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経済財政の基本方針二〇〇七における名目GDPの伸びに関する質問主意書
衆議院 第166回 第443号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
経済財政の基本方針二〇〇七(以下「基本方針二〇〇七」という。)における名目GDPの伸びに関して質問する。
一 財務省が六月二十五日発表した三月末時点の国の債務残高は前年比〇.八%増で、この間の名目GDPの伸びは一.四%増だから国の債務のGDP比は〇.六%減少、つまり債務のGDP比はすでに減少が始まっている。これは、内閣府の「進路と戦略」の試算結果(計数表)において債務のGDP比は二〇〇七年度から減少を始めて、計算結果の出されている二〇一一年度まで安定的に減少が続くとなっていることと符合するのであるが、プライマリーバランスを回復する二〇一一年度までにおける国の債務のGDP比の減少は結果的に減少するということなのか、国の債務のGDP比の減少を政策の目標に掲げているということなのか。
二 「基本方針二〇〇七」は、「進路と戦略」を引用して、二〇一〇年代半ばにかけては債務残高GDP比の発散を止め、安定的に引き下げることを目指すことを目標にしている。これは、二〇一一年度までは債務残高GDP比の安定的な引き下げに真正面から取り組めないということを示すものではないのか。
三 政府に対する質問主意書で内閣府のシミュレーションの結果について引用すると、政府の答弁書には必ず「それは誤差が大きいのだから状況によっては(実は「どんな状況でも」)無視してよいのだ」と答えが返ってくる。このことについて分析すると、内閣府のシミュレーションが「積極財政で財政が健全化する」ということで行われたとき、このことと誤差に関して結論されることは次の二つのうちのどちらかしかあり得ない。
�@このシミュレーションは誤差の範囲内で正しい。
�Aこのシミュレーションは誤差が大きくて意味がない。
政府は国の税金を使って内閣府計量分析室で行ったシミュレーションが無意味だと主張するのか。
四 政府の平成十九年六月二十九日の答弁書によれば、耐震構造のシミュレーションに対しては、シミュレーションには誤差を伴うが、それでもどんな状況でもそのシミュレーションに従わなければならない。一方では、経済モデルによるシミュレーションは、状況によっては無視して良いと述べておられる。政府が、都合次第で勝手に原則を変えるのは許されないのではないか。
五 「基本方針二〇〇七」で二〇一一年度における基礎的財政収支の黒字化や、二〇一〇年代半ばにかけての債務残高のGDP比の安定的な引き下げに対する平成十九年六月二十九日の政府の答弁書(二、四及び五について)は、「『経済財政のシミュレーション』等の計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである」ということであった。つまり、二〇一一年度における基礎的財政収支の黒字化という目標も誤差が大きいのだということをお認めになったわけで、それではプラスマイナス何年の誤差があるというのか。
六 「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇六」では、翌年度からの五年間の歳出削減は、総額十一.四兆円〜十四.三兆円となっていた。この方針は今でも変わらないのか。
七 十一.四兆円〜十四.三兆円という額ももちろん、シミュレーションで求めたものであろう。驚くべきことは、十一兆円〜十四兆円ではなく、十一.四や十四.三というように、有効数字が三桁になっていることである。これは有効数字が三桁もある、極めて誤差の少ない結果が得られたことを、このシミュレーションは示している。「積極財政で財政が健全化する」ということが正しいかどうかを確認するには、有効数字が二桁で十分であり、三桁もの有効数字がある内閣府のシミュレーションならもちろん確認が可能である。政府の答弁書にある「試算には相当の誤差を伴う」の中の「相当の誤差」がそのように小さい誤差を意味するのなら、「積極財政で財政が健全化する」ということを政府で確認するのはもちろん可能であるはずであるが、このことに同意するか。
八 二〇〇四年に政府は一〇〇年安心できる年金を約束して年金改革を行ったが、一〇〇年安心できる年金を維持するためには毎年一定のGDPや賃金の上昇がなければならないはずである。政府はどの程度の上昇率を見込んでいるのか。
九 八の上昇率は二〇〇四年から二〇〇六年まで達成されているのか。また、その上昇率を基本方針二〇〇七では、どのように配慮されているのか。
右質問する。
政府答弁書
一、二及び五について
政府としては、二〇一〇年代半ばに向け、国と地方を合わせた債務残高の対GDP比率を安定的に引き下げることを目指し、まずは二〇一一年度には、国と地方を合わせた基礎的財政収支を確実に黒字化することとしている。国についても、二〇一〇年代半ばに向け、債務残高の対GDP比率を安定的に引き下げることを目指すこととしており、二〇一一年度に向け、基礎的財政収支についてできる限り均衡を回復させることを目指すこととしている。
なお、御指摘の「日本経済の進路と戦略」(平成十九年一月二十五日閣議決定)の参考試算における公債等残高の国内総生産比率の計数は、「経済財政モデル(第二次改定版)」(平成十九年三月内閣府公表。以下「経済財政モデル(第二次改定版)」という。)による計算結果である。
三、四及び七について
御指摘の「積極財政で財政が健全化する」との趣旨が必ずしも明らかではないが、例えば公共投資につき国内総生産の一パーセント相当を継続的に増額するような政策について、一定の仮定の下、経済財政モデル(第二次改定版)における乗数表を用いて計算すると、公債等残高の国内総生産比率は、三年目以降上昇する結果となっている。いずれにせよ、計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである。このため、現実の経済政策を行うに当たっては、計量経済モデルによる計算結果を参考としつつも、その時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断することが必要である。
六について
政府としては、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇六」(平成十八年七月七日閣議決定)で示された歳出・歳入一体改革を確実に実現することとしている。
八及び九について
平成十六年年金制度改正においては、財政均衡期間(年金財政において収支を均衡させる期間をいう。)に関して従来の方式を改め、おおむね百年間の年金財政の均衡を図ることとしている。
年金財政において、保険料収入及び給付費は長期的には賃金の上昇に応じて増加するものであることから、実質的な運用利回り(運用利回りから賃金上昇率を控除したものをいう。以下同じ。)が重要な要素である。平成十六年財政再計算においては、実質的な運用利回りは平成二十年度までは「構造改革と経済財政の中期展望−二〇〇三年度改定参考資料」(平成十六年一月十六日経済財政諮問会議提出)を基に算出し、平成二十一年度以降は、長期の運用利回り三・二パーセントから賃金上昇率二・一パーセントを控除した一・一パーセントと設定している。なお、GDPの上昇率は平成十六年財政再計算の前提として直接用いていない。
実質的な運用利回りの実績は、平成十六年財政再計算の推計初年度である平成十五年度から実績の判明している平成十七年度までの三年度の平均で五・〇パーセントであり、平成十六年財政再計算における同期間中の実質的な運用利回りの見込みの平均である一・二パーセントを四ポイント程度上回っている。
また、御指摘の「経済財政改革の基本方針二〇〇七」(平成十九年六月十九日閣議決定)は、経済情勢等を踏まえつつ、経済財政改革の基本方針について定めたものである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。