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最近のけん銃発砲事件等の警察捜査に関する質問主意書
衆議院 第168回 第50号お答えすることは困難 ×8
質問本文
今年に入ってから、全国各地で暴力団員によるけん銃発砲事件が多発している。
二月五日には東京都内で指定暴力団住吉会系幹部がけん銃で射殺され、指定暴力団山口組系組事務所などに対する報復と思われる発砲事件が相次いだ。そして四月十七日には前長崎市長が指定暴力団山口組系水心会幹部にけん銃で射殺された事件、四月二十日には東京都町田市の指定暴力団極東会系暴力団員のけん銃乱射事件、五月十七日には愛知県長久手町の元暴力団員によるけん銃発砲・立て籠もり事件と暴力団関係者によるけん銃発砲事件が連続的に発生した。そしてまた、九月十一日の深夜、函館市内で指定暴力団住吉会系暴力団員が警察官との銃撃戦で射殺される事件が発生した。
最初にけん銃発砲事件の初動捜査の問題について質問する。
次に、こうした情勢に対して警察のけん銃押収数は低迷の一途をたどり、けん銃の押収数は警察がけん銃摘発を強化した平成四年以前の水準の半分以下にまで減少している。平成五年以降のけん銃摘発強化対策とは何だったのか。最近の暴力団情勢を含めて、今後のけん銃摘発強化対策について質問する。
最後に、社会保険庁や市区町村職員による社会保険料の業務上横領事件の告訴・告発事件に関する警察の捜査状況について質問する。
けん銃をめぐる問題は、国民の生命身体に直接危険を及ぼす治安維持上重大な問題である。また社会保険庁の問題は、公務員倫理の著しい低下を物語るだけではなく、我が国の年金制度の信頼性を根底から揺るがす重要な問題である。そうした問題の重大性、緊急性に鑑み、政府に対して質問する。なお、国会法第七十五条第二項に規定する通り、質問主意書受領から七日以内に答弁されたい。また同様の文言が並ぶ場合でも、項目ごとに平易な文書で答弁されたい。
�T けん銃発砲事件の初動捜査について
四月の長崎前市長射殺事件では、長崎県警が事件の直前に情報を入手しながら必要な捜査を怠ったため事件の発生を阻止できなかった事実が明らかになっている。五月の愛知県長久手町の立て籠もり事件では、狙撃された警察官が長時間にわたり現場に放置されたなど、警察のけん銃発砲事件の初動捜査の甘さが指摘されたところである。
その後、九月十日には、北海道函館市でも暴力団員との銃撃戦で警察官が暴力団員に撃たれ重傷を負う事件が発生した。
この事件は報道によると以下の通りだ。
九月十日午後十時ころ函館市内中心部から車で四十分くらいのところに位置する亀田郡西大沼所在のホテル前で、けん銃を持った男が同ホテルへ出入りしている業者(女性)をけん銃で脅し、女性の乗用車を奪い函館方面に逃走したため、ホテル従業員が一一〇番通報した。
通報を受けた警察では、強盗事件として緊急手配中の十一日午前零時ころ、約十五キロ離れた函館市昭和町で道警函館方面本部地域課のパトカー(警察官二名)が手配車両を発見、停止させた。その際、男がパトカーを運転していた警部補に向けけん銃で二発を発砲、うち一発が警部補の右腕を貫通した。
危険を感じたパトカー助手席の巡査部長は、車外に出て三発を威嚇射撃しさらに二発を発射したところ、男の背中と腹部に命中し、函館市内の病院に搬送されたが、午前一時二十分、搬送先の病院で死亡した。(以下、この事件を「第二事件」という)
捜査が進むに連れて、容疑者の犯行前の足取りが明らかになってきた。
報道によると、警察官に射殺された男は、事件の前日の九月十日の午前八時二十分過ぎ、JR函館駅ホームで男性客にけん銃らしいものを突きつけ「列車に乗れ」と脅したという事件があったというのだ。(以下、「第一事件」という)
これを目撃した乗客らが停車中の特急列車の車掌に連絡、車掌は、JR北海道函館支社を通じて道警函館方面本部鉄道警察隊に連絡するとともに、同支社の社員らが付近を捜したが、容疑者は見つからなかった。
JR函館駅構内で男に威嚇された乗客はほかにもおり、一部の乗客がJR函館駅前交番に通報、函館西警察署員が捜したが、既に立ち去っていたのか容疑者を発見できなかった。また、JR函館駅員もこの男らしい人物が午前八時二十五分ころ、改札を抜け外へ出る姿を目撃している。
第一事件のあった平日の午前八時半前後といえばJR函館駅には通勤・通学の市民が大勢いたと推察できる。同駅の近くには観光名所になっている函館朝市もあり、朝から多くの観光客が訪れる。同駅周辺には商店街、ホテル、銀行なども建ち並ぶ函館市の中心部である。
警察は第二事件の銃撃戦の少なくとも十五時間以上も前に、けん銃らしいものを持った男がJR函館駅付近に出現していたことを知っていたことになる。
一 通報を受けた警察の初動捜査について
第一事件のあった午前八時二十分前後の時間帯と言えば、警察は当直勤務交代直前であり、前日からの当直勤務も終わろうとしているときだ。この時間帯は、当直の警察官にとって緊張がとぎれ、警戒態勢に空白が生じ易い時間帯と考えられる。
(1) 報道された内容は事実か、答弁願いたい。
(2) 第一事件のあったJR函館駅でけん銃らしいものを持っていた男と銃撃戦で死亡した男は同一人物か、答弁願いたい。
(3) JR函館駅に臨場した鉄道警察隊及び駅前交番の警察官はどのような捜査を行ったのか。現場に臨場した警察官の所属及び人数についても、答弁願いたい。
(4) 道警函館方面本部地域課通信司令室及び捜査課は次の事項について指示したのか、答弁願いたい。
�@ 目撃者等の事情聴取による、男の人相、着衣などのほか、けん銃の真偽の確認。
�A 現場周辺について集中的な検索による容疑者の発見。
�B 駅周辺のホテル、モーテル、サウナなどの宿泊施設の聞き込みと手配、タクシー会社、バス会社など交通機関への手配。
�C けん銃を持っている可能性があるので、営業開始直前の銀行など、金融機関への警戒手配。
�D けん銃が隠匿されそうな駅構内のロッカーやトイレなどの検索。
�E 駅などの防犯カメラのチェックによる容疑者の特定。
(5) 情報によれば、第一事件の直後にこうした初動捜査が行われた形跡はない。これはいかなる事情によるものか、答弁願いたい。
(6) 男は函館に向かうタクシーの運転手に、刑務所での経験を語り、「シャブ(覚せい剤)をやっている」「刑務所に入りたくないから警察に捕まったら銃撃戦だ」などと話したという。この情報は、事前に警察は把握していたのか、答弁願いたい。
(7) 報道によると、男は十日の午前八時半ころにJR函館駅を出た後タクシーで、渡島管内七飯町西大沼のホテルに向かい、同ホテルにチェックインしたという。その夜の午後十時ころに同ホテル前で、同ホテルの出入り業者の女性をけん銃で脅し、車を奪って逃走し、その二時間後にパトカーに発見されて銃撃戦となった。
第一事件の初動捜査を徹底していたら、強盗事件も、銃撃事件も起きなかった可能性がある。その点についての所感を答弁願いたい。
二 第一事件の初動捜査に関する報道対応について
報道によると、容疑者の言動から覚せい剤を使用した様子が窺われ、血液から覚せい剤反応があったという。こうしたことからも、第一事件当時には、男は所持していたけん銃を、いつ発砲してもおかしくない精神状態にあったのではないかと推測される。覚せい剤の使用者が異常な行動に出た事例は多い。非常に危険な状態にあったと考えられる。
しかしながら、報道各社の記事には、第一事件の警察の初動捜査に関するものはほとんど報道されていない。
(1) 道警函館方面本部は、第一事件の初動捜査の状況や結果について、その詳細を発表したのか答弁願いたい。
(2) 詳細を発表しなかったとするならば、その理由について答弁願いたい。
�U けん銃摘発対策について
平成二年に最近と同じようなけん銃発砲事件が多発する事態が起きている。この年、暴力団の対立抗争事件が百四十六回、銃器発砲事件も二百五十五回発生し、一般市民三人が巻き添えで射殺された。
このような暴力団の不法行為を封じるため、平成四年三月一日いわゆる「暴力団対策法」が施行された。警察庁は、同法律の施行に伴い「指定暴力団等」に山口組、稲川会、住吉会の三団体を指定し、暴力団の武装解除を目標に、いわゆる「平成の刀狩り」を全国の警察に指示し、平成七年四月までに全国警察の防犯部門に専ら銃器を摘発する部署として「銃器対策課(室)」を設置するように指示した。
ちなみに、それ以前に全国の警察が押収したけん銃は、平成二年九百十八丁、平成三年九百五十四丁(いずれも警察白書による)だった。平成五年にはいわゆる銃刀法が改正され、けん銃の「自首減免」の規定が新設された。この規定は「けん銃を所持する者がけん銃を提出して自首したときは刑を軽減し又は免除する」というものだ。
こうした警察庁の施策によって全国の警察が押収したけん銃は、平成四年千四百五十丁、平成七年は千八百八十丁とそれまでの倍近くまで跳ね上がる。ちなみに、この年三月には日本警察の最高責任者國松孝次警察庁長官が、何者かにけん銃で撃たれ重傷を負う事件が発生した。この事件は未だに解決されていない。
警察庁の方針に基づき警察のけん銃摘発手法は大きく様変わりした。
全国の警察で「自首減免」の規定を拡張適用した「首なしけん銃」や「ヤラセ捜査」によるけん銃摘発が始まった。(「首なしけん銃」とは、捜査員が暴力団関係者にけん銃を買わせたり、覚せい剤事件を見逃したりする裏取引で、けん銃の所有者を見逃し、けん銃だけを提出させるという違法捜査である。)平成十一年には「自首減免」を適用した押収けん銃数は押収けん銃数全体の二十三%にまで達している。
全国各地でけん銃摘発の実績を上げるために行われてきた組織的な違法捜査も次々と発覚した。
兵庫県警の「タイ人船員を使ったけん銃密輸事件」、長崎県警暴力団対策課の「けん銃のヤラセ摘発事件」、愛媛県警生活保安課銃器対策室の警部と警部補が「覚せい剤違反を見逃す代わりに暴力団からけん銃四丁を買い付けた事件」などが続発した。平成十四年七月には、元北海道警察銃器対策課の稲葉圭昭警部が覚せい剤使用で逮捕され、その裁判で銃器対策課の数々の違法捜査を暴露した。稲葉圭昭氏は、「銃器対策課が密輸けん銃を摘発するため莫大な量の覚せい剤を密輸させた」と述べ、これが事実とするならば、驚くべき「ヤラセ捜査」を暴露したことになる。この年の九月には、道警銃器対策課ぐるみの「おとり捜査」の偽証事件も発覚している。
今年になってからも平成十四年十一月に奈良県警の警部補が知人の男が盗んだけん銃を使って押収を偽装していたことが発覚している。これらの事件はいずれもすべてヤクザとの取引であり金銭絡みであった。
九月十八日の報道各社は、埼玉地検の検事が指定暴力団稲川会系の組長と取引してけん銃を提出させようとした、と伝えている。
一 けん銃の押収数について
(1) 平成五年以降のけん銃の各年別押収数について、答弁願いたい。
(2) 各年別押収数のうち暴力団関係者からの押収数について、答弁願いたい。
(3) 各年別押収数のうち「自首減免」の規定を適用した件数について、答弁願いたい。
(4) 各年別の「自首減免」を適用した件数のうち、いわゆる「首なしけん銃」の数について、答弁願いたい。
(5) 平成五年以降、警察内部において、こうした安易な捜査手法や違法捜査を是認するがごとき風潮が蔓延したとされているが、その点についての所感を答弁願いたい。
(6) 平成十八年のけん銃押収数は、警察白書によると、四百五十八丁となっている。この数は、警察庁によるけん銃摘発対策強化前年の平成三年の半分以下に減少している。その要因について答弁願いたい。
(7) 山口組などの指定暴力団は、組員に対して警察官との接触を禁止させたり、組事務所への警察官の立ち入りを拒否していると聞くが、そうした事実はあるのか、答弁願いたい。
(8) 現場の情報収集能力や協力者の獲得作業の能力が著しく低下しているとの指摘がある。警察の現場における捜査力の実態について答弁願いたい。
二 けん銃摘発に伴う違法捜査について
(1) 平成五年以降、各年別のけん銃摘発に伴う違法捜査の都道府県警察別の件数について、答弁願いたい。
(2) 平成五年以降、各年別のけん銃摘発に伴う違法捜査により、懲戒処分を受けた警察官の都道府県別人数について、答弁願いたい。
(3) 平成五年以降、各年別のけん銃摘発に伴う違法捜査により、刑事処分を受けた警察官の都道府県別人数について、答弁願いたい。
(4) こうした違法捜査に対する処分が、その後のけん銃摘発の捜査に関して現場の警察官の士気を低下させたという指摘があるが、所感を答弁願いたい。
三 けん銃摘発体制について
警察庁は、平成四年に全国の警察に対し、平成七年までに銃器対策課(室)を防犯部門(現生活安全部門)に設置するように指示した。それまで、けん銃の摘発は捜査四課等、刑事部門の暴力団捜査を担当する部署が担当していたが、それを防犯部門に移管した、と承知している。
ところが、平成十五年四月、警察庁は全国の警察に組織改革を指示した。それを受けて警視庁など大規模な都道府県警では刑事部門に「組織犯罪対策部(局)」を設け、ここに暴力団捜査を担当する暴力団対策課、捜査四課、薬物銃器対策課を統合することになった。それ以外の県警でも生活安全部門から銃器対策課(室)は姿を消し、刑事部門に薬物銃器対策課が設置され、それまでの銃器対策課は姿を消した、と承知している。
(1) この組織改革の理由について、答弁願いたい。
(2) この組織改革によっても、けん銃の押収数は、平成十五年七百八十五丁、平成十六年六百一丁、平成十七年四百八十九丁、平成十八年四百五十八丁(いずれも警察白書による)と減少の一途をたどっている。組織改革は効果を上げていないと理解していいか、答弁願いたい。
(3) 平成四年に警察庁の指示で行われたけん銃摘発の業務を、刑事部門から生活安全部門へ移管したのは、失敗であったと理解してよいのか、答弁願いたい。
(4) 現在の全国警察のけん銃摘発の体制はどうなっているのか、答弁願いたい。
(5) 全国でけん銃摘発に専従している警察官の数はどうなっているのか、答弁願いたい。
(6) けん銃押収数がピークだった平成七年当時と比較して、その数は増えているのか、減っているのか、答弁願いたい。
四 けん銃摘発に必要な捜査費について
(1) 平成五年以降、各年別のけん銃摘発に必要とされた「捜査費」の予算額及びその執行額について、答弁願いたい。
(2) 平成二十年度のけん銃摘発に必要な「捜査費」の要求額について、答弁願いたい。
(3) 平成二十年四月から実施予定のけん銃摘発のための「報奨金」制度に関し、次の点について答弁願いたい。
�@ 平成二十年度のけん銃摘発対策の予算額の内訳について。
�A 「報奨金」制度の目的及び概要について。
�B 「報奨金」制度の必要性について。
�C 「報奨金」に充てる予算は、これまでの「捜査費」予算で十分賄えることができると考えるが、どうか。
�D 「報奨金」制度は、国費でけん銃を購入することになる懸念はないか。
�E けん銃の摘発情報の性質上、「報奨金」が暴力団関係者に渡る可能性があると考えられるが、どうか。
�F 「報奨金」制度は、かつての「首なしけん銃」のような安易な捜査手法や違法捜査を助長するおそれはないか。
�G 「報奨金」制度は、現場の警察官の捜査能力の低下を招くおそれはないか。
�H 「報奨金」制度によって、けん銃押収数はどの程度増えると考えているのか。
�V 社会保険庁及び市区町村職員の着服事件に関する警察の捜査状況について
公的年金(国民年金・厚生年金)の加入・納付記録問題で、社会保険庁は国民の集中的な批判を浴びている中、市区町村と社会保険庁と市区町村の職員による国民年金保険料や給付金を着服、横領したとされる事実が次々と明らかになっている。
社会保険庁は、社会保険庁の職員による着服について、分かっただけで五十件、着服金額は一億六千八百五十万円、このうち、四十四件を懲戒処分にし、刑事告発したのは二十七件と発表した。さらに、市区町村の職員による着服は、三十三都道府県の八十三の自治体で九十五件、着服総額は二億二千八百万円に上り、このうち、懲戒処分を行ったのは七十件、刑事告発したのは十七件と発表した。
一 警察における告訴・告発事件の受理状況について
(1) 都道府県警察別の社会保険庁及び市区町村の職員による着服に係る告訴・告発事件の受理件数について、答弁願いたい。
(2) これらの事件についての処理結果及び処分結果について、答弁願いたい。
二 北海道警察の告訴事件の処理について
(1) 九月十三日の北海道新聞によると、納入された国民年金保険料を着服したとして、札幌中央署は十二日、業務上横領の疑いで、札幌西社会保険事務所の元臨時職員の男(六十六)を書類送致した。調べでは、元職員は同事務所で同保険料の収納指導員をしていた二〇〇二年(平成十四年)四月から同七月にかけて、国民年金加入者三十四人から保険料計二百六十六万円を受け取り、着服した疑い。調べに対して、元職員は「横領した金は借金の返済などに充てた」と供述し、横領した金はすでに全額返済したという。道社会保険事務局は二〇〇二年八月にこの元職員を懲戒免職処分とし、同年九月に業務上横領の疑いで同署に告訴していた。
この内容に誤りはないか、答弁願いたい。
(2) 検察庁への送付までに五年を要した具体的な理由について、答弁願いたい。
(3) 北海道警察の告訴・告発事件の処理についての基本方針について、答弁願いたい。
(4) 北海道警察の過去五年間の告訴・告発事件の受理件数、処理件数について、答弁願いたい。
(5) 北海道警察の平成十九年九月末現在の告訴・告発事件の未処理件数について、未処理期間が一年未満、一年以上三年未満、三年以上五年未満、五年以上に分けて答弁願いたい。
(6) 過去五年間に、北海道公安委員会に寄せられた告訴・告発事件に関する苦情件数について、答弁願いたい。
右質問する。
政府答弁書
�Tの一の(1)について
北海道警察によると、御指摘の「第二事件」は、本年九月十日午後十時ころ、北海道亀田郡七飯町のホテル前路上において、女性をけん銃で脅して車両を奪う強盗事件が発生し、翌十一日午前零時三十五分ころ、北海道函館市昭和町において緊急配備中の北海道警察函館方面本部地域課の警ら用無線自動車が当該車両を発見し、停止させたところ、当該車両を運転していた男(以下「被疑者」という。)がけん銃二発を発射したので、警察官が被疑者に対してけん銃計五発を発射したところ、このうちの一発が胸部に命中し、搬送先の病院で被疑者の死亡が確認されたというものであるとのことである。
また、北海道警察によると、御指摘の「第一事件」は本年九月十日の午前八時四十分ころ、函館駅駅員から「函館駅構内に不審者がいる」との通報が北海道警察函館方面本部地域課鉄道警察隊に、同日午前九時三十五分ころ、一般人から「けん銃のようなものを持っている男がいる」との通報が同方面函館西警察署函館駅前交番にそれぞれ寄せられ、捜索活動や聞き込みが行われたが、不審者の発見には至らなかったというものであるとのことである。
�Tの一の(2)について
お尋ねの点については、現在、北海道警察において捜査中である。
�Tの一の(3)について
北海道警察によると、本年九月十日午前八時四十分ころ、北海道警察函館方面本部地域課鉄道警察隊において函館駅職員から「不審者がいる」との通報を受け、同隊隊員一名が当該職員から事情聴取をするとともに、函館駅構内を捜索したとのことである。
また、同日午前九時三十五分ころ、同方面函館西警察署函館駅前交番において一般人から「けん銃のようなものを持っている男がいる」との通報を受け、同日午前九時三十八分ころ、同署刑事第二課長は、同交番の勤務員二名及び同署員七名を指揮して函館駅構内及び同駅周辺の捜索及び聞き込みを実施させたが、不審者の発見には至らなかったとのことである。
さらに、同日午前十時七分ころ、同方面本部捜査課機動捜査班員五名も函館駅に臨場し、函館駅構内、周辺駐車場等を捜索したが、不審者の発見には至らなかったとのことである。
�Tの一の(4)の�@から�Eまでについて
北海道警察によると、御指摘の「第一事件」に関する初動捜査の内容は、二名の通報者からの詳細な事情聴取、函館駅構内、同駅周辺等における不審者の捜索及び聞き込み等であるが、さらに具体的な捜査内容等については、これを公にすることにより、同種の犯罪を企図する者が対抗措置をとるなど、今後の犯罪の捜査に支障を来すおそれがあることから、答弁を差し控えたい。
�Tの一の(5)について
�Tの一の(4)についてでお答えしたとおり、北海道警察によると、北海道警察函館方面本部地域課鉄道警察隊及び捜査課並びに同方面函館西警察署において、二名の通報者からの事情聴取、函館駅構内、同駅周辺等における不審者の捜索及び聞き込み等を実施したとのことである。
�Tの一の(6)について
お尋ねについては、参考人から聴取している情報の有無、内容等が明らかとなれば、捜査活動への協力が得にくくなるなど、今後の犯罪の捜査に支障を来すおそれがあることから、答弁を差し控えたい。
�Tの一の(7)について
警察庁としては、北海道警察による御指摘の「第一事件」の初動捜査は、適正に行われたものと考えている。
�Tの二の(1)について
北海道警察によれば、本年九月十日午前八時四十分ころ、北海道警察函館方面本部地域課鉄道警察隊において函館駅職員から「不審者がいる」との通報を受け、同隊隊員一名が当該職員から事情聴取をするとともに、函館駅構内を捜索したこと、同日午前九時三十五分ころ、同方面函館西警察署函館駅前交番において一般人から「けん銃のようなものを持っている男がいる」との通報を受け、同日午前九時三十八分ころ、同署刑事第二課長が、同交番の勤務員二名及び同署員七名を指揮して函館駅構内及び同駅周辺の捜索及び聞き込みを実施させたが、不審者の発見には至らなかったこと、同日午前十時七分ころ、同方面本部捜査課機動捜査班員五名も函館駅に臨場し、函館駅構内、周辺駐車場等を捜索したが、不審者の発見には至らなかったこと等について報道機関に発表したとのことである。
�Tの二の(2)について
�Tの二の(1)についてでお答えしたとおり、北海道警察によれば、今後の犯罪の捜査に支障の生じない範囲で御指摘の「第一事件」に関する初動捜査について報道機関に発表したとのことである。
�Uの一の(1)について
警察によるけん銃押収数については、平成五年は千六百七十二丁、平成六年は千七百四十七丁、平成七年は千八百八十丁、平成八年は千五百四十九丁、平成九年は千二百二十五丁、平成十年は千百四丁、平成十一年は千一丁、平成十二年は九百三丁、平成十三年は九百二十二丁、平成十四年は七百四十七丁、平成十五年は七百八十五丁、平成十六年は六百一丁、平成十七年は四百八十九丁及び平成十八年は四百五十八丁である。
�Uの一の(2)について
警察による暴力団構成員又は準構成員からのけん銃押収数については、平成五年は千百九十六丁、平成六年は千二百四十二丁、平成七年は千三百九十六丁、平成八年は千三十五丁、平成九年は七百六十一丁、平成十年は五百七十六丁、平成十一年は五百八十丁、平成十二年は五百六十四丁、平成十三年は五百九十一丁、平成十四年は三百二十七丁、平成十五年は三百三十四丁、平成十六年は三百九丁、平成十七年は二百四十三丁及び平成十八年は二百四丁である。
�Uの一の(3)について
法務省において把握している銃砲刀剣類所持等取締法(昭和三十三年法律第六号。以下「銃刀法」という。)第三十一条の五の規定を適用した件数は、平成十三年は九十二件、平成十四年は五十九件、平成十五年は五十件、平成十六年は五十八件、平成十七年は五十六件及び平成十八年は三十九件である。
�Uの一の(4)について
御指摘の「けん銃の所有者を見逃し、けん銃だけを提出」させた事件について、銃刀法第三十一条の五の規定を適用することはできないことから、�Uの一の(3)についてでお答えした件数には、御指摘の「首なしけん銃」の件数は含まれない。
�Uの一の(5)について
警察庁としては、平成五年以後、警察内部において、御指摘のような風潮が蔓延したとは考えていない。
�Uの一の(6)について
近年、けん銃の押収丁数が減少傾向にある背景には、暴力団等の犯罪組織が違法銃器の隠匿、密輸、密売等の方法を巧妙化させていることのほか、一部の暴力団において、当該暴力団の構成員に対し、警察官との接触を禁止するなどの対抗措置がとられたことにより、警察の現場におけるけん銃に係る捜査をめぐる環境が従前にも増して厳しくなっている状況があると考えている。
�Uの一の(7)について
一部の指定暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第三条の規定により指定された暴力団をいう。以下同じ。)において、当該指定暴力団の構成員に対し、警察官と接触し、又は警察官を当該指定暴力団の事務所に入れることを禁止している例がある。
�Uの一の(8)について
現在の警察の捜査力を過去と比較することは困難であるが、近年、けん銃に係る捜査における情報収集等が困難化している背景には、暴力団等の犯罪組織が違法銃器の隠匿、密輸、密売等の方法を巧妙化させていることのほか、一部の暴力団において、当該暴力団の構成員に対し、警察官との接触を禁止するなどの対抗措置がとられたことにより、警察の現場におけるけん銃に係る捜査をめぐる環境が従前にも増して厳しくなっている状況があると考えている。
�Uの二の(1)について
警察庁において把握している限りでは、警察官又は元警察官がけん銃に係る捜査に伴う違法行為により検察官に送致された事件の数は、当該違法行為が行われた年別では、平成七年は愛媛県警察で一件、島根県警察で一件、群馬県警察で一件及び長崎県警察で一件、平成八年は警視庁で一件、平成九年は北海道警察で一件、平成十三年は大阪府警察で一件及び愛知県警察で一件並びに平成十四年は奈良県警察で一件である。
�Uの二の(2)について
�Uの二の(1)についてで述べた事件に関して懲戒処分を受けた警察職員の数は、平成七年の事件については、愛媛県警察で七人、島根県警察で三人、群馬県警察で十人及び長崎県警察で八人、平成八年の事件については警視庁で五人、平成九年の事件については北海道警察で二人、平成十三年の事件については愛知県警察で三人並びに平成十四年の事件については奈良県警察で一人である。
�Uの二の(3)について
�Uの二の(1)についてで述べた事件に関して起訴された警察官又は元警察官の数は、平成七年の事件については、愛媛県警察で三人、群馬県警察で一人及び長崎県警察で一人並びに平成十四年の事件については奈良県警察で一人である。
�Uの二の(4)について
不適正事案に関する処分は、事実に即して厳正になされたものであり、このことが現場の警察官の士気を低下させたとは考えていない。
�Uの三の(1)について
警察における従前の組織犯罪対策は、暴力団対策については暴力団対策部門が、薬物及び銃器に関する犯罪の取締りについては生活安全部門が、来日外国人による犯罪の取締りについてはその罪種ごとに複数の部門がそれぞれ所掌していたが、暴力団、薬物及び銃器の密輸密売組織、来日外国人犯罪組織等の犯罪組織が相互に複雑かつ密接に連携しつつ、犯罪を敢行している状況がうかがわれたことから、これらの犯罪組織による犯罪の取締りを一元的に所掌し、犯罪組織の実態等を見据えた総合的な取組を推進するため、平成十六年四月に警察庁刑事局に組織犯罪対策部を設置するとともに、都道府県警察においても組織犯罪対策に関する統一的な取組を行うための体制整備を図ることとしたものである。
�Uの三の(2)について
御指摘のとおり、近年、けん銃の押収丁数は減少傾向にあるが、暴力団対策部門と銃器対策部門との間で情報共有等の連携強化が図られたことにより、組織的管理に係るけん銃の連続的な摘発、暴力団が管理する銃器の摘発を端緒とした当該暴力団の壊滅等がなされるなど、組織犯罪対策として、一定の成果が上がりつつあるところである。
�Uの三の(3)について
平成四年に御指摘のような業務の移管を行った事実はない。
�Uの三の(4)について
都道府県警察におけるけん銃に係る捜査を担当する部署としては、警察本部においては、警視庁にあっては組織犯罪対策部に、道府県警察にあっては刑事部に組織犯罪対策課、薬物銃器対策課、暴力団対策課等の課が置かれ、警察署においては、刑事課等の課が置かれているものと承知している。
�Uの三の(5)について
けん銃に係る捜査に専従している警察官の数を特定することはできないことから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
�Uの三の(6)について
�Uの三の(5)についてでお答えしたとおり、お尋ねについてお答えすることは困難である。
�Uの四の(1)について
警察庁における捜査費の概算要求の金額は、一定の類型の犯罪捜査に必要とされる捜査費の金額を合算するのではなく、過去の捜査費全体の予算額、執行額等を勘案して計上していることから、けん銃摘発に必要とされた捜査費の予算額をお答えすることは困難である。
また、けん銃摘発は、特定の捜査活動のみにより行われるものではなく、様々な捜査活動が相互に複雑かつ密接な関連を有して行われることから、けん銃摘発に必要とされた捜査費の執行額をお答えすることは困難である。
�Uの四の(2)について
�Uの四の(1)についてでお答えしたとおり、警察庁における捜査費の概算要求の金額は、一定の類型の犯罪捜査に必要とされる捜査費の金額を合算するのではなく、過去の捜査費全体の予算額、執行額等を勘案して計上していることから、けん銃摘発に必要な捜査費の概算要求の金額をお答えすることは困難である。
�Uの四の(3)の�@について
平成二十年度予算の概算要求において、けん銃摘発に必要な経費の全てとそれ以外の経費を区分してお示しすることはできないことから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
�Uの四の(3)の�Aについて
警察庁では、平成二十年度より、広く国民に銃器犯罪に関する情報提供を促すことを目的として、全国共通番号のフリーダイヤルを設定して銃器に関する通報を受け付け、事件の検挙に至る有力な情報の提供者に対し、情報の内容や捜査への協力の度合いに応じて報奨金を支払う制度(以下「報奨制度」という。)を導入することを検討している。
�Uの四の(3)の�Bについて
警察庁としては、一部の暴力団において、当該暴力団の構成員に対し、警察官との接触を禁止するなどの対抗措置がとられたことにより、銃器犯罪に関する情報収集が困難になっていることから、広く国民に銃器犯罪に関する情報提供を促す必要があると考えている。
�Uの四の(3)の�Cについて
警察庁としては、報奨金の支払いには、捜査費を充てることを予定しているが、平成二十年度予算の概算要求において、報奨制度の導入を理由とする捜査費の増額は要求していない。
�Uの四の(3)の�Dについて
警察庁としては、報奨制度は、被疑者を検挙することにつながる銃器犯罪に関する情報の提供に対する謝礼を支払うものであることから、御指摘のような懸念は生じにくいものと考えている。
�Uの四の(3)の�Eについて
報奨金は、個別の情報や事案の内容等に応じ、情報提供者が事件の共犯被疑者であるなど不適切と認められる場合には、支払わないこととすることを検討している。
�Uの四の(3)の�Fについて
報奨制度においては、被疑者が検挙された事件に限り報奨金を支払うこととしていることから、御指摘のようなおそれはないものと考えている。
�Uの四の(3)の�Gについて
報奨制度は、現場の警察官による銃器犯罪に関する情報収集が困難となっていることを踏まえ、広く国民に銃器犯罪に関する情報提供を促すための施策の一つとして導入することを予定しているものであり、必ずしも現場の警察官の捜査能力の低下を招くことにはならないものと考えている。
�Uの四の(3)の�Hについて
お尋ねについては、報奨制度の国民への浸透の度合い等にもよることから、現時点でお答えすることは困難である。
�Vの一の(1)について
警察庁が各都道府県警察から報告を受けた御指摘の告訴又は告発事件の受理件数は、北海道警察で二件、山形県警察で一件、福島県警察で二件、茨城県警察で一件、警視庁で六件、新潟県警察で一件、長野県警察で一件、静岡県警察で一件、富山県警察で一件、福井県警察で一件、愛知県警察で一件、大阪府警察で四件、鳥取県警察で一件、岡山県警察で一件、愛媛県警察で一件、高知県警察で一件、福岡県警察で一件、熊本県警察で一件及び沖縄県警察で一件である。
なお、警察庁としては、このほか、御指摘の着服に係る事件として、北海道警察で七件、宮城県警察で二件、秋田県警察で二件、福島県警察で三件、埼玉県警察で二件、警視庁で一件、新潟県警察で一件、長野県警察で一件、石川県警察で二件、三重県警察で一件、京都府警察で一件、大阪府警察で一件、岡山県警察で一件、広島県警察で一件、徳島県警察で一件、香川県警察で一件、高知県警察で二件、長崎県警察で一件、熊本県警察で二件、大分県警察で一件、宮崎県警察で一件及び鹿児島県警察で一件を検察庁に送付又は送致したとの報告を受けている。
�Vの一の(2)について
�Vの一の(1)についてでお答えした事件のうち、その処分結果を把握できるものは、起訴されたものが三十件、不起訴とされたものが十九件である。
なお、都道府県警察が捜査中の事件は四件であると承知している。
�Vの二の(1)について
札幌西社会保険事務所長は、札幌西社会保険事務所の国民年金保険料収納指導員が平成十四年四月から同年七月にかけて被保険者三十四名から受領した保険料合計約二百七十万円を業務上横領したとして、同年八月に同人を懲戒免職とし、同年九月に札幌方面中央警察署長に告訴した。北海道警察では、所要の捜査を行い、平成十九年九月十二日に札幌地方検察庁へ当該事件を送付したものと承知している。
なお、当該事件に係る損害については、国において被告訴人から全額の弁済を受けた。
�Vの二の(2)について
北海道警察によると、関係者からの聴取等事案の解明に必要な証拠の収集のため、所要の期間を要したとのことである。
�Vの二の(3)について
北海道警察によると、告訴又は告発があった事件については、当該事件の犯罪事実以外の犯罪がないかどうかなどに注意しつつ、速やかに捜査を行うよう努めることとしているとのことである。
�Vの二の(4)について
北海道警察によると、告訴又は告発については、平成十四年には六百三十一件を受理して五百七十四件を処理し、平成十五年には六百八十一件を受理して六百七十四件を処理し、平成十六年には五百六十七件を受理して五百八十四件を処理し、平成十七年には六百二十四件を受理して六百三十二件を処理し、平成十八年には八百七十件を受理して八百五十二件を処理したとのことである。
�Vの二の(5)について
北海道警察によると、受理した告訴又は告発で送付等に至っていない事件は、平成十九年九月末現在で百四十七件あり、そのうち受理した時点から経過した期間が五年以上であるものは十三件、三年以上五年未満であるものは十七件、一年以上三年未満であるものは三十一件及び一年未満であるものは八十六件とのことである。
�Vの二の(6)について
北海道公安委員会によると、同公安委員会に対して申出のあった告訴又は告発に関する苦情の件数は、平成十四年は六件、平成十五年は三件、平成十六年は四件、平成十七年は一件及び平成十八年は三件であるとのことである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。