にあったため、名目成長率が相対的に低かったことなどが挙げられる。政府としては、これまで、各年度の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」や「構造改革と経済財政の中期展望」等に基づき、適切な経済財政運営に努めてきた。

五について

御指摘の「政府の経済財政モデル」等の計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである。このため、現実の経済政策を行うに当たっては、計量経済モデルによる計算結果を参考としつつも、その時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断することが必要である。

政府としては、現在の極めて厳しい財政状況等を踏まえれば、経済成長と財政再建の両立に努め、安易な財政出動に頼らない安定的な経済財政運営を行うことが必要であると考えている。

六について

五についてで述べた経済財政運営の考え方に基づき、安定した経済成長を続け、経済社会の各層に雇用拡大や所得の増加という形で成長の成果を広く及ぼすことにより、国民が未来に夢や希望を持ち、より安心して生活できるような社会の実現を目指す必要があると考えている。

衆議院の原文

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