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秘密文書の閲覧に関する質問主意書
衆議院 第151回 第34号
質問本文
外務省の秘密保全に関する規則の一つである「在外公館における秘密保全対策要領」(昭和五十四年五月一日 官房総務課)の七は専門調査員に関する秘密保全について次のように定めている。
「当該公館長が必要と認める範囲の館務補助に限るものとする(昭和五十二年十二月十六日付往信調調合第五千四百二十号別添専門調査員派遣要網四、専門調査員の館務補助)ということになつているが、秘密指定のある文書と事項は取扱わせないことは当然である。(どうしても調査員に見せたい文書で秘密指定のあるものがあれば、秘密の箇所は削除すること。)」
同規則に従うと、外務省においては専門調査員に対しては秘密に指定された文書であっても、秘密に該当しない範囲についてはその中身の閲覧が許されているということになる。
そこで政府の見解をただすため以下質問する。
一 官庁において規則に基づいて秘密に指定された文書の中身について、その取扱いの権限のない者に閲覧をさせることは、国家公務員法第百条(秘密を守る義務)ないし自衛隊法第五十九条(秘密を守る義務)に違反すると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
二 外務省以外においても、取扱いの権限のない者に対して、規則に基づいて秘密に指定された文書の中身について閲覧を許している省庁があるのか。存在するのであればその全ての省庁及び該当規則を明らかにされたい。
三 「『秘密保全に関する規則』の運用細則」(平成二年四月九日)によると「取扱注意」という区分が存在するが、これに指定された文書(「秘密保全に関する規則」(平成二年外務省訓令第二号)第二条第三項で定義するところのもの。以下同じ)は、国家公務員法第百条で定める「秘密」に該当するのか明らかにされたい。
四 国家公務員法第百条で定める「秘密」に該当する文書に対して、「秘密保全に関する規則」第五条で定める秘密保全管理者及び秘密保全管理責任者が、同規則第十条に基づく秘密指定を行わなかった場合、国家公務員法第九十八条第一項(法令及び上司の命令に従う義務)に違反するものと考えられるが、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百条第一項又は自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第五十九条第一項の「職務上知ることのできた秘密」とは、秘密の指定の有無にかかわらず、一般に知られていない事実であって、他に知られないことについて相当の利益を有するもの、すなわち、非公知性と秘匿の必要性の二つの要素を具備している事実をいうものと解しており、秘密に指定された文書中これに該当するものが含まれない部分を関係職員以外の者に閲覧させたとしても、これらの条項に違反するものではないと考えられる。
二について
秘密に指定された文書について、秘密の箇所を削除した上で、関係職員以外の者に閲覧を許す規則を定めている府省は外務省以外にはない。
三について
御指摘の「「秘密保全に関する規則」の運用細則」は、「秘密文書ではないが、当該事務に関与しない者にみだりに知られることが事務遂行に支障をきたすおそれのある文書について、その取扱いを慎重にすべきことを明示するために「取扱注意」の標記を使用し得る」と定めており、「取扱注意」に指定された文書は「秘密保全に関する規則」(平成二年外務省訓令第二号)で定める秘密には該当せず、当該文書の内容は原則として国家公務員法第百条の「秘密」にも該当しないものと考えられる。
四について
御指摘の「秘密保全に関する規則」は、外務大臣が発した国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第十四条第二項にいう訓令であり、国家公務員法第九十八条第一項にいう「上司の職務上の命令」に該当する。したがって、同規則第五条で定める秘密保全管理者及び秘密保全管理責任者が、同規則に基づく秘密の指定を怠った場合には、国家公務員法第九十八条第一項に違反するものと考えられる。
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