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年金から天引きされた介護保険料、国民健康保険料等に係る所得課税上の社会保険料控除の取扱いに関する再質問主意書
衆議院 第169回 第143号
質問本文
年金から天引きされた介護保険料、国民健康保険料等に係る所得課税上の社会保険料控除の取扱いに関する質問に対する平成二十年三月四日の答弁書は質問に答えていない。そこで以下やや具体的に質問する。
一 所得税法第二百三条の四の規定は年金支払い時に社会保険料を天引きできる根拠を与えたもので、同法第七十四条第一項の趣旨を否定したものとは読めない。しかし、確定申告の説明書では「生計を一にする配偶者その他の親族が受け取る公的年金等から直接差し引かれている介護保険料は、あなたの控除の対象にはなりません」と記載され、長年、生計を一にしている夫婦であっても、妻の年金から天引きされた介護保険料は夫の所得税計算において社会保険料控除の対象から外される取扱いになっている。
妻の収入が年金等により所得税が課税される程度であれば妻は独立の生計を営む者として取り扱われるが、そうではなければ妻に多少の年金収入があっても「生計を一にする」配偶者と認定されるのが所得税法の原則ではないのか。そうではない理由を合わせて示していただきたい。
二 妻が六十五歳に達すると国民年金の支払いが開始され、介護保険料の納入義務が発生する。しかし、年金の支払い時に事務処理上の制約があって介護保険料を天引きすることができず、別に納入しなければならない。この場合の介護保険料は夫の所得税計算では社会保険料控除の対象になるのではないか。そうであれば事務処理上の制約で所得控除の可否が決まることになり、おかしいのではないのか。
三 所得税法第二百三条の四の規定により年金から社会保険料を控除した残額に相当する金額を公的年金等の支払額とみなすとあるのに、公的年金等の源泉徴収票の支払金額の欄は社会保険料の控除前の数字が記載されているのではないか。また、源泉徴収票は税の申告用のために作成されるはずなのに、納税者にとって理解できない様式になっているのではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二百三条の四においては、公的年金等の支払の際に控除される社会保険料がある場合には、その社会保険料については、同法第七十四条の規定により、その公的年金等の受給者に社会保険料控除の適用があることから、その公的年金等の金額に相当する金額から当該社会保険料の金額を控除した残額に相当する金額の公的年金等の支払があったものとみなして同法第二百三条の三の規定を適用し、その公的年金等に係る源泉徴収税額を計算することとされている。
介護保険料の特別徴収については、所得税法第二百三条の四の規定ではなく、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第百三十五条及び第百四十条の規定に基づき、公的年金等の支払の際に行われるものとされている。
所得税法第七十四条においては、居住者が、各年において、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合又は給与から控除される場合には、その支払った金額又はその控除される金額を、その支払った又は控除される居住者のその年分の総所得金額等から控除することとされている。
公的年金等の支払の際に特別徴収される介護保険料については、その公的年金等の受給者自身が支払っているものであることから、当該受給者のその年分の総所得金額等から控除することとなり、確定申告において使用する「確定申告の手引き」において、その旨を記載しているものである。
なお、所得税法に規定する「生計を一にする」については、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとすること等を所得税基本通達で定めているところである。
二について
所得税法第七十四条に規定する社会保険料控除の適用を受ける者は、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った居住者である。
したがって、お尋ねの場合においては、介護保険料について社会保険料控除の適用を受ける者は、当該介護保険料を支払った居住者となる。
三について
公的年金等の源泉徴収票に記載される支払金額については、所得税法施行規則(昭和四十年大蔵省令第十一号)第九十四条の二、第九十五条及び別表第六(三)において、その年中に支払の確定した公的年金等の金額を記載することとされている。これは、所得税法第二十二条、第三十五条、第八十九条、第百二十条等の規定により、確定申告において、その年分の公的年金等の受給者の所得税の額は、その年中に支払の確定した公的年金等の収入金額を基に計算することとされていることによるものである。
なお、一についてで述べたように、所得税法第二百三条の四の規定は、公的年金等の支払の際に控除される社会保険料がある場合におけるその公的年金等に係る源泉徴収税額の計算に当たり、その公的年金等の金額に相当する金額から当該社会保険料の金額を控除した残額に相当する金額の公的年金等の支払があったものとみなすものである。
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