Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第171回

裁判員制度について国民が抱いている疑問点に対する政府の認識に関する質問主意書

衆議院 第171回 第53号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

提出者
国民新党・大地・無所属の会
提出日
2009年1月23日
内閣転送 2009年1月28日
答弁書受領日
2009年2月3日
提出から11日
答弁の項目数
8
質問 2,071字/答弁 1,557字

質問本文

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律に基づき、本年五月二十一日より、重大な刑事事件の裁判に一般国民が参加するいわゆる裁判員制度が始まることとなっている。右と「政府答弁書」(内閣衆質一七〇第一六一号)を踏まえ、質問する。

一 裁判員制度は、国民にとって出廷を課される義務、または、我が国の司法制度の改革に参画できる権利のどちらに該当するか。政府の見解如何。

二 国民はいかなる場合に裁判員としての出廷を免れるのか説明されたい。

三 例えば中小零細企業の経営者、主力社員等、その人物が業務から外れることで企業側が多大な不利益を被ることが考えられる時、それを理由に裁判員としての出廷を辞退することは認められるか。

四 三で、業務の繁忙、企業経営への影響を理由とした出廷辞退が認められないのなら、裁判員として出廷することで生じうる不利益の補填はどの様になされるべきであると政府は認識しているか。

五 裁判員は任意の選出を受けた国民から構成されると承知するが、どの様な立場、職業に就いている国民が裁判員の抽選対象から除外されるのか、裁判員の除外要件について説明されたい。

六 例えば暴力団の構成員等、いわゆる反社会的組織に属している人物が、裁判員として任意の選出を受けることはあり得るか。

七 六で、あり得るのなら、それは適切か。昨年十月十日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一七〇第五九号)で政府は、裁判員制度について「裁判員制度は、国民の感覚を裁判の内容に反映させ、司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上を図るために導入されるものである。」と述べているが、暴力団の構成員等、いわゆる反社会的組織に属している人物が裁判員として出廷し、司法に対する信頼の向上を図ることが出来るのか。政府の見解如何。

八 全国の裁判所の改装や裁判員制度推進のためのフォーラム等の開催や広告の掲載等、同制度の実施に当たり政府が追加的に要した費用はいくらか。それぞれの支出項目等とあわせて全て明らかにされたい。

九 裁判員制度は、七で触れた所期の目的を達成し、我が国の司法の改革として八の費用に見合うだけの効果を得られるか。政府の見解如何。

十 日本国憲法第十九条に「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」とある。例えば、人を裁くことはしたくない、死刑判決に関することに抵抗があるとの考えを有する人物が裁判員として選出され、その後正式に裁判員に選任された場合、当該個人の思想の自由を侵し、日本国憲法に違反するおそれがあるのではないか。政府の見解如何。

十一 第二次世界大戦時、国民に兵役を課すべく召集令状が出されたが、裁判員としての出廷を国民に課すことは、現代におけるかつての召集令状に該当するのではないか。政府の見解如何。

十二 これまでの答弁書(内閣衆質一七〇第五九号、一六一号)で政府は「最近の意識調査の結果によれば、九割以上の方が裁判員制度について知っていると答え、六割以上の方が裁判員として裁判に参加するとの意向を示すに至っている。したがって、裁判員制度に対する国民の理解は、相当程度深まっているものと認識しており、現段階において、裁判員法を見直し、又はその施行を延期する必要があるとは考えていない。」、「平成二十年一月から二月にかけて最高裁判所が実施した『裁判員制度に関する意識調査』の結果によれば、九十・一パーセントの方が『裁判員制度がもうすぐ始まる』ことを知っていると答えたほか、八十七・七パーセントの方が『裁判員制度は、国民が裁判員として重大な刑事裁判に参加し、裁判官と一緒になって、有罪・無罪の判断や刑の内容(重さ)を決める制度である』ことを知っていると答え、八十二・〇パーセントの方が『選挙権のある人(有権者)であれば、原則として、誰でも裁判員に選ばれる可能性がある』ことを知っていると答えている。また、同意識調査の結果によれば、裁判員として刑事裁判に『参加したい』、『参加してもよい』、『あまり参加したくないが、義務であれば参加せざるを得ない』と答えた方の合計が六十・三パーセントに達しており、六割以上の方が裁判員として裁判に参加するとの意向を示すに至っている。」と答弁しているが、右は、過半数の国民が、裁判員制度が義務である以上、選出された場合は出廷しなければならないという意向を示しているだけであって、同制度の意義を十分に理解し、裁判員としての出廷に意欲を持っていることを示しているものではない。本年一月九日付の朝日新聞世論調査では、裁判員制度への参加について「絶対したくない」とする意見が約二十六%、「できればしたくない」とする意見が約五十%という結果が出ていることに見られる様に、国民の多数は裁判員制度に極めて消極的な考えを持っているのが現状であると考える。それでも政府として、裁判員制度実施を延期する、または同制度に対する国民の理解が十分に深まるまでその実施を無期限に停止する考えはないのか。政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号。以下「裁判員法」という。)第五十二条の規定により、裁判員は、裁判員の関与する判断をするための審理をすべき公判期日等に出頭しなければならないこととされている。

二について

裁判員法第十六条の規定により、同条各号のいずれかに該当する者は、裁判員となることについて辞退の申立てをすることができることとされている。

三及び四について

裁判員となることについて辞退の申立てをすることができる場合に該当するか否かは、裁判員候補者の申立てを受けた裁判所が、個別の事案ごとに、具体的事情に照らし、裁判員法第十六条の規定に基づいて判断することとなるところ、同条第八号ハにおいては、その従事する事業における重要な用務であって自らがこれを処理しなければ当該事業に著しい損害が生じるおそれがあるものがあり、裁判員の職務を行うこと等が困難な者は、裁判員となることについて辞退の申立てをすることができることとされている。

五から七までについて

お尋ねの「任意の選出」の意味が必ずしも明らかではないが、裁判員法においては、裁判員法第十四条に定める欠格事由に該当する者は裁判員となることができないこと、裁判員法第十五条に定める就職禁止事由に該当する者は裁判員の職務に就くことができないこと並びに裁判員法第十七条に定める事件に関連する不適格事由に該当する者及び裁判所が不公平な裁判をするおそれがあると認めた者は当該事件について裁判員となることができないことが定められているほか、検察官及び被告人は、一定の員数の裁判員候補者について、理由を示さずに不選任の決定の請求をすることができることとされており、これらにより、裁判員の選任は適正に行われるものと考えている。

八及び九について

裁判所においては、平成十九年度までに、裁判員制度の広報のため約三十五億五千九百万円を支出しているものと承知している。この他に、裁判員制度の実施に必要な施設等の整備を行っているところ、裁判員制度関係以外のものと合わせて行っていることなどから、裁判員制度関係の支出額のみを特定することは困難であるものと承知しているが、平成二十年度までに、裁判員制度関連施設整備経費として約二百三十一億九千七百万円、その他裁判員制度施行準備経費として約五十五億七千百万円がそれぞれ予算計上されている。

法務省においては、平成十九年度までに、裁判員制度の広報のため約九億七千万円を支出している。

これらは、国民の感覚を裁判の内容に反映させ、司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上を図るという裁判員制度の趣旨を実現するために必要なものであると考えている。

十について

裁判員としての職務は、裁判員に選任された者に一定の思想又は信条を強制するものではないことに加え、裁判員法第十六条及び裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第十六条第八号に規定するやむを得ない事由を定める政令(平成二十年政令第三号)第六号の規定により、裁判員の職務を行うこと等により自己に精神上の重大な不利益が生ずると認めるに足りる相当の理由があり、裁判員の職務を行うこと等が困難な者は、裁判員となることについて辞退の申立てをすることができることとされており、御指摘は当たらないものと考えている。

十一について

お尋ねの「召集令状に該当する」の趣旨が明らかではないことから、お尋ねにはお答えすることができない。

十二について

衆議院議員鈴木宗男君提出裁判員制度の問題点に関する質問に対する答弁書(平成二十年十月十日内閣衆質一七〇第五九号)七及び八についてでお答えしたとおり、現段階において、裁判員法の施行を延期するなどの必要があるとは考えていない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2008年10月1日 鈴木 宗男(国民新党・大地・無所属の会) 答弁 2008年10月10日
衆議院 第170回 第59号趣旨が明らかではない ×1
提出 2008年10月24日 鈴木 宗男(国民新党・大地・無所属の会) 答弁 2008年11月4日
衆議院 第170回 第161号趣旨が明らかではない ×1
提出 2004年5月17日 若井康彦(民主党・無所属クラブ) 答弁 2004年6月15日
提出 2008年11月18日 前川 清成 答弁 2008年12月2日
参議院 第170回 第92号個別の事案 ×2
提出 2008年2月14日 水戸将史 答弁 2008年2月22日
参議院 第169回 第32号趣旨が明らかではない ×1
提出 2009年2月10日 藤末 健三 答弁 2009年2月20日
参議院 第171回 第37号個別の事案 ×1
提出 2009年4月2日 藤末 健三 答弁 2009年4月10日
参議院 第171回 第112号
提出 2009年4月15日 前川 清成 答弁 2009年4月24日
参議院 第171回 第130号個別の事案 ×2

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる