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原発のない沖縄と電源開発促進税に関する質問主意書
衆議院 第180回 第344号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
原子力発電所(以下、原発という)と米軍基地は共に国策でありながら、首都機能や大都市を避け、辺境の地方、とりわけ経済基盤の脆弱な過疎地域に押し付けられてきた。
原発は、政官業、御用学者、文化人、マスコミ等の利権集団、いわゆる原子力ムラの住人たちが「クリーンで絶対安全」との「原発安全神話」を振りかざし、電源三法交付金などの“原発マネー”をばらまくことによって推進されてきた。
一方の米軍基地は、政官業、御用学者(軍事評論家)、中央マスコミ等の利権集団、いわゆる日米安保マフィアと呼ばれる者たちが「抑止力」という軍隊の論理と「日本の平和と安全を守る」との大義名分をもって「軍事力安全神話」をつくりだし、防衛施設周辺対策事業補助金や米軍再編交付金などの“基地マネー”によって、沖縄に集中的かつ過重に配備されてきた。
だが、昨年三月十一日の東京電力福島第一原発事故によって「原発安全神話」は完全に崩壊した。また、「九.一一」(米中枢同時多発テロ)以来、テロリズムが台頭し、紛争の火種となっている今日では「仮想敵国」を前提とする「抑止力」論も成り立たず、「軍事力安全神話」も完全に崩壊している。したがって、私は「脱原発」と「脱基地」こそが、わが国の未来を拓く政治理念であると確信するものである。
ところで、沖縄県に原発が一基も立地されていないのは公知の事実である。にもかかわらず、原発の恩恵を全く受けていない沖縄県でも原発推進に関する電源開発促進税が電気料金に上乗せして徴収され、同税の多くが国庫金として既存の原発の安全性向上対策費等に使用されている矛盾は、あまり知られていないように思われる。
以下、質問する。
一 電源開発促進税法などいわゆる電源三法が制定されたのはいつか、立法目的と併せて明らかにされたい。
二 電源開発促進税の販売電力量一kWh(キロワットアワー)あたりの税率を明らかにされたい。そのうえで、同税率の内訳について「電源立地対策」「電源利用対策」の別に明らかにし、それぞれの課税目的および使用目的(使途)について示されたい。
三 電源開発促進税の課税対象となる長期固定電源とは、具体的にいかなる発電形態を指すのか。原子力発電以外も対象となるのであれば、その発電形態の全てを明らかにされたい。
四 原発が一基も立地されておらず、その恩恵を全く受けていない沖縄県にあって、電源開発促進税を課す理由を明らかにされたい。また、係る課税は受益者負担の原則に反すると考えるが、政府の見解を示されたい。
五 沖縄県で電源開発促進税が電気料金に転嫁され始めた年を明らかにしたうえで、同県における平成二十三年度までの課税総額の累計を示されたい。なお、平成二十一年度から平成二十三年度の過去三年間については、同県における年度毎の課税額を明らかにしたうえで、係る課税状況に対する政府の見解を示されたい。
六 沖縄県および同県の電源立地市町村に電源立地地域対策交付金が交付され始めた年を明らかにしたうえで、政府が平成二十三年度までに同県および同市町村に交付してきた交付総額の累計を示されたい。なお、平成二十一年度から平成二十三年度の過去三年間については、同県および同市町村における年度毎の交付額を明らかにしたうえで、係る交付状況に対する政府の見解を示されたい。
七 平成二十四年度予算に計上された電源開発促進勘定(三、一三五億円)の使用目的(使途)のうち、「電源利用対策」(たとえば、既存の原子力発電所の安全性向上のための取組、放射性廃棄物の処分に向けた取組など)「原子力安全規制対策」は、原発のない沖縄県とは全く無関係の歳出であると考えるが、政府の見解を示されたい。
八 これまで政府は、沖縄県あるいは沖縄県議会から電源開発促進税の課税免除を求める陳情や要請を受けたことがあるか。あるならば、日付を特定のうえ、文書による陳情(要請)であったかどうかを明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについて、発電用施設周辺地域整備法(昭和四十九年法律第七十八号)については、電気の安定供給の確保が国民生活と経済活動にとって極めて重要であることに鑑み、発電用施設の周辺の地域における公共用の施設の整備を促進することにより、地域住民の福祉の向上を図り、もって発電用施設の設置の円滑化に資することを目的として、電源開発促進税法(昭和四十九年法律第七十九号)については、原子力発電施設、火力発電施設、水力発電施設等の設置を促進する等のための財政上の措置に要する費用に充てるため、一般電気事業者の販売電気に電源開発促進税を課すことを目的として、電源開発促進対策特別会計法(昭和四十九年法律第八十号)については、電源開発促進税の収入を財源として行う電源開発促進対策に関する政府の経理を明確にするため、特別会計を設置し、一般会計と区分して経理することを目的として、それぞれ昭和四十九年に制定された。
二について
電源開発促進税の税率は、販売電気千キロワット時につき、三百七十五円である。電源立地対策は、発電の用に供する施設の設置及び運転の円滑化に資するための措置であり、電源利用対策は、発電用施設の利用の促進及び安全の確保並びに発電用施設による電気の供給の円滑化を図るための措置であるところ、それぞれの対策に充てられる金額については、毎会計年度、予算で定められており、お尋ねの「税率の内訳」が定められているものではない。
なお、電源開発促進税の税収については、一般会計に繰り入れられた後、電源立地対策及び電源利用対策に充てるためエネルギー対策特別会計の電源開発促進勘定に繰り入れられることとなっている。
三について
お尋ねの「電源開発促進税の課税対象となる長期固定電源」の意味するところが必ずしも明らかではないが、電源開発促進税は、電源の別を問わず、一般電気事業者の販売電気に課すこととされている。
四及び七について
政府は、電源立地対策については、沖縄県の火力発電所に係る電源立地地域対策交付金の交付等を行っており、電源利用対策については、同県の電力系統の安定化にも資する技術開発等を行っているところである。
五について
沖縄県における電源開発促進税の課税については、電源開発促進税法が施行された昭和四十九年から行っており、平成二十二年度までの課税額の累計は約七百三十億五千万円である。平成二十三年度の課税額は集計中であるためお答えすることができないが、平成二十一年度の課税額は約二十八億円、平成二十二年度の課税額は約二十八億三千万円であり、これは、同法に基づき販売電気の電力量に応じ課税されたものである。
六について
沖縄県及び同県の立地市町村等に対する電源立地地域対策交付金の交付については、昭和五十年度から行っており、平成二十二年度までの交付額の累計は約八十一億二千万円である。平成二十三年度の交付額は集計中であるためお答えすることはできないが、平成二十一年度の交付額は約四億四千万円、平成二十二年度の交付額は約五億五千万円であり、これは、同県における発電の用に供する施設の設置及び運転の円滑化に資するためのものである。
八について
政府は、現時点において、沖縄県から政府に対し、平成二十三年九月八日、同年十月十一日及び同年十一月十九日に、電源開発促進税の課税免除等を求める文書が提出されていることについて、確認している。
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