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裁判員制度の問題点に関する再質問主意書

衆議院 第170回 第161号趣旨が明らかではない ×1

提出者
国民新党・大地・無所属の会
提出日
2008年10月24日
内閣転送 2008年10月29日
答弁書受領日
2008年11月4日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 2,116字/答弁 1,045字

質問本文

「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第五九号)を踏まえ、再質問する。

一 日本国憲法において勤労、納税、教育の三つが国民の義務である旨、規定されていると承知するが、確認を求める。

二 二〇〇九年五月二十一日より、重大な刑事事件の裁判に一般国民が参加するいわゆる裁判員制度が始まることとなっており、それについて定めた裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(以下、「法律」という。)では、裁判員に選定された者には出廷義務が課され、正当な理由なく出廷しない場合、十万円以下の過料が科されると規定されていることにつき、右は、裁判員制度における出廷が国民の義務の一つであるという趣旨を意味するものかと問うたところ、「前回答弁書」では「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号。以下「裁判員法」という。)第五十二条において、裁判員は、裁判員の関与する判断をするための審理をすべき公判期日等に出頭しなければならない旨が規定されている。」との答弁がなされている。右答弁は、要するに、裁判員制度における出廷は、裁判員として任意の選出を受けた我が国国民にとって、果たさなくてはならない義務であることを指していると理解して良いか。確認を求める。

三 裁判員制度における出廷は、一の日本国憲法に規定されている三つの国民の義務に続く新たな国民の義務の一つであると理解して良いか。

四 三で、裁判員制度における出廷が、日本国憲法における三つの国民の義務に続く新たな国民の義務となるのなら、その旨日本国憲法に明記されなくてはならず、それがなされないまま裁判員制度を開始するのは、憲法に違反することにはならないか。政府の見解を再度問う。

五 「法律」の第七十九条で、裁判員には守秘義務が課され、裁判員が評議の秘密や職務上知り得た秘密を漏らした時は六か月以下の懲役または五十万円以下の罰金に処されると規定されていることにつき、国民が最初から信頼されていないことを示すものではないかと問うたところ、「前回答弁書」では「御指摘の罰則は、関係者のプライバシーを保護するとともに、裁判の公正さや裁判への信頼を確保し、評議における自由な意見表明を保障するなどのために必要なものであると考えている。」との答弁がなされ、当方の質問に真正面から答えた答弁とはなっていない。そもそも裁判員制度が創設された目的は、「法律」の第一条にある様に、「国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資する」ことであるのに、この様な罰則を設けるということは、それぞれ生業を持ち、多忙ながらも義務として裁判員として出廷せざるを得ない国民を、政府が信頼していないことを示すものであり、その様な環境の下で、裁判員制度が真に国民が司法を理解し、その信頼の向上に資するものとなり得るのか。政府が国民を信頼しない中で、どうして国民の司法に対する理解、信頼が深まるというのか。政府の説明を再度求める。

六 裁判員制度に対する国民の理解は、十分深まっていると政府は認識しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「最近の意識調査の結果によれば、九割以上の方が裁判員制度について知っていると答え、六割以上の方が裁判員として裁判に参加するとの意向を示すに至っている。したがって、裁判員制度に対する国民の理解は、相当程度深まっているものと認識しており、現段階において、裁判員法を見直し、又はその施行を延期する必要があるとは考えていない。」との答弁がなされている。しかし、国民の大多数が裁判員制度について知っているとしても、それが裁判員制度が実際にどの様な内容のものなのか、国民にどういったことを求める制度なのかを正しく理解していることを指すとは限らないと考える。また同時に、国民の過半数が裁判員として裁判に参加する意向を示していたとしても、それは「法律」において罰則が設けられ、国民の義務として規定されているからであり、自発的というより、むしろやむなく出廷せざるを得ないという、義務感からくる回答であると思料する。実際、本年四月に発表された最高裁判所の調査結果では、裁判員制度に「参加したくない」「あまり参加したくない」との回答が八割を超えており、裁判員制度における出廷は、国民にとって大きな精神的負担になっていると承知する。この様な中で、政府が右答弁にある様に「裁判員制度に対する国民の理解は、相当程度深まっている」とするのは論理整合性がなく、現状を正しく理解していないものといわざるを得ないが、それでも政府が裁判員制度に対する国民の理解は十分に深まっていると認識しているのなら、その具体的根拠を明らかにされたい。

七 裁判員制度が、国民を信頼しないという前提の下創られ、また国民の理解も十分深まっておらず、国民にとって大きな精神的負担となっている現状を鑑みる時、制度そのものを改めて見直すか、いっそ廃止する、または、裁判員制度に対する国民の理解が真に十分に深まるまで開始を延期すべきであると考えるが、政府の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

日本国憲法は、第二十六条第二項前段において「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。」と、第二十七条第一項において「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」と、第三十条において「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」と、それぞれ規定している。

二から四までについて

衆議院議員鈴木宗男君提出裁判員制度の問題点に関する質問に対する答弁書(平成二十年十月十日内閣衆質一七〇第五九号。以下「先の答弁書」という。)二から四までについてでお答えしたとおり、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号。以下「裁判員法」という。)第五十二条の規定により、裁判員は、公判期日等に出頭しなければならないが、このような規定が憲法に違反するとの御指摘は当たらないものと考えている。

五について

お尋ねの政府が国民を信頼していないとの意味が必ずしも明らかではないが、裁判員制度は、司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資するものであると考えている。そして、先の答弁書五及び六についてでお答えしたとおり、御指摘の罰則は、関係者のプライバシーを保護するとともに、裁判の公正さや裁判への信頼を確保し、評議における自由な意見表明を保障するなどのために必要なものであると考えている。

六について

平成二十年一月から二月にかけて最高裁判所が実施した「裁判員制度に関する意識調査」の結果によれば、九十・一パーセントの方が「裁判員制度がもうすぐ始まる」ことを知っていると答えたほか、八十七・七パーセントの方が「裁判員制度は、国民が裁判員として重大な刑事裁判に参加し、裁判官と一緒になって、有罪・無罪の判断や刑の内容(重さ)を決める制度である」ことを知っていると答え、八十二・〇パーセントの方が「選挙権のある人(有権者)であれば、原則として、誰でも裁判員に選ばれる可能性がある」ことを知っていると答えている。

また、同意識調査の結果によれば、裁判員として刑事裁判に「参加したい」、「参加してもよい」、「あまり参加したくないが、義務であれば参加せざるを得ない」と答えた方の合計が六十・三パーセントに達しており、六割以上の方が裁判員として裁判に参加するとの意向を示すに至っている。

七について

先の答弁書七及び八についてでお答えしたとおり、現段階において、裁判員法を見直し、又はその施行を延期する必要があるとは考えていない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

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