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一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についての同国国会における証言に関する第三回質問主意書
衆議院 第169回 第110号
質問本文
「前回答弁書」(内閣衆質一六九第八〇号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一六九第四八号)を踏まえ、再度質問する。
一 一九九九年八月にキルギスで起きた日本人鉱山技師ら四人が誘拐された事件(以下、「日本人誘拐事件」という。)の際に、日本政府が支払ったとされる身代金(以下、「身代金」という。)につき、前回質問主意書で、当時の外務省大臣官房領事移住部長の任に就いていた今井正氏が、「日本人誘拐事件」の経緯等及び「身代金」について当時の鈴木宗男内閣官房副長官に説明をし、「身代金」の決裁を求めたという事実はあるかと問うたところ、「前回答弁書」では「外務省において保管している文書からは、御指摘の事実は確認できなかった。外務省として改めて御指摘の者に確認する必要はないと考える。」との答弁がなされているが、右答弁は今井氏本人に直接事実関係を問い質した上でのものか。
二 当方は「外務省において保管している文書」による確認ではなく、今井氏本人に直接話を聞き、確認した上での答弁を求めている。また、当方は今井氏が当方を訪ね、「日本人誘拐事件」と「身代金」について説明をし、決裁を求めてきたことをはっきりと記憶しているし、当時の状況を時系列で整理した、現在も保管している当時の自身の日程表からもそれを証明できる。一で外務省が今井氏本人に直接確認をしていないのならば、二〇〇八年二月五日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一六九第三一号)に「記録を作成しておらずお答えすることはできない」とある様な、曖昧で不明確な答弁を避け、正確を期すために、�@確認を行った人物、�A確認を行った場所、�B確認の方法、�C確認に対する今井氏の回答の内容の四点について記録した文書を作成することを前提とした上で、今井氏に対して確認し、今井氏が右で述べた様なことを行った事実はあるかどうか、答弁されることを求める。
三 「前回答弁書」では、キルギスに対するODAの供与額について、一九九八年度は二千五百十七万ドル、一九九九年度は六千二百五十一万ドルであるとの答弁がなされているが、「日本人誘拐事件」が発生した一九九九年度の同国に対するODA供与額が、前年度と比較して約二.五倍と大幅に増額されているのはなぜか。
四 「日本人誘拐事件」を受けて、当時キルギスにおいて対策本部(以下、「対策本部」という。)が設置されたと承知するが、「対策本部」の責任者の任に就いていた者の官職氏名を明らかにされたい。
五 「対策本部」においてどれだけの金額がどの用途に対して費消されたのか、その明細を明らかにされたい。
六 「対策本部」において費消された金額は、政府予算のどこから捻出されたのか明らかにされたい。
七 「身代金」をキルギスの治安当局が山分けしていたとの証言(以下、「証言」という。)を、当時解放交渉に携わった人物がキルギスの国会で行ったことにつき、「前々回答弁書」では「御指摘の『証言』については、在キルギス日本国大使館において現在確認中である。」との答弁がなされているが、右答弁にある確認作業は完了したか。二〇〇八年二月十四日の衆議院予算委員会で、原口一博衆議院議員の「日本人誘拐事件」に関する質疑に対して、「今委員がおっしゃったと全く同じことを、きょうの午前中、早く調べろ、もう時間がたっているではないかと言ったところでございます」と高村外務大臣が答弁しており、「証言」の詳細についての確認は、既に外務省及び在キルギス日本国大使館において終えられているものと思料するが、「証言」についての確認作業はどの様な進捗状況にあるのか説明されたい。
八 「証言」についての在キルギス日本国大使館から外務本省への報告はいつなされたか。
九 八の報告は公電でなされたか。なされたのならば、当該公電が外務本省に到着した日、時、分を明らかにされたい。
十 「証言」について「前回答弁書」では「仮に御指摘の『証言』が実際になされたとしても、日本政府として身代金を支払ったとの事実はなく、外務省としては、そのような『証言』は全く根拠がないものと考えている。」との答弁がなされているが、「証言」は、当時の解放交渉に携わった人物が同国の国会で自身の不利益を承知の上で行ったものである一方で、外務省は「身代金」について「支払った事実はない」と答弁するのみで、何ら具体的根拠を示しておらず、「『証言』は全く根拠がない」とする外務省の主張こそが根拠のないものと考える。外務省が「『証言』は全く根拠がない」と考える根拠を示されたい。
十一 外交活動に要するお金は全て国民の税金を原資としており、その税金は国民の汗と涙の結晶とも言える尊いものであると考えるが、外務省の見解如何。
十二 「日本人誘拐事件」についても、「身代金」をはじめ「対策本部」において使われた金額等は全て税金でまかなわれている。その一方で、外務省は「前回答弁書」及び「前々回答弁書」にある様に明確な説明を避け、「身代金」支払の事実を認めようとしないが、十一で外務省が国民の税金が尊いものであると認識しているのなら、また「証言」にある様にキルギスの国会において「身代金」支払いの事実が明らかにされているのであるから、「身代金」について国民にきちんとした説明をすべきではないのか。それとも、あくまでも虚偽の答弁を行い、真実を隠そうとする考えか。外務省の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
お尋ねについては、日本政府として身代金を支払ったという事実は一切なく、また、外務省において保管している文書からも、御指摘の事実は確認されておらず、さらに、アカエフ・キルギス共和国前大統領も、身代金を支払う必要はなかった事案であって、断じて払っていない旨を述べたと承知しており、先の答弁書(平成二十年二月二十二日内閣衆質一六九第八〇号)八についてでお答えしたとおり、先の質問主意書(平成二十年二月十二日提出質問第八〇号)八でお尋ねの「証言」は全く根拠がないので、現時点で、御指摘の者に確認を行うことは考えていない。
三について
平成十一年のキルギスに対する政府開発援助供与額(支出純額)が増加しているのは、主として、平成八年六月から平成十一年五月にかけて交換公文が締結された「マナス空港近代化計画」、「ビシュケク・オシュ道路改修計画」及び「社会セクター調整計画」の円借款案件の実施が進み、資金の支出が進んだことによるものである。
四について
当時の現地対策本部長は、三橋秀方カザフスタン国兼キルギス国駐箚特命全権大使である。
五及び六について
外務省において保管している文書からは、御指摘の「対策本部」において要した支出の詳細等、お尋ねの支出の詳細について確認することはできなかった。
七について
御指摘の「証言」の議事録については、在キルギス日本国大使館よりキルギス共和国議会に対し提供を要請しているところであるが、同国議会関係者によれば、平成二十年一月三十一日、同国議会において、御指摘の人物が、オンブズマンとしての活動報告を行った後の質疑応答の中で、議員からの質問に対して、キルギスにおける日本人人質の身代金としての資金の大部分は、キルギスの官僚が分配した旨述べたと承知している。
八及び九について
外務本省は、平成二十年一月三十一日午後七時三十一分、在キルギス日本国大使館より、御指摘の「証言」がなされたとの報道についての報告を公電により受信した。
十及び十二について
アカエフ・キルギス共和国前大統領も、身代金を支払う必要はなかった事案であって、断じて払っていない旨を述べたと承知しており、お尋ねについては、先の答弁書(平成二十年二月二十二日内閣衆質一六九第八〇号)八についてでお答えしたとおりである。
十一について
外務省としても、御指摘のとおりと考える。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。