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防衛庁の八丈島における極超短波無線局新設計画に関する質問主意書

衆議院 第114回 第32号検討してまいりたい ×2

提出者
衆議院
提出日
1989年6月20日
内閣転送 1989年6月22日
答弁書受領日
1989年7月4日
提出から14日
答弁の項目数
8
質問 1,667字/答弁 940字

質問本文

衆議院議長 田村 元 殿

防衛庁の八丈島における極超短波無線局新設計画に関する質問主意書

海上自衛隊は八丈島の八丈三原山山頂に極超短波無線局を新設する計画であり、すでに関係自治体への打診も行っていると聞く。しかし、伊豆諸島と小笠原を結ぶこの線上は、新島が自衛隊の巡航ミサイルSSM1の発射実験場とされ、三宅島でも米空母艦載機の夜間離着陸訓練基地化に向けた政府の執拗な工作が続き、小笠原では硫黄島の軍事要塞強化が進み、新たに米軍戦略と結びついた硫黄島、小笠原のOTHレーダー設置計画が進行するなど、千カイリシーレーン、エアレーン「防衛」強化と結びついた役割を担わされようとしている。こうしたなかでの八丈島の極超短波無線局の新設の動きであるだけに、八丈島の住民はいうまでもなく、平和な伊豆七島、小笠原をのぞむ島民、都民が懸念し心配するのは当然である。

そこで以下、質問する。

一 八丈島に極超短波(UHF)無線局を新設する理由について

1 千葉県館山航空基地の第21航空群のヘリコプターによる伊豆諸島からの患者輸送行動の際の情報交換、あるいは火山噴火災害時に派遣される護衛艦等との常時通信の確保、というのが防衛庁の説明だが、短波(HF)は電離層の変化の影響を受けやすいという問題はあるにしても、救難のためというのであれば決定的な欠点とはなりえない。現に、遠距離の捜索・救難行動に当たりHFを使用している海上保安庁も、HFによる交信になんら支障がないと説明している。救難活動に従事する航空機、艦船との交信にいま使用しているHFでどうして不都合なのか。どうして自衛隊だけがUHF無線でなければならないのか。

2 UHF無線は伝達情報の量がHFに比べはるかに大きく、また、HFに比べ安定的であることから、八丈島でのUHF無線局の新設は、自衛隊の航空機、艦船の作戦運用を向上させることを目的の一つとしたものではないか。

また、新設するUHF無線は作戦運用のなかでも使用されるのではないか。

3 八丈島のUHF無線局を通して送られる情報は、自衛隊が現在進めている防衛統合ディジタル通信網に集約され、他地域でも活用できることになるのではないのか。

また、SFシステムの一環をなすものと考えるがどうか。

4 UHF無線局の運用期日を何時にしたいと考えているのか。

二 情報の送達について

1 八丈島UHF無線局は、周囲一五〇キロメートル内で行動する航空機、艦船と交信するものといわれているが、航空機は高い場所から監視あるいは捜索を行うことができる。その場合、当該航空機は周囲一五〇キロメートルどころか相当遠距離での活動が可能となると思うが、どうか。

また、UHF無線の到達距離はどのくらいか、理論的数字を示されたい。

2 八丈島無線局に集められる情報は、航空機の場合、

�@ どのようにして、どこに送られるのか。中継、最終地点も述べられたい。

�A 八丈島と館山の間はNTTの電話回線を借りることになるのか、それとも自衛隊独自のものを用意するのか。

�B 館山に集約した情報が横須賀に送られ、あるいは横須賀から情報が送られる場合はどういう方法によるのか。

3 艦艇が得た情報は、

�@ 最終的にはどこに、どのようにして送られるのか。また中継するところはあるのか。

�A 横須賀まで送られる場合は八丈島からのNTT電話回線を利用するのか。それともNTTの電話回線は一定地点まででそのあとは自衛隊の施設を使うのか。

�B また、八丈島からの電話回線が陸揚げされている場所はどこか。

三 無線局建設予定地は八丈三原山山頂とされているが、具体的に特定されているのか。また、その土地は所有権者はだれか。

四 八丈島は富士・箱根・伊豆国立公園の一部であり、当然、自然公園法の適用を受ける。風致・環境保護上、問題はないのか、具体的に示されたい。

五 八丈島のように、今後、本土とUHF無線局でつなぐ計画が他にあるのか。あるとすれば具体的に説明されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1及び2について

防衛庁が八丈島に設置することを計画している無線局(以下「八丈島無線局」という。)は、八丈島及びその周辺で行動する自衛隊の航空機及び艦船が、陸上の司令部との間で、より確実かつ迅速に通信できるようにするためのものであり、災害派遣時を含め、必要とされる場合に使用することを考えている。

HF帯の電波は伝搬特性が不安定であり、一般的にはHF帯の電波による通信はUHF帯の電波による通信に比べて品質が劣るので、八丈島無線局についても、より確実かつ迅速に通信できるようにするため、UHF帯の電波を使用することを検討しているところである。

一の3について

現時点においては、八丈島無線局を防衛統合ディジタル通信網及び自衛艦隊指揮支援システムと接続する具体的な計画はない。

一の4について

運用開始の期日については、現在検討中であり、申し上げる段階にない。

二の1について

UHF帯の電波の到達距離は、一般的には送信を行う地点及び受信を行う地点の高度によって決まり、航空機の高度が高くなれば到達距離は伸びる。八丈島無線局のアンテナの標高を約七百メートル、航空機の高度を約三百メートルとすれば、到達距離は理論的には約百五十キロメートルとなる。

二の2及び3について

航空機との通信は、八丈島無線局を経由して、館山地区所在の部隊との間で行う計画である。艦艇との通信は、八丈島無線局を経由して、横須賀地区所在の部隊との間で行う計画である。

八丈島無線局と館山地区所在の部隊との間及び八丈島無線局と横須賀地区所在の部隊との間の通信回線については、現在検討中であるので、その経路等について申し上げる段階にない。

また、館山地区所在の部隊、横須賀地区所在の部隊及びそれら以外の地区に所在する部隊等の相互間の通信は、必要に応じて既存の回線を使用して行う計画である。

三について

八丈島無線局を設置する場所については、現在検討中であり、申し上げる段階にない。

四について

八丈島は、その大部分の地域が富士箱根伊豆国立公園に指定されており、計画の具体化に当たっては、国立公園の風致景観の保護の観点からも慎重に対処してまいりたい。

五について

防衛庁では、現時点において、そのような計画はない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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