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対潜水艦超長波送信所設置に関する質問主意書

衆議院 第94回 第33号

提出者
衆議院
提出日
1981年4月24日
内閣転送 1981年5月2日
答弁書受領日
1981年5月22日
提出から28日
答弁の項目数
4
質問 1,017字/答弁 844字

質問本文

衆議院議長 福田 一 殿

対潜水艦超長波送信所設置に関する質問主意書

防衛庁は昭和五十五年度の「防衛白書」において、「行動中の潜水艦に対し命令・情報を適時適切に伝達し得るため超長波送信所が必要であるので、本年度から、その調査工事等を行うこと」とし、私の知る限りでも、すでに福岡県岡垣町に対し「環境調査」を申し入れた。

この送信所の設置については不明の点も多々あるので、以下質問する。

一 対潜水艦超長波送信所について

1 防衛庁は、潜水艦通信については、これまで米海軍依佐美送信所と電々公社名崎送信所のVLFを使用して行つていたが、これらをやめて独自に送信所を作る理由について、所要の能力が得られないためとしている。所要の能力とはどういう能力を得ようとしているのか。五十六年度業務計画でいう充実・強化とは何か。

2 新しい送信所のカバーエリアはどの範囲か。具体的に示されたい。

3 設置の候補地として岡垣町など四カ所が挙げられているというが、それはどこか。そのすべての市町村に環境調査を申し入れたのか。もし岡垣町だけであるとすれば理由は何か。

4 岡垣町は送信所としてどのような有利な条件を持つているのか。

二 岡垣町の環境調査について

1 同町で行おうとしている環境調査の目的、期間及び調査内容を具体的に示されたい。

2 この調査で農業への塩・風害、人畜などへの被害見通しが把握されるのか。

3 防衛施設庁はこの結果によつて建設の可否を決めると同町に回答しているが、どのような結果がでた時に建設するのか、判断の基準を示されたい。

三 この施設を建設する場合、伐採が予想される松林の面積はどれくらいか。射爆場あとの保安林機能もまだ回復しない時に、再びここに対潜水艦送信所を建設することは三里松原防風保安林の歴史的経過及び目的に反するのではないか。

四 今日、同保安林については松食虫等による被害からの保護、育成こそ急務ではないか。そのために国はどのような対策を講じているか。

五 同保安林一帯は玄海国定公園の主要な部分であるが、こうした環境保全地域に送信所を作ることが景観と環境を著しく破壊し、取返しのつかない禍根を残すことになるのではないか。

六 送信所建設により、同町に対し他の軍事施設に比べ基地交付金、補助金など特別の優遇措置をとるとの説が流布されているが真偽はどうか。優遇するとすれば法的根拠を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

1 潜水艦に対する通信は、その行動の隠密性を保持しつつ、命令・情報を適時適切に伝達し得ることが必要であり、このため、主要海峡等の防備に当たる潜没中の潜水艦に対し、的確な通信を行う能力を確保することが必要であると考えている。

昭和五十六年度業務計画においては、このような機能を有する超長波送信所の設置に関し必要な調査を行うこととしている。

2 超長波送信所のカバーエリアは、我が国の主要海峡等の防備に当たる潜水艦の行動海域である。

3 超長波送信所の候補地としては、中国地方及び九州北部地区において数箇所を考えている。このうち、岡垣町所在の候補地については、当該地が防風保安林に指定されていることから、超長波送信所の用地としての適否の判定に先立ち、当該森林について環境調査を実施することとしたものである。

4 岡垣町所在の候補地は、所要のカバーエリアを確保できる位置であることのほか、地形・気象条件等から見て超長波送信所の用地としての条件を備えていると考えている。

二、三及び五について

岡垣町所在の候補地の環境調査は、超長波送信所を設置した場合における防風保安林の機能の変化等を予測するため、約一年間、地況・林況・気象状況等について行うものである。

同地への超長波送信所の設置については、同調査の結果を得てから最終的な結論を得たいと考えている。

なお、玄海国定公園には、超長波送信所を設置する考えはない。

四について

当該保安林においては、松くい虫防除対策として薬剤の空中散布及び被害木の伐倒駆除を計画的に実施しているほか、気象害対策として防風垣の設置、補植等を行い、その整備に努めているところである。

六について

防衛施設の設置又は運用により生ずる障害の防止等のための防衛施設周辺地域の生活環境等の整備については、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律に基づき適正に措置する。

なお、超長波送信所の施設は、現行法上、基地交付金の対象とはならないものである。

右答弁する。

衆議院の原文

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