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電力卸売市場の活用と電力料金に関する質問主意書
衆議院 第183回 第61号
質問本文
政府は電力システム改革の第一段階として電気事業法の一部を改正する法律案(以下、電事法改正案という)を閣議決定した(平成二十五年四月十二日決定)が、その便益を広く国民に還元するためにも電力卸売市場の活用を通じて電力料金に反映させていく必要があると考える。それについて、以下の点を明確に回答いただきたい。
一 既存電力会社が長期間の買い取りを保証すれば、卸発電事業への新規参入は期待できると考えられる。既存電力会社による卸電力の買い取り機能を強化することが、発電市場の活性化につながると考えるが政府の見解を明らかにされたい。
二 閣議決定においては「卸電力取引所における電力の取引量を増加させるための取組、商品先物取引法の対象への電気の追加の検討等を行う。」とあり、それに基づき電事法改正案の附則第十一条第五項第六号においては検討すべきこととして「卸電力取引所(電気の卸売に係る電気について取引をするために必要な市場を開設している者をいう。)における電気の取引量を増加させるための措置、電気の先物取引に係る制度の整備その他の電気の小売業を営む者の間又は電気の卸売業を営む者の間の適正な競争関係を確保するための措置」と規定されている。この観点は非常に重要であり、是非とも具体的な政策とプランを明確に示されたい。
三 電力システム改革では料金規制の完全自由化も大きな柱の一つとなっている。その目的は二つあるとされる。ひとつは、夏や冬のピーク時などに価格を高くして需要を抑制することであり、ふたつ目は、供給に必要なコストの料金への転嫁を保証する総括原価方式を廃止することとなっている。これらによって電力を効率的に安定供給することや市場原理による料金決定につながるとされている。
しかし、原子力発電所の再稼働の見込みが立たず、また、再稼働したとしても原子力発電所の稼働率が低下することが想定され、加えて、化石燃料の価格が上昇傾向にある中では、価格決定を自由化し、市場原理に委ねれば電力事業者が値上げする可能性もあると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
一般電気事業者による卸電力の長期買取り保証は、発電事業者の売電先の多様化を通じた発電事業者間の競争の促進に逆行する側面があり、ひいては小売分野における競争の促進や、今回の電力システム改革の目的である電気料金の抑制や需要家の選択肢の拡大に合致しないものと考えている。
二について
電力市場における競争を促進するためには、電気の小売業への参入の全面自由化及び電気の小売に係る料金の全面自由化と併せ、電気の卸売業への参入の全面自由化及び電気の卸売に係る料金の全面自由化、卸電力取引所における電力の取引量を増加させるための取組等が重要である。具体的な取組としては、一般電気事業者が卸電力取引所を一層活用することや、一般電気事業者と卸電気事業者との間の既存の長期契約の見直しの状況について国が監視を行うこと、卸電力取引所における電力の取引量の増加により生じる先物取引のニーズを踏まえつつ、電気の先物取引の実現に向けた検討を進めていくこと等が考えられる。
三について
需要家保護の観点から、電気事業法の一部を改正する法律案附則第十一条第四項は、電気の小売に係る料金の全面自由化は、電気の小売業を営む者の間の適正な競争関係が確保されていないことその他の事由により、電気の使用者の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その実施の時期を見直すものと規定しており、電気の小売に係る料金の全面自由化によって、電力事業者が市場支配力を行使して電気料金を値上げすることになるとは考えておらず、電力システム改革の実施による競争環境の整備を通じて電気料金を抑制することが望ましいと考えている。
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