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年金記録問題に対する内閣の対応の遅れに関する質問主意書
衆議院 第166回 第451号
質問本文
年金記録不備問題は、国民全体に大きな不安をもたらすとともに、政府に対する国民の信頼を大きく傷つける事態に発展している。この問題については、平成十八年六月十六日に開催された衆議院厚生労働委員会における長妻昭議員の質問に始まり、民主党が事態の深刻さを訴え続けてきた。また、江田憲司議員による質問主意書に対する答弁書(内閣衆質一六六第三八五号)によれば、安倍内閣総理大臣及び塩崎内閣官房長官が未統合の記録の件を含め年金記録の問題について認識したのは、昨年の暮れから今年の初めであるとされる。にもかかわらず、政府与党はこの問題を、平成十九年五月下旬まで何の対策もとらずに放置してきたという経緯がある。この経緯について以下に質問する。
一 平成十八年六月十六日に開催された衆議院厚生労働委員会において、長妻昭議員から六十五歳以上で宙に浮いた年金記録が、厚生年金保険に関して千七百五十四万件、国民年金に関して五百八十九万件存在することが指摘されており、この指摘によって、六十五歳以上で明らかに給付年齢に達している宙に浮いた記録が約二千三百四十万件も存在していることが、当時の厚生労働大臣の知るところとなったと理解して間違いないか。
二 平成十九年二月十四日に開催された予算委員会において、長妻昭議員の質問に対して、柳澤厚生労働大臣は、十五年度から十八年十二月までに、社会保険事務所からの進達に基づいて、十四万三千九百八十一件の裁定変更処理依頼を受け付けたとの答弁を行っており、当然平成十九年二月の時点において、厚生労働大臣は毎年四万人弱の裁定変更が行われてきたと認識していたと理解できるが、間違いないか。
三 平成十九年三月一日の予算委員会第五分科会において、長妻昭議員の質問に対して、柳澤厚生労働大臣は、平成十八年の八月二十一日から十二月二十八日までの期間に行われた年金記録確認の申立のうち、一万八百五十八件、すなわち一ヶ月当たり約二千七百件が、社会保険庁に証拠がないとして訂正がみとめられなかったとの答弁を行っている。さらに、同じ委員会で、柳澤厚生労働大臣は、社会保険庁には記録がないが、本人が領収書などを保管していたため、記録が訂正された事例が、八十六件存在していることも答弁している。このことから、平成十九年三月一日の時点において、厚生労働大臣は、領収書はあるが年金記録が消えている事例が八十六件存在し、年金記録が消えているという訴えが却下された事例が毎月約二千七百件存在していることを認識していたと理解して間違いないか。
四 一から三が間違いないとすると、平成十九年三月一日の時点で、少なくとも厚生労働大臣は、年金記録が消えた事例が間違いなく存在し、毎月約二千七百件の年金記録訂正の訴えが棄却され、毎年約四万件弱の年金記録の訂正が行われ、さらに約五千万件の宙に浮いた年金記録が存在し、そのうち六十五歳以上の記録が約二千三百四十万件にも及んでいることを認識していたこととなる。これだけの情報があれば、少なくとも、宙に浮いた年金記録の名寄せと通知を急ぐ必要があり、年金記録が消えてしまった方のための第三者委員会の設置などの対策を検討する必要があると判断することは、内閣の責務であると考えられるが、内閣の見解はいかがか。
五 平成十九年六月二十二日の新聞グループインタビューにおいて、安倍内閣総理大臣からは平成十九年五月下旬までには年金記録問題については実態の把握を行っていたとの発言があった。では、平成十九年三月一日から五月下旬までの期間において、内閣がどのようにして実態把握を行い、それによって何が新たに明らかとなったのか、具体的に、示していただきたい。そして、その新たに明らかになった情報が、それ以前に得られた情報とどう異なっていたため、政府が対策を立てることが必要であると判断したのか教えていただきたい。
六 私の見解では、この間の経緯を見る限り、内閣は年金記録問題について必要な情報を、少なくとも平成十九年三月一日には知りながら、その意義や重大性を認識することが出来ず、問題を放置したと理解せざるを得ない。この点についての内閣の政治責任はまぬがれないと思われるが、内閣の見解をお聞かせいただきたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
厚生労働省としては、当時の厚生労働大臣も出席した平成十八年六月十六日の衆議院厚生労働委員会において、御指摘の発言があったことは承知しており、同日時点で、社会保険オンラインシステムによって管理している基礎年金番号が付されていない又は基礎年金番号に統合されていない年金手帳記号番号に係る記録(以下「未統合の記録」という。)のうち六十五歳以上の者に係るものが、厚生年金保険については約千七百五十五万件、国民年金については約五百九十万件あることを認識していた。
二について
平成十九年二月の時点において、柳澤厚生労働大臣は、平成十五年四月から平成十八年十二月までの間に、十四万三千九百八十一件の裁定変更処理依頼を受け付けていたことを認識していた。
三について
平成十九年三月一日の時点において、柳澤厚生労働大臣は、平成十八年八月二十一日から同年十二月二十八日までの間に年金記録相談の特別強化体制において受け付けた相談(以下「平成十八年十二月末までの相談」という。)に係る年金記録の照会申立てのうち、回答済みのものが三万二千六百八十五件あるが、このうち、被保険者等の申立てのとおりに記録が確認できたものは二万千八百二十七件であり、残りの一万八百五十八件については、被保険者等の申立てどおりの記録が確認できなかったことを認識していた。
また、同時点において、柳澤厚生労働大臣は、平成十八年十二月末までの相談の中で、被保険者等が所持する領収書等の資料に基づき国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第十四条に規定する国民年金原簿の保険料納付記録を訂正した事例が八十六件あったことを認識していたが、この時点では、これらの事例について、社会保険庁又は市町村(特別区を含む。)が保管している国民年金の被保険者台帳又は被保険者名簿等に保険料の納付の事実が確認できる記録があったか否かについては、把握していなかった。
四から六までについて
長期にわたって納付された保険料を確実に給付に結び付けるために、年金記録の問題に適切に対応していくことは重要な課題であり、年金記録に不安や疑問を持つ被保険者等の相談に迅速に対応するため、昨年八月より年金記録相談の特別強化体制を実施し、平成十九年三月までに、約二百十五万件の年金記録に係る相談に対応してきたところである。また、年金記録の問題は、相当過去からの問題でもあり、十分に実態の把握を行う必要があったことから、年金記録の相談の状況及び結果から実態を把握するとともに、「国民年金・厚生年金の納付した保険料の記録が消滅する事案等に関する予備的調査(松本剛明君外四十二名提出、平成十八年衆予調第四号)についての報告書」において明らかになった約五千万件の未統合の記録の詳細の把握を行ってきたところである。こうした実態把握を踏まえ、従来にない大がかりで抜本的な対策を講じる必要があると判断し、五月下旬に、パッケージとして具体的な対策を取りまとめたものである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。