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漢字「碍」の常用漢字への追加に関する質問主意書
衆議院 第180回 第271号
質問本文
二十九年ぶりに常用漢字表の改定が行われ、新しい常用漢字が文化審議会の答申を受けて平成二十二年十一月三十日に内閣告示された。この結果、「鬱」「賂」「淫」など百九十六字もの漢字が追加された。
文化審議会漢字小委員会がまとめた改定試案に対する意見募集では、第一次、第二次の試案、いずれにおいても「碍」の追加要望が数多く寄せられ、内閣告示の約三ヶ月前に行われた、障がい者制度改革推進会議の「『障害』の表記に関する作業チーム」が行った意見募集では、「障碍」と「障害」を支持する意見が、ともに約四割だった。それにもかかわらず、「碍」は新しい常用漢字として追加されなかった。
「害」には否定的印象が強いとして、自治体においては条例や部署名等に「障がい」を使用する例が各地で見受けられる。一方で、「碍」が常用漢字化されれば、それを使用する方向で検討するといった自治体もある。ただし、「碍」は常用漢字表にはない文字であり、現段階では検討することさえできない。まずは「碍」を常用漢字に加え、「障がい」等と同じ条件で表記の検討が行われるようにすべきであると考える。
この表記をめぐる議論では、「表記だけ変えても仕方ない」「差別や偏見を取り除くことが先決」とする見方がある一方、「言葉を変えると意識や社会のシステムが変わる」「『害』を不快に思う人がわずかでもいるなら配慮すべき」といった意見もある。また、我が国は障害者権利条約の批准に向けた準備をしているところであるが、「この条約の外務省の仮訳は『障害』を使用しているが、漢字圏では『障碍』が一般的である」との指摘もある。
こうした事実を踏まえ、以下質問する。
一 常用漢字選定の基準を示されたい。
二 現行の常用漢字は全て「一」の基準を充たしていると考えるか。
三 「碍」を新常用漢字表に加えなかった理由は何か。
四 中国、韓国等、漢字圏においては、我が国が法律等で表記する「障害者」と同様の使用例はあるか。
五 内閣として「碍」を常用漢字表へ追加する意向はあるか。
六 障がい者制度改革推進会議の「障害者制度改革の推進のための第二次意見」では「障害」の表記の「今後の取組」として「今後、更に推進会議においても検討を進め、意見集約を図っていく必要がある」「『碍』を常用漢字に追加するよう提言することの適否について、併せて検討すべきである」としているが、第二次意見がまとめられた平成二十二年十二月から現在までの約一年半の間、推進会議で「検討」「意見集約」が行われた事実はあるか。また、国は推進会議の実質的な後継組織である障害者政策委員会に「検討」「意見集約」を促していく考えはあるか。
七 障がい者制度改革推進本部での議論で、「碍」を追加するべきといった結論に至った場合、国は直ちに文化審議会に検討を要請するのか。
右質問する。
政府答弁書
一から三までについて
現代の国語を書き表すための漢字使用の目安である「常用漢字表」(平成二十二年内閣告示第二号)の字種は、文化審議会によって、その漢字が一般の社会生活において頻繁に使用され、多くの熟語の構成要素ともなっていることなどを基準として選定されたものであり、現行の全ての常用漢字は、当該基準に合致していると判断されたものである。一方、「碍」については、同審議会によって、当該基準に合致していないと判断され、常用漢字表の字種として選定されなかったところである。
四について
御指摘の「漢字圏」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、諸外国におけるお尋ねの「使用例」について詳細に把握しているものではないが、例えば御指摘の障害者の権利に関する条約(仮称)における「障害者」に当たる言葉は、中国語正文では「残疾人」とされており、大韓民国においては、ハングルで表記されているところであるが、漢字に置き換える必要がある場合には「障礙人」と表記されるものと承知している。
五及び七について
「障がい者制度改革推進本部」(以下「本部」という。)における「障害」の表記の在り方に関する検討結果によっては、「碍」の常用漢字表への追加に関して改めて文化審議会において検討することとされている。
六について
本部の下で開催されている「障がい者制度改革推進会議」においては、平成二十二年十二月十七日に「障害者制度改革の推進のための第二次意見」の取りまとめを行って以降、「障害」の表記の在り方を議題にしてはいない。「障害」の表記の在り方については、これを検討事項とする本部において、意見集約の図り方も含めて引き続き検討を行ってまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。