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えびの市に設置されたVLF通信基地に関する質問主意書
参議院 第157回 第11号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1
質問本文
えびの市高野の国有林に一九九〇年、総工費約百億円をかけて建設されたVLF(超長波)通信基地は、かつて建設に先立ち地元を始め隣接する熊本県、鹿児島県の住民から大きな反対を押し切って完成されたものである。一九八八年三月には、全国各地から一万五千人が参集した「VLF反対九州総決起集会」が市内の河川敷で催されるなど、同基地が果たす危険な軍事的役割に対するとともに高圧電流を用いることによる被害を心配しての反対の声が根強くあった。
今日、米軍依佐美基地のVLF通信所が廃止されたため、えびの市のVLF通信基地は、年々その密接度を増している日米共同作戦体制の中にますます組み込まれた超長波通信施設として、世界中に通信網を延ばす日米同盟共同の要となっている。我が党は、住民の反対を押し切り建設されたVLF通信基地は、直ちに撤去されるべきであると主張する。
その上で更に重大なのは、えびの市に対して基地交付金が交付されないまま推移していることである。併せて、基地ができる以前は市の財源になっていた国有林の固定資産税が、基地建設後には市に入らなくなったという。日本共産党えびの市議団は、「住民の反対を押し切ってVLF通信基地を建設されたえびの市が国から基地交付金を受け取るのは当然であり、固定資産税が入らなくなるのは問題だ」と市議会で何度も指摘してきた。えびの市当局はこれに対して、「基地交付金の対象になっていないので、毎年、政府に要求している。しかし、一向に解決が図られない」と答弁している。
そこで、質問する。
一 基地交付金は、米軍や自衛隊の施設が市町村の区域内に広大な面積を占め、かつこれらの施設が所在することによって市町村の財政に著しい影響を及ぼしていることを考慮して、固定資産税の代替的性格を基本としながら交付されるものという。えびの市が高圧電流を使って地域に危険をもたらしているVLF通信基地により多大な負担を被っているにもかかわらず、基地交付金の対象とされないのはなぜか。また、法や政令で対象にならないとされているなら、実態に合うように改正を進め基地交付金を交付すべきと考えるが、どうか。
二 国が地方自治体に例外的に固定資産税相当額を払う仕組みである国有資産等所在市町村交付金の制度では、国有林野の管理経営に関する法律に規定する国有林野に係る土地について、国有資産等所在市町村交付金の交付対象になるため、以前は国有林であったえびの市のVLF通信基地についても一九八八年まで同交付金を受けていた。これが国の都合でVLF通信基地になったからといって、一方的に同交付金の交付が取りやめになることは、市の財政に多大な影響を及ぼすものではないか。正に代替的措置として、基地交付金を交付すべきものではないか。
三 全国の地方自治体のうち、同様の事情で固定資産税交付金の交付が取りやめになったところがあるか。ある場合、その名称を示されたい。
四 区域内に基地や駐屯地を抱える自治体で、国に対して要望しているにもかかわらず基地交付金が交付されていないところはどこか。それらの自治体は、いかなる施設について基地交付金の交付を要望しているか。交付されない根拠は何か。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
国有資産等所在市町村交付金(以下「市町村交付金」という。)は、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)において固定資産税を課することができないものとされている国又は地方公共団体の所有する固定資産のうち、国又は地方公共団体以外の者が使用している固定資産、国有林野の土地等について、固定資産税の課税客体となっている他の同種の固定資産との均衡やこれらの固定資産と所在市町村との間における受益の関係等を考慮し、これらの固定資産所在の市町村に対して、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律(昭和三十一年法律第八十二号)の定めるところにより交付されるものである。
御指摘の通信施設は、自衛隊が使用している通信施設であり、当該通信施設に係る固定資産は、国が自ら公用に供しているものであることから、市町村交付金の交付対象とされていないところである。
このように、自衛隊が使用している固定資産は、市町村交付金の交付対象とされていないところであるが、当該固定資産のうち、飛行場(航空機の離着陸、整備及び格納のため直接必要な施設に限る。以下同じ。)、演習場(しょう舎施設を除く。以下同じ。)、弾薬庫(補給処の支処及び出張所のうち弾薬支処及び弾薬出張所の弾薬の保管、補給及び整備を行うための施設並びにこれらの施設に類する海上自衛隊の地方総監部が管理する施設をいう。以下同じ。)及び燃料庫(補給処の支処及び出張所のうち燃料支処及び燃料出張所の液体燃料又は油脂類の保管、補給及び整備を行うための施設並びにこれらの施設に類する海上自衛隊の地方総監部が管理する施設をいう。以下同じ。)の用に供するものについては、これらの施設の所在する市町村の区域内において広大な面積を占有し、かつ、当該市町村の財政に著しい影響を及ぼしている実情があることにかんがみ、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律(昭和三十二年法律第百四号)の定めるところにより、このような特殊性を有するこれら四施設の用に供する固定資産に限定して国有提供施設等所在市町村助成交付金(以下「基地交付金」という。)を交付することとしているところである。
御指摘の通信施設は、これら四施設に該当しないことから、基地交付金の交付対象とされていないところである。また、自衛隊が使用している通信施設については、右に述べたような特殊性に乏しいことから、これを基地交付金の交付対象に加えることは困難であると考えている。
なお、御指摘の防衛庁に所管換した国有林野に係る土地に対して交付されていた市町村交付金の額は百万円程度であったと推計され、これが交付されなくなったことにより、えびの市の財政に多大な影響を及ぼすものではないと考えている。
三について
お尋ねの「同様の事情」が何を指すのかが必ずしも明らかではないが、国有林野に係る土地が防衛庁に所管換され通信施設として使用されたことに伴い、市町村交付金の交付対象外となった土地の所在市町村及び当該通信施設の名称は、把握した限りでは、別表第一のとおりである。
四について
自衛隊が使用している施設のうち、飛行場、演習場、弾薬庫及び燃料庫以外のものは基地交付金の交付対象とされていないところであるが、自衛隊が使用している施設でこれら四施設以外の施設を基地交付金の交付対象に加えるよう要望している地方公共団体及び当該地方公共団体で構成する協議会並びに要望対象となっている施設は、平成十五年十一月一日現在においては、別表第二のとおりである。
基地交付金の要望対象となっている同表に掲げる施設については、一及び二についてで述べたような基地交付金の交付対象とすべき特殊性に乏しいことから、これらの施設を基地交付金の交付対象に加えることは困難であると考えている。
別表第一
別表第二
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。