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東日本大震災発生以降における防災に向けた道路整備に関する質問主意書
衆議院 第179回 第96号検討してまいりたい ×1
質問本文
私は本年三月三日に「国民の生命線たる道路に関する質問主意書」(質問第一一六号)を提出し、今後において再発生の確率が高い宮城県沖地震への対応など、特に防災に向けた地域高規格道路及び生活幹線道路整備への取り組み、緊急輸送路の確保について質してきた。これについて、奇しくも三月十一日の答弁書(内閣衆質一七七第一一六号)では、国民の生命と暮らしを守るため、水害、地震、津波等の災害時における緊急輸送や迂回ルートの確保に資する道路整備を進めることは重要としており、東日本大震災発生の当日において、平時におけるごく標準的な答弁であったことは止むを得ないものの、有事或いは緊急の際に国民の生命線ともいうべき輸送路、補給路などを想定した危機の意識については、聊か希薄の謗りを免れないものとなっている。
今回の大震災を受けて、道路について政府のいう「厳格な事業評価」においては、全く無益な、単なる捌きの儀式であることが身を持って認識したことと考察する。大震災が教えてくれたことは、「日本の存続に不可欠なものは国土そのものであり、それは即ち国防問題に掛かってくる」ということである。そして今後においても、産業の活性化のために高速道路及び道路の使命は重く、欧米先進国に比べ我が国は極端に公共事業を削減していることに著しい危機感を抱くとともに、我が国はその公共投資を今やらねば何時できるのか、国がやらねば誰がやるのかという局面に立たされていると考える。
従って、次の事項について質問する。
一 我が青森県を含む東北地方は、食料・エネルギーの供給に貢献しているが、南北に列なる急峻な山脈が、地域間交流の妨げになっており、また豪雪地帯が八割を占め、冬期間の道路交通においては大きな足かせにもなっている。大震災が教えてくれた「日本の存続に不可欠なものは国土そのものであり、それは即ち国防問題に掛かってくる」という観点から、またミッシングリンクを解消するため、高規格幹線道路の未整備区間の整備を早急にすべきと考えるが、野田内閣の見解如何。
二 一に関連し、東北地方は水害、続発する確率の高い地震・余震への対応等、防災に向けた地域高規格道路及び生活幹線道路整備への取り組み、緊急輸送路の確保が必須であると考えるが、野田内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、私の地元青森県から強い要望のある東北縦貫自動車道八戸線、八戸・久慈自動車道、国道四五号上北横断道路、国道一〇一号追良瀬バイパス二期工区・五所川原西バイパス・鯵ヶ沢道路などの津軽自動車道、国道七号浪岡バイパス鶴ヶ坂工区事業再開及び常磐バイパス等の四車線化、津軽自動車道へのアクセス道路である国道三三九号五所川原北バイパスなどの整備について、大震災発生以降においてはそれぞれどのように進めていくのか、野田内閣の具体的な見解如何。
四 一〜三に関連し、青森県鯵ヶ沢町から秋田県能代市までに至る日本海沿岸地域は、世界自然遺産白神山地など数々の観光地を抱え、全国屈指の風光明媚なる海岸道路であるが、災害時或いは緊急時においてはその代替路線がない。西津軽能代沿岸道路における国道一〇一号牛島地区のバイパス化、岩崎バイパスの早期着工、須田バイパス、能代拡幅などの整備について、大震災発生以降においてはそれぞれどのように進めていくのか、野田内閣の具体的な見解如何。
五 一〜四に関連し、青森県南津軽地域から秋田県鹿角地域、仙北地域に至るまでには十和田八幡平国立公園、温泉地、田沢湖を抱え、全国有数の観光地となっているが、狭隘・急カーブ・急勾配などに対する安全確保が急務となっている。角館大鰐間における国道二八二号、国道三四一号、国道四六号における盛岡秋田道路角館バイパスの早期完成・供用などの整備について、大震災発生以降においてはそれぞれどのように進めていくのか、野田内閣の具体的な見解如何。
六 政府は、道路事業の実施に当たって、その効率性及び実施過程の透明性を確保するため、厳格に事業評価を実施することが必要としているが、東日本大震災発生以降においても、その方針に変わりはないのか、野田内閣の見解如何。
七 六に関連し、かつて米国の安全技師ハインリッヒが三百三十件の事故のうち、三百件は事故を出さず、二十九件は軽傷を、一件のみが重傷を発生させているという法則を見出し、災害を無くすには怪我に至らなかった事故の摘出と、その排除を図る必要があると指摘しているが、東日本大震災発生以降において、まさに的を射た法則と考えられる。道路事業について今何をなすべきと捉えているのか、野田内閣の見解如何。
八 六及び七に関連し、「簡潔性の原理」を明確にしたゲシュタルトによれば、どんなに立派な道路が出来ていても、それが迂回していると通行せず最短距離を選択するのが人間の行動心理としているが、東日本大震災発生以降において、過疎地域を結ぶ道路や高次医療施設へのアクセス改善等、地域にとって必要不可欠な道路について今何をなすべきと捉えているのか、野田内閣の見解如何。
九 今回の大震災が教えてくれたことは、「日本の存続に不可欠なものは国土そのものであり、それは即ち国防問題に掛かってくる」と考えるが、平成二十四年度予算ではどのように反映していくのか、野田内閣の見解如何。
十 一〜九に関連し、今後においても、産業の活性化のために高速道路及び道路の使命は重く、欧米先進国に比べ我が国は極端に公共事業を削減していることに著しい危機感を抱くものである。我が国はその公共投資を今やらねば何時できるのか、国がやらねば誰がやるのかという局面に立たされていると考える。これまで通り「コンクリートから人へ」の政策理念を継続していくのか、野田内閣の真摯な見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一、二及び七から九までについて
災害に強い道路ネットワークは、東日本大震災においても住民の避難や物資の輸送に重要な役割を果たしたと認識している。お尋ねについては、東日本大震災の教訓を踏まえ、国民の命が第一であることを基本として、災害に強い国土づくりのため、災害時における緊急輸送や迂回ルートの確保に資する道路等の整備による道路ネットワークの強化に取り組んでまいりたい。
三について
高速自動車国道東北縦貫自動車道八戸線については、基本計画(国土開発幹線自動車道建設法(昭和三十二年法律第六十八号)第五条第一項に規定する基本計画をいう。)を決定している。
八戸・久慈自動車道については、国土交通省において、一般国道四十五号八戸南環状道路、一般国道四十五号八戸南道路、一般国道四十五号三陸沿岸道路(侍浜〜階上)及び一般国道四十五号久慈北道路の整備を実施中である。このうち、一般国道四十五号八戸南環状道路の整備については、用地買収及び工事を進めており、平成二十五年度の供用を予定している。一般国道四十五号八戸南道路の整備については、用地買収及び工事を進めており、平成二十四年度の供用を予定している。一般国道四十五号三陸沿岸道路(侍浜〜階上)の整備については、設計を進めている。一般国道四十五号久慈北道路の整備については、用地買収及び工事を進めている。
一般国道四十五号上北横断道路については、同省において、一般国道四十五号上北道路及び一般国道四十五号上北天間林道路の整備並びに一般国道四十五号天間林道路の平成二十四年度の新規事業化に向けた調査を実施中である。このうち、一般国道四十五号上北道路の整備については、用地買収及び工事を進めており、同年度の供用を予定している。一般国道四十五号上北天間林道路の整備については、用地買収及び工事を進めている。
津軽自動車道については、同省において、一般国道百一号五所川原西バイパス及び一般国道百一号鰺ヶ沢道路の整備を実施中である。このうち、一般国道百一号五所川原西バイパスの整備については、用地買収及び工事を進めており、平成二十六年度の供用を予定している。一般国道百一号鰺ヶ沢道路の整備については、用地買収及び工事を進めている。
一般国道七号浪岡バイパス鶴ヶ坂工区の事業再開及び常盤バイパス等の四車線化については、同省において、今後の交通状況等を勘案し、検討してまいりたい。
一般国道百一号追良瀬バイパス二期工区の整備については、当該区間を管理する青森県によれば、同県において、用地買収及び工事を進めているとのことである。
一般国道三百三十九号五所川原北バイパスの整備については、当該区間を管理する同県によれば、同県において、工事を進めているとのことである。
四について
一般国道百一号牛島地区のバイパス化及び岩崎バイパスの早期着工については、当該区間を管理する青森県によれば、今後の交通状況等を勘案し、検討するとのことである。
一般国道百一号須田バイパス及び一般国道百一号能代拡幅の整備については、当該区間を管理する秋田県によれば、同県において、工事を進めており、このうち、一般国道百一号能代拡幅の整備については、平成二十四年度の完成を予定しているとのことである。
五について
一般国道四十六号角館バイパスの整備については、国土交通省において、工事を進めており、平成二十四年度の供用を予定している。
角館から大鰐までの区間における一般国道二百八十二号及び一般国道三百四十一号の整備については、当該区間を管理する青森県及び秋田県によれば、今後の交通状況等を勘案し、検討するとのことである。
六について
東日本大震災を踏まえ、国土交通省において「道路の防災機能の評価手法(暫定案)」(平成二十三年九月十四日付け国道分評第十号・国都街第四十一号国土交通省道路局企画課長及び都市局街路交通施設課長連名通達別添)を策定し、道路の果たす防災面の機能についても適切に評価することとしたところであり、道路事業の実施に当たっては、今後とも、道路の多様な目的及び効果に見合った評価手法により、厳格な事業評価を行うこととしている。
十について
政府としては、社会資本整備については、国民にとって本当に必要なものかどうかを見極め、真に必要なものを戦略的かつ重点的に進めることが重要であると考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。