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特別秘密の管理に関する質問主意書
衆議院 第181回 第10号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×3
質問本文
政府は、二〇〇七年八月、「カウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針」を決定し、「国の行政機関が保有する国の安全、外交上の秘密その他の国の重大な利益に関する事項であって、公になっていないもののうち、特に秘匿することが必要なものとして当該機関の長が指定したもの」を「特別管理秘密」として特別な管理を行うことを決定した。その特別な管理として「秘密取扱者適格性確認制度」などの導入も同時に決定されている。しかし、「カウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針」自体、全文が公表されていないなど、国民に十分な説明がなされないまま新たな秘密管理制度が導入され、今日まで実行されてきている。政府は、改めてこれらの制度の内容及び運用実態について国民に説明するべきである。
一 特別管理秘密の管理について規定を定めている府省庁はどこか明らかにされたい。
二 特別管理秘密の指定事項数について、府省庁ごとに明らかにされたい。
三 特別管理秘密文書等の件数について、府省庁ごとに明らかにされたい。
四 内閣官房、警察庁、宮内庁、公安調査庁、外務省、防衛省、経済産業省が管理する特別管理秘密の指定事項について、その名称を明らかにされたい。
五 「秘密取扱者適格性確認制度」についての規定を定め、実施している府省庁はどこか明らかにされたい。
六 「秘密取扱者適格性確認制度」について、秘密取扱者として適格性を確認された者は何人いるか明らかにされたい。
七 防衛省、金融庁、消費者庁、公正取引委員会について、秘密取扱者として適格性を確認された者は、それぞれ何人いるか明らかにされたい。
八 消費者庁の「秘密取扱者適格性確認制度実施規程」では、消費者庁の職員の適格性の確認及びクリアランス手続は、次長が行うこととされている。消費者庁長官及び次長自身の適格性の確認及びクリアランス手続は誰が行っているのか。あるいは行っていないのか明らかにされたい。
九 「カウンターインテリジェンスの機能強化に関する基本方針」では、「ウ クリアランス手続を行う際の配意事項」では、「調査の目的と関係のない質問を行わない等プライバシーの保護への配慮を尽くさなければならない」としているが、そもそも、クリアランス手続は、本人の同意を得て行っているのか明らかにされたい。
十 「秘密保全法のための法制の在り方に関する有識者会議報告書(二〇一一年八月八日)」(以下、「報告書」という)では、「適正評価制度」において、対象本人の調査に加え、「配偶者のように対象の身近にあって対象者の行動に影響を与え得る者についても、諸外国と同様に、人定事項、信用状態や外国への渡航歴等の事項を調査することも考えられる」としている。各府省庁が行っている現行の「秘密取扱者適格性確認制度」では、対象本人の配偶者は、人事管理情報等による調査など調査の対象となっているのか明らかにされたい。
十一 「報告書」では、「適正評価制度」において、現行の「秘密取扱者適格性確認制度」について、「対象本人から十分に情報が得られない場合に、適正評価の実施権者(対象者が適性を有していると認める権限がある者をいう。)が公私の団体に照会する権限が明確でないこと」などを課題としている。例えば、消費者庁の「秘密取扱者適格性確認制度実施規程」第七条では、「ガイドライン�U1(1)の人事管理情報等による調査は、調査対象職員に係る人事記録、勤務評定記録書その他次長が定める種類の資料を参照すること及びガイドライン�U1(1)アただし書の照会を行うことにより行うものとする」とされていると承知している。各府省庁が行っている現行の「秘密取扱者適格性確認制度」では、「対象本人から十分に情報が得られない場合に」適正評価の実施権者は、公私の団体等に照会する規定となっているのか明らかにされたい。
十二 「報告書」は、「適正評価制度」の「第三者に対する照会等」において、「第三者に対する照会等については、個人情報の保護に配慮する観点や照会先の公私の団体が照会に協力しやすい環境を整備する観点から、慎重を期すため、対象者本人から同意を得て行うことが適当である」としている。各府省庁が行っている現行の「秘密取扱者適格性確認制度」では、第三者に対する照会では、対象者本人からの同意を得て行っているのか明らかにされたい。
十三 「秘密取扱者適格性確認制度」のように国家公務員の特定の能力や適性、適格性を確認する制度において、本人の同意を得ずに行っている、あるいは、必ずしも本人の同意を得ずに行っている制度があれば、挙げられたい。
十四 「報告書」は、「適正評価制度」において、「適性評価の実施に当たっては、様々な個人情報を取得し、利用する必要があることに鑑み、調査事項を法令上明示し、いかなる個人情報が取り扱われることとなるのかを明らかにすることが、適性評価制度への国民の理解を得る観点から適当である」としている。現行の「秘密取扱者適格性確認制度」では、その制度を規定している「カウンターインテリジェンスの機能強化に関する基本方針」の一部が非公開とされ、調査事項は、国民に示されていない。「報告書」の記述に照らしても、現行の「秘密取扱者適格性確認制度」は、国民の理解が得られるものではない。調査事項を明らかにしないだけではない。本人の同意さえ前提とせず、法律上の根拠もないまま他への照会まで行われている。こうした国家公務員の個人情報調査は到底許されるものではない。ただちに中止すべきである。野田内閣の見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一について
「カウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針」(平成十九年八月九日カウンターインテリジェンス推進会議決定。以下「基本方針」という。)に定める特別管理秘密の管理について必要な事項を定めている府省等は、内閣官房、内閣法制局、内閣府、宮内庁、公正取引委員会、警察庁、金融庁、消費者庁、復興庁、総務省、法務省、公安調査庁、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、海上保安庁、環境省、原子力規制委員会及び防衛省である。
二について
一についてで述べた府省等(外務省及び防衛省を除く。)において特別管理秘密として指定している事項の数は、平成二十四年十月三十日時点で、内閣官房が四十九、内閣法制局が零、内閣府が三、宮内庁が三、公正取引委員会が零、警察庁が五、金融庁が零、消費者庁が零、復興庁が零、総務省が四、法務省が零、公安調査庁が四、財務省が零、文部科学省が零、厚生労働省が一、農林水産省が零、経済産業省が十二、国土交通省が零、海上保安庁が零、環境省が零及び原子力規制委員会が二である。また、外務省においては、秘密保全に関する規則(昭和四十五年外務省訓令第五号)に基づき、「外交機密文書等」、「他の行政機関等から受領した秘密文書等に相当する文書等であって、当該他の行政機関等において特管秘文書等に相当する文書として取り扱われているもの」及び「我が国が外国政府等との間で情報の保護に関する国際約束等を締結等している場合であって、当該国際約束等に基づく保護の対象となる秘密文書等のうち、特管秘文書等として取り扱うことが必要と認められるもの」を特別管理秘密文書等(特別管理秘密を記録する文書、図画又は物件及び特別管理秘密を化体する物件をいう。以下同じ。)として取り扱うこととしており、特別管理秘密として個別具体的な事項を指定していない。防衛省においては、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和二十九年法律第百六十六号)第一条第三項に規定する特別防衛秘密及び自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第九十六条の二第一項に規定する防衛秘密を特別管理秘密に相当するものとして取り扱うこととしており、特別管理秘密として個別具体的な事項を指定していない。なお、防衛秘密については、同法別表第四に掲げる十の事項に該当するものとして、同日時点で、防衛大臣が二百三十四事項を指定している。
三について
特別管理秘密文書等の件数は、内閣官房が平成二十四年七月三十一日時点で二十七万四千百九十一件、内閣法制局が同年十月三十日時点で零件、内閣府が同日時点で六十六件、宮内庁が同日時点で三件、公正取引委員会が同日時点で零件、警察庁が同年七月二十五日時点で一万千件、金融庁が同年十月三十日時点で四十三件、消費者庁が同日時点で零件、復興庁が同日時点で零件、総務省が同日時点で三百四十八件、法務省が同日時点で零件、公安調査庁が同年六月三十日時点で九千六百三十五件、外務省が同日時点で一万六千六百五十件、財務省が同年十月三十日時点で百三十四件、文部科学省が同日時点で八件、厚生労働省が同日時点で百三十三件、農林水産省が同日時点で零件、経済産業省が同日時点で三百五十九件、国土交通省が同日時点で五百八十件、海上保安庁が同日時点で三千五百十二件、環境省が同日時点で零件及び原子力規制委員会が同日時点で四百四十九件である。また、防衛省においては、特別管理秘密文書等に相当するものとして取り扱っている文書等の件数を集計中であり、現時点でお答えすることは困難である。
四について
内閣官房において特別管理秘密として指定している事項の名称は、「暗号関連」、「内閣情報会議が決定した情勢認識」、「内閣情報会議が決定した重点事項」、「合同情報会議が決定した情報評価書」、「情報収集衛星運営委員会が定めた年度画像情報収集重点」、「情報収集衛星運営委員会幹事会が定めた年度撮像重点」、「情報収集衛星運営委員会事務局が作成した撮像月の撮像の対象及び優先順位並びにプロダクトの配付範囲並びに緊急要求に係る撮像の対象及び優先順位並びにプロダクトの配付範囲に係る文書(電磁的記録を含む。)」、「内閣情報調査室が衛星秘密を利用して作成した文書、図画又は物件」、「内閣情報調査室が情報収集衛星運営委員会事務局に提出する情報要求」、「衛星秘密の保全に関する文書であって、極秘として保護する必要があるもの」、「外国政府又は国際機関により「SECRET」(これに相当するものを含む。)以上の秘密に指定された情報であって、内閣情報調査室に対して直接提供されたもの又は他の行政機関を通じて提供されたもの」、「内閣衛星情報センターが作成した年度撮像基本計画」、「内閣衛星情報センターが情報収集衛星により入手した衛星画像情報であって、レベル一の画像処理が行われたもの(校正検証に用いられるものを除く。)」、「内閣衛星情報センターが情報収集衛星により入手した衛星画像情報であって、レベル一の画像処理が行われたもののうち、校正検証に用いられるもの」、「内閣衛星情報センターが情報収集衛星以外の人工衛星の利用その他の手段により入手した衛星画像情報であって、レベル一の画像処理が行われたもの(情報関心を秘匿する必要がなく、かつ、情報収集衛星の運用実態を推察されるおそれがないものを除く。)」、「内閣衛星情報センターが情報収集衛星その他の人工衛星の衛星画像情報を分析した成果物(内閣情報官の示すところによりサニタイズしたものを除く。)」、「内閣衛星情報センター管理部運用情報管理課が作成した情報収集衛星画像情報の収集に係る計画」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星光学一号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星光学二号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星光学三号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星光学四号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星光学五号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星光学六号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ一号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ二号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ三号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ四号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ五号機に関するもの)」、「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ六号機に関するもの)」及び「情報収集衛星の観測性能のうち分解能の限界値を示すもの(情報収集衛星レーダ予備機に関するもの)」である。また、内閣官房においては、これらの事項のほか、特別管理秘密として情報収集衛星等の運用のための暗号アルゴリズム、暗号鍵又は暗号鍵の配送方式に関する事項を十九件指定しているが、これらの具体的な名称については、情報収集衛星等の運用に関わる事項であり、これを明らかにすることにより、政府の情報収集活動に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
宮内庁において特別管理秘密として指定している事項の名称は、「皇室会議議員互選関係(一)」、「皇室会議議員互選関係(二)」及び「皇室会議議員互選関係(三)」である。
警察庁において特別管理秘密として指定している事項の名称は、「内閣衛星情報センターが人工衛星の利用その他の手段により得た画像情報又は内閣衛星情報センターが管理する情報収集衛星若しくはその地上局等のシステムに関する情報で、内閣情報官がその定めるところにより秘密とすべきものとして指定したもの」、「内閣の重要政策に関する情報について検討するための会議として警備局長が別に定める会議において議事とされた事項」、「他の官公庁が、国の安全、外交上の秘密その他の国の重大な利益に関する事項であって、特に秘匿することが必要なものとして指定したもの」、「衛星秘密等の保全に関する訓令第二条第二号に規定する二次的衛星秘密の内容」及び「外国の行政機関その他の公的機関から提供を受けた情報で、公になることにより、当該機関との信頼関係が損なわれるおそれのあるもの」である。
公安調査庁において特別管理秘密として指定している事項の名称は、「内閣情報会議の決定に当たり、特に秘匿することが必要なものとして、当庁が提供する情報・資料」、「合同情報会議の決定に当たり、特に秘匿することが必要なものとして、当庁が提供する情報・資料」、「平成二十一年三月三十一日以前から当庁で保管している内閣情報会議及び合同情報会議が決定した事項」及び「関係機関から特別管理秘密にすることを条件に提供された情報・資料」である。
経済産業省においては、特別管理秘密として安全保障に関する事項及び核物質防護に関する事項に限定して十二件指定しているが、これらの具体的な名称については、これを明らかにすることにより、同省の特別管理秘密の管理に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
また、二についてで述べたとおり、外務省及び防衛省においては、特別管理秘密として個別具体的な事項を指定していない。
五について
基本方針に定める秘密取扱者適格性確認制度について必要な事項を定め、実施している府省等は、内閣官房、内閣法制局、内閣府、宮内庁、公正取引委員会、警察庁、金融庁、消費者庁、復興庁、総務省、法務省、公安調査庁、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、海上保安庁、環境省、原子力規制委員会及び防衛省である。
六及び七について
特別管理秘密を取り扱う適格性を有し、特別管理秘密を取り扱うことができるとされている職員の数は、平成二十四年六月三十日時点で、公正取引委員会が四人、金融庁が十五人、消費者庁が五人及び防衛省が六万四百八十人であり、五についてで述べた府省等の合計では、六万四千三百六十一人である。
八について
消費者庁長官の適格性の確認及びクリアランス手続は行っていない。同庁次長の適格性の確認は同庁長官が行い、クリアランス手続は同庁総務課長が行っている。
九及び十二について
適格性の確認は、各府省等において、職員の任用に関して任命権者の権限の範囲内で実施しているものであり、必ずしも本人の同意を得て行っているものではない。
十について
お尋ねについては、秘密取扱者適格性確認制度の具体的運用に関わることであり、これを明らかにすることにより、政府の情報保全に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
十一について
五についてで述べた府省等においては、秘密取扱者適格性確認制度実施規程(平成二十一年九月一日消費者庁長官決定)第七条と同様の規定を定めているものがある。
十三について
御指摘の「「秘密取扱者適格性確認制度」のように国家公務員の特定の能力や適性、適格性を確認する制度」の意味するところが必ずしも明らかではないが、秘密取扱者適格性確認制度と同様の制度はない。
十四について
秘密取扱者適格性確認制度は、外国情報機関による我が国に対する情報収集活動が行われる中で、我が国の重要な情報を保護するため更なる対策の強化が必要であることから、特別管理秘密について厳格な管理を行うため、基本方針において定め、平成二十一年四月一日から実施しているものであり、あらゆる情報活動の前提となる情報保全の徹底を図るという観点から、必要なものであると認識している。また、適格性の確認は、各府省等において、職員の任用に関して任命権者の権限の範囲内で実施しているものである。
なお、秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議が平成二十三年八月八日に取りまとめた「秘密保全のための法制の在り方について(報告書)」においては、秘密情報を取り扱う者がその適性を有するかどうかを判断する適性評価制度の法制化について提言されており、政府としては、同報告書を十分に尊重の上、秘密保全に関する法制の整備のための法案について検討を行っている。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×3
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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