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安倍総理大臣の「消えた年金」問題に関する発言等に関する質問主意書
衆議院 第167回 第19号お答えすることは困難 ×5検討してまいりたい ×2
質問本文
一 安倍総理はじめ、閣僚らが、「消えた年金」問題は、安倍内閣に対する攻撃で、自爆テロである、という趣旨の発言を参議院選挙応援などでしている。少なくとも安倍総理、塩崎官房長官、小池防衛大臣、渡辺行革担当大臣が発言されている。
そこでお尋ねする。
1 「自爆テロ」とはどういう意味か。誰が、いつ、誰に対する、どのような意図を持ったテロなのか。その被害者は誰か。また、発言の根拠は何なのか。
2 国家のトップリーダーたる総理はじめ、閣僚までもが揃って「自爆テロ」発言をされているが、不適切な発言とは考えないのか。
二 平成十九年七月二十七日、菅総務大臣が柳澤厚生労働大臣に対して五〇〇〇万件の精査について勧告をした。その元となった「年金業務・社会保険庁監視等委員会」が同日、菅大臣に提出した第一次意見具申書に関連して、以下、お尋ねする。
1 「(政府答弁書には五〇〇〇万件の)実態を詳しく精査するよう、安倍総理から厚生労働省に対して指示が行われた」との記述がある。何月何日に安倍総理は、厚生労働省の誰にどのような指示をしたのか。保険料総額の解明も含まれるのか精査の具体的中身もお示し願いたい。
2 「当委員会が七月二十五日及び二十六日の両日に亘り、社会保険庁長官ほかより、上記答弁書記載の約五〇〇〇万件の内容について精査を行っているかどうかを聴取したところ、精査は行っていないとのことであった」との記述もある。この記述は本当か。なぜ、精査を行っていなかったのか社会保険庁に理由を問う。
3 「貴職(菅総務大臣)から厚生労働大臣に対し、上記(五〇〇〇万件の内容)精査を早急に実施すべく詳細な作業工程を明らかにするよう要請していただきたく、意見具申をするものである」との記述もある。ここでいう「精査」とは具体的に何項目に亘るものか。総務省によると、「精査」には、多くの項目があり、保険料総額、氏名が抜けている記録数、二十五年未満の無資格者記録数、死亡者の記録数などを指示したとのことだが、これを含めてすべての精査要請項目を具体的にお示し願いたい。
4 この期に及んで隠蔽体質のある社会保険庁に関して、村瀬長官以下幹部を一人も辞職させないで、かばい続ける理由をお聞かせ頂きたい。
三 社会保険庁及びその関連団体、と損保ジャパン及びその関連会社との間において、取引だけではなく、指導関係・交流など関係性があるとすれば、すべてをお示し願いたい。
四 社会保険庁内及び関連する組織で、公金がネコババされたケースのうち、未公表のものすべてをお示し願いたい。また、公表分も含めて会計検査院への報告漏れの件数と中身をお示し願いたい。
五 社会保険庁にも自治体にも納付記録が全く存在しないと確認された納付記録数の最新数字をお示し願いたい。五十五件という昨年末の数字ではなく、最新の数字と、その消えた時期・期間、納付事務所・自治体名をお示し願いたい。公表できない場合は、いつまでに公表できるのかお示し願いたい。それも公表できない場合は、一ヶ月以内に公表できるか否かだけをお示し願いたい。
六 社会保険庁及び、自治体などが保管する年金保険料納付記録が記された紙記録すべての種類(マイクロフィルム、現物等)とそれぞれの枚数をお示し願いたい。そのすべての紙記録を一年以内に、コンピューターデータと照合して訂正するとすれば、人・モノ・カネはどれだけかかるのか概数をお示し願いたい。示せない場合は、どのくらいの期間調査すれば、それを示すことができるのか、お答え願いたい。
七 総務省の年金記録問題検証委員会は、社会保険庁に対して、どのような資料要求をしているか、主要な資料要求項目を具体的に提出結果とともに、少なくとも十項目提示願いたい。提示できない場合はその理由を根拠法令とともに詳細にお示し願いたい。
八 厚生年金基金を十五年未満で脱退した方の納付記録や、厚生年金基金が解散した場合の納付記録は企業年金連合会に移管されると聞く。
1 その数はそれぞれ、どのくらいか。
2 この場合、基金分の年金を受け取るには、企業年金連合会に裁定請求書を提出しなければならない。請求漏れが多いと聞くが、その実態をお示し願いたい。過去できるだけ遡って、毎年の請求漏れ金額(年金額)と人数と一人当たり平均請求漏れ金額、全体に占める割合、これまでの累積請求漏れ金額(年金額)と総人数をお教え願いたい。
3 請求漏れの原因として考えられる原因をお示し願いたい。また、改善策をお示し願いたい。
4 受給年齢前に企業年金連合会から裁定請求書を郵送するというが、住所リストの整備が不十分で、相手に到着せずに宛先不明で十七%程度が返却されると聞く。本当か。住所情報について社会保険庁に問い合わせをきちっとしているのか。しているとすればその具体的手順をお示し願いたい。
九 企業を退職した場合、確定拠出年金は個人型になる。
1 このケースで受給の請求漏れの実態は。過去できるだけ遡って、毎年の請求漏れ金額(年金額)と人数と一人当たり平均請求漏れ金額、全体に占める割合、これまでの累積請求漏れ金額(年金額)と総人数をお教え願いたい。
2 請求漏れの原因として考えられる原因をお示し願いたい。また、改善策をお示し願いたい。
これらの質問は内閣として、情報収集をしておくべきものであると考えており、本来は、七日以内に答弁が可能であると考える。しかし、答弁に時間がかかるのであれば、あえて延長も了解するので、誠実に答弁頂くことをお願いする。
質問番号を束ねて粗く不誠実な回答をするのではなく、質問番号ごとに誠実に回答を頂くことをお願いする。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の発言については、政治家個人として行われたものと承知しており、政府としてお答えする立場にない。
二の1及び2について
御指摘の安倍内閣総理大臣の指示については、本年二月十四日に衆議院厚生労働委員長に対し、「国民年金・厚生年金の納付した保険料の記録が消滅する事案等に関する予備的調査(松本剛明君外四十二名提出、平成十八年衆予調第四号)についての報告書」が提出され、社会保険オンラインシステムによって管理している基礎年金番号が付されていない又は基礎年金番号に統合されていない年金手帳記号番号に係る記録(以下「未統合の記録」という。)が約五千万件あることが報告され、この報告について、実態を詳しく精査するよう、厚生労働省に対して行われたものである。
社会保険庁においては、年金記録の問題について、年金記録の相談の状況及び結果から実態の把握に努めるとともに、本年五月十一日に、年齢階層別の未統合の記録のデータを公表したところである。
また、本年七月二十五日の第一回年金業務・社会保険庁監視等委員会及び同月二十六日の同委員会委員による社会保険業務センター視察において、社会保険庁長官等に対し、約五千万件の未統合の記録の精査について聴取が行われ、その内容はまだ十分検証できていないとの回答があったところであるが、これは、精査する項目等について詳細を検討中であるため、具体的な作業については準備中であるという趣旨で回答したものである。
二の3について
御指摘の意見具申及びそれを踏まえた総務大臣の厚生労働大臣に対する勧告は、厚生労働省に対する内閣総理大臣の指示にかんがみて、社会保険庁の対応が十分でないとの認識に至ったため、厚生労働省において詳細な作業工程を示すことを求めたものである。お尋ねの精査の具体的な項目については、その作業工程の中に盛り込まれるものであり、意見具申及び勧告においては明示していない。
二の4について
社会保険庁においては、本年七月五日に年金業務刷新に関する政府・与党連絡協議会において取りまとめた「年金記録に対する信頼の回復と新たな年金記録管理体制の確立について」に基づき作業を進める一環として約五千万件の未統合の記録についての精査を行う旨を明らかにしたところであり、「隠蔽体質」及び「かばい続ける」との御指摘は当たらない。
なお、村瀬社会保険庁長官は、日本年金機構法(平成十九年法律第百九号)の成立等により、社会保険庁改革に一定の道筋が示されたことを契機に、本年八月三十一日付けで退官したところである。
三について
社会保険庁及びその所管する独立行政法人と株式会社損害保険ジャパン及びその子会社(以下「損害保険ジャパン等」という。)との間には、取引関係はなく、また同庁が所管する公益法人と損害保険ジャパン等との間には、自動車保険契約等が存在している。また、同庁においては、平成十九年八月一日現在において、株式会社損害保険ジャパンより三名を非常勤職員として配置している。
四について
社会保険庁職員による年金保険料の着服及び年金給付金の不正受領に係る事案のうち未公表となっているもの、市町村職員等による年金保険料の着服に係る事案のうち未公表となっているもの並びに会計検査院法(昭和二十二年法律第七十三号)第二十七条に基づく報告を行っていなかった事案について、現在調査中であり、現時点でお答えすることは困難である。
五について
お尋ねについては、昨年八月から社会保険庁において実施している年金記録相談の特別強化体制において受けた相談の中で、本年三月末までの事例として把握できたものについて、一か月以内に公表できるよう努めてまいりたい。
六について
社会保険事務所における被保険者記録が記されたマイクロフィルム及び紙台帳の保管状況並びに市町村が保有する国民年金被保険者名簿の保管状況については、社会保険庁のホームページにおいて本年八月二十三日現在の状況を掲載しているところである。
また、社会保険庁のマイクロフィルム記録や市町村が保有する国民年金被保険者名簿等の記録と、社会保険オンラインシステムにおいて管理する記録の突合せ作業を計画的に実施し、その進捗状況を半年ごとに公表することとしているところであるが、現在、その実施に当たっての具体的な手法等について検討しているところであり、現時点では、お尋ねの「人・モノ・カネ」等についてお答えすること及びお答えできる時期を示すことは困難である。
七について
年金記録問題検証委員会(以下「検証委員会」という。)は、その判断により、社会保険庁に対して検証に必要と考えられる資料の要求を行っているところであるが、資料要求の項目など、検証委員会における調査・検証の進め方の詳細については、検証委員会の性質上、その事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある等の理由から、お示しすることはできない。
八の1について
厚生年金基金を脱退したことにより企業年金連合会に移換された納付記録のうち、厚生年金基金の加入期間が十五年未満の件数については、平成十八年度末で約二千六百二十一万四千件となっている。
また、厚生年金基金が解散したことにより企業年金連合会に移換された納付記録の件数については、平成十七年度末で約二百二十二万八千件となっている。
八の2及び3について
御指摘の「請求漏れ」の意味するところが明らかでないため、お答えすることは困難であるが、企業年金連合会が支給する年金たる給付は、老齢厚生年金の一部を代行するものであり、受給が可能な年齢以後において裁定の請求が行われていない原因としては、単に請求を忘れている場合のほか、受給が可能な年齢以後において、個人の選択により、裁定の請求を行わない場合や厚生年金の裁定が行われていないため、裁定の請求を行っていない場合なども含まれていると考えられる。
社会保険庁においては、厚生年金基金加入員期間を有する受給権者に係る裁定を行った場合は、住所情報など必要な情報を企業年金連合会に対し提供しており、これを受けて、企業年金連合会においては、当該受給権者に対し裁定請求書を送付している。さらに、企業年金連合会においては、受給が可能な年齢以後の裁定の請求を促す観点から、五十九歳十一か月に到達した者又は六十五歳に到達した者のうち、それぞれ社会保険庁から住所情報などの提供を受けていない者に対し、裁定請求書を送付している。
八の4について
八の2及び3についてで述べたとおり、社会保険庁においては、厚生年金基金加入員期間を有する受給権者に係る裁定を行った場合は、住所情報など必要な情報を企業年金連合会に対し提供している。
企業年金連合会が郵送する裁定請求書については、五十九歳十一か月に到達した者に郵送するもの以外にも様々なものがあり、あて先不明で返却された割合についてはそれを区別して集計していないため、お尋ねについて、現時点でお答えすることは困難である。なお、平成十八年度に企業年金連合会が送付したすべての裁定請求書のうち、返戻されたものの割合は約十九パーセントである。
九の1及び2について
御指摘の「請求漏れ」の意味するところが明らかでないため、お答えすることは困難であるが、確定拠出年金における老齢給付金については、受給が可能な年齢以後において、個人の選択により、七十歳までの間、受給を開始することなく運用指図を行うことが可能であり、受給が可能な年齢以後において裁定の請求が行われていない原因としては、単に請求を忘れている場合のほか、個人の選択により受給を開始することなく運用指図を行っている場合などが含まれていると考えられる。
このため、確定拠出年金の記録関連運営管理機関においては、受給が可能な年齢以後の裁定の請求を促す観点から、受給が可能となる年齢に到達する前等に、加入者等に対し、裁定請求の手続に関するお知らせを送付している。
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