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鳩山内閣を支える官僚の在り方に関する質問主意書
衆議院 第173回 第136号検討してまいりたい ×1
質問本文
鳩山内閣総理大臣が代表を務める民主党は、野党であった時期には、殊更に国民のジェラシーを煽る手法で激しい「官僚叩き」を行ってきた。政権に就いた現在も、政務三役主導で組替えを行ったはずの来年度予算概算要求に係る事業仕分けにおいては、責任者である政務三役が要求した予算項目の必要性を説明する「説明者」の役割は官僚に押し付けて仕分け人(評価者)が官僚を叩く様を傍観したり、国家公務員宿舎建設計画の見直しを評決させるなど、「国民の支持率を上げるために官僚を叩く」という基本姿勢には変化がない。
官僚は、鳩山内閣が目指す政策を実現するための重要な人的資源であり、その専門知識や実務能力を活用することは勿論、時には政策の企画立案においても、彼らの実務経験や国内外での勤務経験に基づいた知恵を活用することが大切であると考える。
「脱・官僚主義」「政治主導」という主張については、聞こえはいいものの、如何に大臣、副大臣、大臣政務官が優秀であっても、彼らだけで行政運営を行うことは不可能であり、官僚のしっかりとした下支えがあってこそ、政務三役が立派に仕事をこなすことができるのである。
昨今では、多くの官僚が、鳩山内閣発足後は「閉塞感がある」と感じている旨を語っており、士気の低下も著しいことを実感する。また、国際交渉等の現場で日本の官僚の優秀さを恐れていた海外の官僚が、日本の現状を喜んでいるという報道もなされている。
このままでは、霞ヶ関からの人材流出は避けられず、優秀な新規人材も集まらなくなるのは必定である。
右の点を踏まえ、次の事項について質問する。
一 官僚の残業等について
�@ 鳩山内閣は、「脱・官僚主義」「政治主導」を標榜しながらも、私が今国会に提出した、「官僚による首相答弁資料作成と鳩山政権の『脱・官僚依存』の考え方に関する質問主意書」に対する答弁書においては、「官僚による国会答弁資料作成を認める」旨の答弁をされた。民主党が野党であった折には、原口総務大臣をはじめとする民主党議員が「大臣の答弁資料を官僚が作成することによって、官僚の残業が発生している」という問題点を批判していたが、鳩山内閣では、多くの官僚に深夜に至るまでの残業を強いる現状となっている。この点について、鳩山内閣総理大臣の見解を伺う。
�A 国会審議前日の「質問取り」や「質問主意書に対する答弁書作成」についても、鳩山内閣は官僚に頼っており、「脱・官僚主義」とは程遠い現状である。「脱・官僚主義」とともに、「政治家同士の国会討論」をアピールしていたはずだが、何故、「質問取り」や「質問主意書に対する答弁書作成」を政務三役の仕事としていないのか、理由を伺う。
�B 私が閣僚を務めていた時には、現在は閣内におられる民主党議員から、夜間になってから翌日を提出期限とする大量の資料請求がなされたり、深夜になってから翌日の質問通告をされたりしたことが度々あった。これらの行為によって、官僚たちが、深夜や翌朝までの残業を強いられていたことを記憶している。政権に就かれた現在、野党だった時期の民主党議員のこれらの行為は不適切なものだったと考えるか。
�C 民主党が野党だった当時、長妻厚生労働大臣が、いわゆる「居酒屋タクシー問題」を取り上げ、各省庁では、タクシー券の使用を禁止・制限するなどの措置がとられた。長妻厚生労働大臣は、自らが府省に対して行った膨大な資料要求によって、最終電車に間に合わない時間帯まで官僚が残業をせざるを得なかったとは考えないか。また、長妻厚生労働大臣の親族に、当時、各府省の利用対象外であったタクシー運転者がおられたかどうかについても伺う。
�D 鳩山内閣総理大臣は、官僚の残業を減らすべきだと考えるか。
�E 官僚の残業を減らすべきだとすると、そのために、与野党の国会議員が各府省に対して行う資料請求や、その他の行為について、配慮して欲しいと考えることがあれば、具体的に示されたい。
�F 官僚の残業を減らすべきだとすると、そのために、政務三役が配慮すべきことは何か。
二 国家公務員宿舎について
�@ 国家公務員宿舎を東京都区内から郊外に移転することによって、官僚がやむを得ない残業によって帰宅にタクシーを使用する場合の運賃が高くなる上、災害等の緊急時における実務的対応に遅れが出るものと考えられるが、鳩山内閣総理大臣は、国家公務員宿舎は東京都区内にあるべきではないと考えるか。また、その理由は何か。
�A 平成二十一年十一月二十日の事業仕分けでは、「国家公務員宿舎の建設」について「見直し」の結論が出た。鳩山内閣総理大臣は、この事業仕分けの結果を尊重するべきだと考えるか。その理由は何か。
�B 仮に、鳩山内閣が国家公務員宿舎の建設を見直すべきだと考えているとすると、鳩山内閣総理大臣は、国会議員の宿舎は必要だと考えるか。その理由は何か。
�C 仮に、国会議員の宿舎は必要であると考えるならば、事業仕分けで国家公務員宿舎を見直しの対象とした理由との整合性をどう考えるのか。
�D 仮に、国会議員の宿舎は必要ないと考えるのであれば、既に議員宿舎に入居されている政権与党の多数の国会議員に対しては、退去を依頼するのか。しないとすると、その理由は何か。
三 官僚の存在意義について
�@ 鳩山政権は、「脱・官僚主義」「政治主導」を掲げ、政策決定は政務三役が行い、官僚は、政務三役が行った決定を執行するものとしている。鳩山内閣総理大臣は、官僚は、単に「執行事務を行うべき存在」だと考えているか。
�A 前問について、そうではないとすれば、官僚は、政策決定にどの程度関わることができると考えるのか。政務三役と官僚の役割分担について、具体的に答弁されたい。
�B 民主党マニフェストでは、「国家公務員の総人件費の二割削減」がうたわれている。官僚にとっては、鳩山内閣の閣僚等の国会答弁資料作成により長時間残業を強いられる一方、政策決定には参画できず、政務三役主導で組み替えたはずの来年度予算概算要求に係る事業仕分けでは「説明者」役を押し付けられ、給与も大幅に減額され、公務員宿舎まで取り上げられる可能性が出てきたことになる。私は、鳩山内閣の手法では、官僚の人材流出や良い人材が集まらなくなる懸念が生じると考えるが、鳩山内閣総理大臣の見解を伺う。
�C 鳩山内閣総理大臣は、官僚の士気を高め、優秀な人材を確保するためには、具体的にどのような措置が必要であると考えているのか。
右質問する。
政府答弁書
一の�@について
各府省の大臣、副大臣又は大臣政務官(以下「政務三役」という。)は、国会での質問に対して答弁する際に、参考となるよう、必要な情報を関係する部局から提出させた上で、それらを含む種々の情報を基にして、自らの考えで答弁を行っているところである。関係部局からの必要な情報の提出は、充実した国会審議を行う上で必要な業務であり、国会審議における質問の通告が遅くなるような場合には、深夜に及ぶ超過勤務が必要となることもあると考える。
一の�Aについて
国会での質問に対する答弁については、国会審議は国民の代表である国会議員が行うという観点から政務三役が行うことを基本とし、政務三役は自らの考えで答弁を行っている。したがって、政務三役の指揮監督の下で、いわゆる「質問取り」を職員に行わせても、「政治主導」の立場からは特に問題はないと考えられる。
また、質問主意書に対する答弁書については、政務三役が作成する際に参考となるよう、必要な情報を関係する部局から提出させた上で、政務三役がそれらを含む種々の情報を基に作成し、最終的に大臣の責任において閣議にかけ、決定することとしている。
一の�B及び�Cについて
お尋ねについては、個々の国会議員としての判断に基づいて行われた活動に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。
一の�Dについて
超過勤務の縮減については、公務能率の維持、職員の健康の保持、人材の確保等の観点から重要な課題であると認識しており、引き続き、政府一体となって取り組んでまいりたい。
一の�Eについて
与野党の国会議員が各府省に対して行う資料請求等について、政府の職員の超過勤務を減らすために、どのような配慮をしていただけるかに関しては、国会において御議論いただくものと考えているが、政府としては、可能な範囲で作業量や提出までの期間等について御配慮いただきたいと考えている。
一の�Fについて
政務三役は、担当府省において、自らが率先して在庁時間の短縮に努めるとともに、管理職員に対して、部下職員に不要不急の業務のための超過勤務を行わせないことや、可能な限り業務の合理化に努めることを指導し、超過勤務の縮減に向けた意識が醸成されるよう配慮すべきと考える。
二の�@について
お尋ねの点も含め、国家公務員宿舎の在り方については、今後、検討してまいりたい。
二の�Aについて
平成二十一年十二月一日の閣僚懇談会において、鳩山内閣総理大臣から、事業仕分けについて「この結果を具体的な成果に結び付けていくのは、内閣の責任。平成二十二年度予算編成に当たって、事業仕分けの評価結果を踏まえ大胆な歳出見直しを行う。その一方、殊に政治的判断を要する事業については、予算編成の過程において、必要な結論を得るものとする。」旨の発言があったところであり、国家公務員宿舎の建設についても、これを踏まえ、適切に対応してまいりたい。
二の�Bから�Dまでについて
国会議員宿舎の必要性については、国会において御議論いただくべきものと考えている。
三の�@及び�Aについて
「政・官の在り方」(平成二十一年九月十六日閣僚懇談会申合せ)にあるとおり、政務三役を含む「政」は、責任をもって行政の政策の立案、調整及び決定について担当するとともに、「官」の指揮監督を行うものであり、一方、「官」は、国民全体の奉仕者として政治的中立性を重んじながら、専門性を踏まえて、法令に基づき、主に政策の実施、個別の行政執行にあたるものであると考える。また、政策の立案、調整及び決定は「政」が責任をもって行い、「官」は、職務遂行上把握した国民のニーズを踏まえ、「政」に対し、政策の基礎データや情報の提供、複数の選択肢の提示等、政策の立案、調整及び決定を補佐するものであると考える。
三の�B及び�Cについて
鳩山内閣においては、いわゆる「官僚たたき」ではなく、「政」と「官」の適切な役割分担の下、公務員が意識を変革し、共に改革に取り組み、国家を支える中枢としての誇りを取り戻せるよう、公務員の意欲を高めることや、優秀な人材の確保に意を用いつつ、公務員制度の抜本的な改革を進めることとしている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。