Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第167回

本年度新司法試験に関する質問主意書

衆議院 第167回 第23号検討してまいりたい ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2007年8月8日
内閣転送 2007年8月10日
答弁書受領日
2007年8月15日
提出から7日
答弁の項目数
6
質問 1,721字/答弁 1,025字

質問本文

司法試験は、わが国の司法制度を担う人材を選抜する試験であり、その試験の公正は、なによりも司法に対する国民の信頼を担保する上できわめて重要である。ところが、本年度の新司法試験の実施にあたり、一部考査委員による不適正な行為があったとされ、試験の公正が疑われる事態となっている。

従って、次の事項について質問する。

一 問題の発端となった植村元考査委員については、六月に考査委員を解任され、またその不適正な行為についても、八月三日の法務省の発表によれば、特段の是正措置が必要なものではない旨判断されたとのことである。しかし、この「不適正な行為」が試験に及ぼした影響の評価について、若干疑問があるので、以下の点について明らかにされたい。

1 短答式試験問題については、考査委員が学生に情報提供した判例が出題された事は間違いないが、試験に出題される等を明示していない、学生が容易に知りうる重要判例である、結果として正答率に有利な影響が見られない、等の理由により「有利な結果をもたらしたとはいえない」と判断したとの事である。

しかし、この説明は、判断要素として必ずしも説得的と言えず、かつ法科大学院における今後の指導につき、誤ったメッセージを与えるものではないか。すなわち、出題される判例が重要判例であるのは、新司法試験としてある意味当然であるし、考査委員が、重要判例の中からいくつかをピックアップする事は、それ自体事実上、出題される可能性を受験生に認識させるものではないのか。同様の事が今後の法科大学院の指導の中で行われても、試験に関する限り不公正とまではいえないということか、うかがいたい。

2 論文式試験においては、短答式試験で考慮した「実際の影響」、すなわち実際の得点の検証が行われていないが、なぜか。採点が終了していないということが問題であれば、採点終了前に結論を出す理由は何か。

3 短答式試験・論文式試験共に、��有利な結果とならない�≠アとを理由として、再試験等特段の措置は必要がないと結論されている。

しかし、事前の情報提供が問題となるのは、それによって試験の公正さ、信頼性が失われるからではないのか。とすれば、試験について何らかの措置が必要かの判断は、結果として試験結果に影響があったか否かという問題のみならず、試験のプロセス自体に重大な瑕疵があったか否かという点も、試験の適正さの判断、ひいては何らかの措置の必要性の判断の要素としなければならないのではないか。

二 八月三日の法務省公表文書にも「植村元考査委員の件以外」と摘示されているが、本年度の司法試験に関しては、植村元考査委員の事案以外にも、論点の漏洩等の、公正を害する行為があったとの指摘が寄せられたと聞く。もちろん、これらの情報の真偽は不明であり、それが試験にどの程度の影響を及ぼしたかも慎重な検討を要するところである。しかし、司法試験に特に厳正さが要請されるのは、司法に対する国民の信頼に直結する問題であるからである。とすれば、その影響の判断は、当局や考査委員のみならず、広く法曹や法科大学院関係者などによって検証されるべきである。

そこで、次の点について明らかにされたい。

1 植村元考査委員の事案においては、当該指導は大学院主催のものではなかったと聞く。文部科学省は、法科大学院に対して答案練習会の実施の有無等について調査を行っているが、当該調査において、所属する教員とくに考査委員が、大学院主催ではない形で行った指導等についても調査対象としたか。

2 法務省ないし司法試験委員会が考査委員に求めた報告とはどのようなものか。

3 法科大学院やその所属教員から寄せられた情報、及び文部科学省・法務省が自ら収集した情報のうち、�@考査委員のいる法科大学院において、�A授業・答案練習等の手段を問わず、�B学生に対し本試験問題と類似する事案・論点・判例等に触れる機会を与えた「おそれ」があるとしているものは、どのようなものがあるか。その全件について、概要を摘示いただきたい。またこれらについては、関係資料を含め公開すべきと考えるが、政府の見解をうかがいたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

植村栄治元司法試験考査委員(以下「植村元考査委員」という。)については、従前から差し控えるよう要請していた受験指導を行うなど、司法試験考査委員として不適正な行為が判明したことから、平成十九年六月二十九日付けで司法試験考査委員を解任するとともに、今後、司法試験考査委員・予備試験考査委員として任命しないこととしたところである。また、このような司法試験考査委員による受験指導については、今後とも、その再発防止に努めることとしている。したがって、植村元考査委員の不適正な行為に関し、平成十九年新司法試験について特段の措置をとらないとしたとしても、御指摘のように「誤ったメッセージを与えるもの」ではないと考えている。

一の2について

植村元考査委員の行為が平成十九年新司法試験の論文式試験の答案作成に反映できるような有利な情報を与えたとは言い難いと認められることを踏まえ、司法試験委員会において、採点結果が判明していない現段階においても、再試験等特段の措置を講じる必要はないとされたものである。

一の3について

植村元考査委員の行為は、司法試験の公正さに疑念を抱かせかねない不適正なものであるが、実施された司法試験について特段の措置をとる必要があるか否かは、行為の当否とは別に判断されるべきものと考えている。もっとも、司法試験の公正さに対する信頼を損ねることのないよう、植村元考査委員が行ったような不適正な行為の再発防止の方策を検討しているところであり、その検討状況を踏まえつつ、必要な措置を講じてまいりたい。

二の1について

文部科学省が実施している「法科大学院における答案練習会等の実態調査」においては、一定の調査対象期間に在籍した新司法試験考査委員である教員を含む全教員について、学生等からの要請による勉強会等も含め、当該教員が指導したすべての答案練習会等を対象として調査している。

二の2について

平成十九年六月二十九日付けで、すべての司法試験考査委員に対し、司法試験考査委員の任期中、勉強会、答案練習会等の受験指導をしたことがないかという点について、報告を求めたものである。

二の3について

御指摘の「学生に対し本試験問題と類似する事案・論点・判例等に触れる機会を与えた「おそれ」があるとしているもの」が、いかなるものを指すのか明らかではないが、法務省及び文部科学省が把握する限り、試験問題の事前漏えいに当たる行為は、認められない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2007年8月8日 前川清成 答弁 2007年8月15日
参議院 第167回 第1号
提出 2014年6月6日 小池 政就(結いの党) 答弁 2014年6月17日
衆議院 第186回 第202号
提出 2005年2月21日 村越祐民(民主党・無所属クラブ) 答弁 2005年3月1日
衆議院 第162回 第19号
提出 2005年3月14日 村越祐民(民主党・無所属クラブ) 答弁 2005年3月22日
衆議院 第162回 第33号
提出 2011年1月27日 馳 浩(自由民主党・無所属の会) 答弁 2011年2月4日
衆議院 第177回 第21号
提出 1998年10月16日 山本孝史 答弁 1998年11月27日
衆議院 第143回 第25号承知していない ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる