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我が国の家計資産の現状を踏まえた経済財政政策の必要性に関する質問主意書
衆議院 第174回 第578号お答えすることは困難 ×2
質問本文
我が国の家計が保有する金融資産は、バブル経済崩壊後も今日に至るまで概ね着実に増加し、現状では一四〇〇兆円に達している。しかも、大宗は金融機関への預金や年金・保険資産となっている。一方、我が国の国・地方の負債は九〇〇兆円に近づきつつあり、いわば家計から金融機関を通じて国債、地方債への太い資金の流れが形成されている。国債の利回りが二%に満たない現状では、マネー面から見て我が国の成長率が低位に留まっていることも無理からぬところである。ついては、我が国の家計資産の現状を踏まえた経済財政改革の必要性に関し、以下九項目にわたり質問する。
一 平成二十一年三月末の家計の資産は一四〇〇兆円、その過半が現預金である。その資産の性格別の内訳及び所得階層別の所有構造はどのようになっているのか。
二 家計資産を預かる金融機関の企業部門への貸出は伸び悩み、預貸率は国際的に低いものとなっていると思うがいかがか。
三 このことが、金融機関の収益性を圧迫しているのではないかと考えるがいかがか。
四 金融機関等の資金は国・地方債(公的セクター)の保有に回り、結果として「家計〜金融機関等〜官」という資金循環の流れが太くなり過ぎているのではないかと考える。このことが経済の成長を阻害する危険性はないのか、政府の見解をうかがう。
五 現状、国債の発行許容限度は「青天井」の感があるが、政府として発行残高の限界点をどのように考えているのかうかがう。
六 昨年末、「デフレ宣言」をされたが、その原因をどうとらえておられるのか。「需要と供給のギャップが大きい」(三五兆円程度)との見方もあるがいかがか。
七 日本経済の成長のためには、家計から民間企業へと新たな資金循環を生み出す必要があると考えるが、政府の認識はいかがか。また、そのような経済政策を構想されてはいかがか。
八 「お金を動かす」戦略として、�@成長分野を切り開き、民間の投資意欲を高める、�A個人の直接投資を促す、ことはもちろん大切だが、�B寄付やNPOの活用など、「協働」の視点で、家計資産が「公共」を肩代わりするシナリオも必要と考えるがいかがか。
九 家計と国債の間で滞留している資金循環の段階的な解消は、財政政策面でも必要ではないかと考えるが、政府の見解をうかがう。
右質問する。
政府答弁書
一について
内閣府の国民経済計算によると、平成二十一年三月末の家計の金融資産は約千四百五兆円であり、その内訳は、現金・預金が約七百八十六兆円、株式以外の証券が約九十一兆円、株式・出資金が約八十二兆円、金融派生商品が約〇・三兆円、保険・年金準備金が約三百九十七兆円、その他の金融資産が約四十八兆円である。なお、国民経済計算においては、所得階層別の金融資産額は推計していない。
二について
日本銀行の日本銀行統計によると、国内銀行の法人向け貸出金は、平成十八年三月末で約二百七十二・八兆円、平成十九年三月末で約二百七十八・一兆円、平成二十年三月末で約二百七十八・三兆円、平成二十一年三月末で約二百八十七・九兆円、平成二十二年三月末で約二百七十八・八兆円となっている。
また、全国銀行協会の全国銀行中間財務諸表分析によると、我が国の全国銀行の預貸率は、平成二十一年九月末で七十三・一パーセントとなっている。海外については、各国によって預金や貸出等の定義が異なり、一概に比較することはできないものの、例えば、米国の商業銀行等の預貸率は、連邦預金保険公社(FDIC)が公表している資料によると、二千九年十二月末で七十六・五パーセントとなっている。
三について
金融機関の収益性については、貸出に関して言えば、貸出額のほか、貸出金利回りと預金等利回り及び経費率等との差である利ざやや、貸倒れによる損失等の影響を受けることから、その要因について一概に申し上げることは困難である。
四、七及び九について
公的部門への資金循環が経済成長に与える影響については、民間需要の動向や公的部門における資金の使途等により異なることから、一概に申し上げることは困難である。
いずれにしても、政府としては、経済・財政・社会保障を一体的に建て直し、国民が未来に対し希望を持てる社会を築くことにより、家計の金融資産が広く循環する経済構造を実現してまいりたい。
五について
政府としては、お尋ねの国債の発行残高の限界点について、一概に申し上げることはできないが、債務残高の対国内総生産比が主要先進国中最悪の水準にあるなど、我が国の財政は極めて厳しい状況にあると認識しており、財政健全化に向けた抜本的な改革に速やかに取り組む必要があると考えている。
六について
現在の我が国経済は、物価の動向を総合してみると、持続的な物価下落という意味において、緩やかなデフレ状況にある。また、その原因については、平成二十年末以降の世界金融危機と世界同時不況を受けて、我が国の景気が大幅に悪化した結果、需要が供給を大きく下回る状態が続いたことなどにあると認識している。
八について
政府としては、寄附税制の見直しや、NPO等を支える小規模金融制度の見直し等、国民が支える「新しい公共」の構築に向けた環境整備を進めていくこととしている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。