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日本の保有プルトニウム量の報告に関する質問主意書

衆議院 第186回 第251号趣旨が明らかではない ×3承知していない ×2

提出者
無所属
提出日
2014年6月18日
内閣転送 2014年6月20日
答弁書受領日
2014年6月27日
提出から9日
答弁の項目数
13
質問 3,298字/答弁 2,738字

質問本文

一九九四年より毎年公表されている「我が国のプルトニウム管理状況」(以下、「報告書」)において、二〇一一年末及び二〇一二年末現在の日本のプルトニウム保有量を九九二五kgと示した際、これには二〇一一年三月に九州電力玄海原子力発電所三号機に装荷され、二年後の二〇一三年三月に炉から取り出され使用済み燃料プールで保管されている未照射のMOX燃料に含まれる約六四〇kgのプルトニウムが含まれていなかったとの報道があった。

六四〇kgの未照射プルトニウムは、二〇一一年末の段階で、同年三月から八カ月半以上未照射のままであり、報告書が公表された二〇一二年九月の段階では、一年半も未照射状態が続いていて、照射開始の見込みがないものであった。また、二〇一二年末の段階では一年八カ月以上、報告書が公表された二〇一三年九月の段階では、二年半も未照射状態が続いており、この段階でも、照射開始の見込みがないものであったと認識できる。

これらに関連して、以下質問する。

一 「報告書」の主体について

「報告書」の内容についての責任を持つのは、内閣府原子力政策担当室か、原子力委員会か。

二 各種報告の概念の違いについて

1 IAEAの保障措置上の概念について

保障措置の概念に基づく各国のプルトニウムのまとめを、「国際原子力機関(IAEA)」の二〇一二年次報告の表A4が示しているが、ここにある範疇は、「照射済み燃料及び原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」と「原子炉の外にある分離済みプルトニウム」である。IAEAの年次報告では、保障措置の観点から「照射済み燃料及び原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」という範疇があり、この中に「原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」が含まれている。

「原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」に玄海原子力発電所三号機に装荷されていた六四〇kgの未照射プルトニウムが含まれると考えられるがどうか。

2 日本の「報告書」における概念について

�@ 一方、保障措置とは別に、透明性向上の観点から我が国の分離プルトニウムの保有量を報告した『我が国のプルトニウム管理状況』の冒頭で示された「平成二十三年末における我が国の分離プルトニウム管理状況」の「1.分離プルトニウムの保管状況」にある範疇は、「(1)国内に保管中の分離プルトニウム量」と「(2)海外に保管中の分離プルトニウム量」の二つである。

「原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」という項目はないが、「炉内の未照射プルトニウム」を入れる場所は、前述の「(1)国内に保管中の分離プルトニウム量」の「原子炉施設等」の「実用発電炉」という項目しかないと思えるが、同様の認識か。また、そこに入れないのであれば、その旨明記すべきであったと考えるが、如何か。

�A また、参考四の「国際プルトニウム指針に基づきIAEAに報告する平成二十三年末における我が国のプルトニウム保有量」にある範疇は、「民生未照射プルトニウムの年次保有量」と「使用済民生原子炉燃料に含まれるプルトニウムの推定量」の二つである。

保障措置とは別に「透明性の向上を図ることにより国内外の理解を得る」ために公表したこの表には、「原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」という項目がなく、「炉内の未照射プルトニウム」を入れる場所は、「民生未照射プルトニウム年次保有量」の「3.原子炉又はその他の場所での未照射MOX燃料又はその他加工製品に含まれるプルトニウム」という項目しかないと思えるが、政府においても同様の認識か。

�B 「報告書」の何処かに、報告された九九二五kgの他に六四〇kgの未照射プルトニウムがあることを示している部分はどこか。

三 「報告書」の訂正について

1 日本が保有する未照射プルトニウムは、九九二五kg+六四〇kgであることを当該表に明記すべきと考えるが、如何か。

2 六四〇kgが「平成二十三年末における我が国の分離プルトニウム管理状況」の表に含まれていないことについての公式な説明及び訂正は、いつどのような形でなされるのか。

四 「報告書」の「参考1:原子炉施設等における保管プルトニウム・装荷プルトニウムの内訳」についての説明について

1 MOX燃料を普通の発電用原子炉に装荷したのは、実験規模の小数体のものを除いては、二〇一一年以外は、二〇〇九年と二〇一〇年しかないと承知しているが、正しいか。

2 二〇〇九年にMOX燃料を装荷した玄海原子力発電所三号機、二〇一〇年に装荷した福島第一原子力発電所三号機、伊方原子力発電所三号機、高浜原子力発電所三号機は、それぞれ二〇〇九年末及び二〇一〇年末前に稼働されているが、これらの燃料のプルトニウムは、年末の時点で実際に照射済みとなっていたとの認識で間違いないか。

3 二〇一一年の年末時点では、初めて、年末に未照射のプルトニウムが残っているという事態が生じたのであり、その六四〇kgを、炉内にあるからという理由で、年末の未照射分離プルトニウム量から外し、そのことを明記していないのは、透明性を欠くものではないか。

4 照射済みプルトニウムと合わせた量である一三一七kgの内数に未照射のプルトニウム六四〇kgが入っているということは事実ではあるものの、そのことを文書から把握することは可能だとお考えか。

5 内閣府の担当者は、二〇一三年「報告書」ではさらに、この参考の注に「定期検査のため、炉外に一時移動し保管されている場合もある」との説明を追加していると指摘している。二〇一二年末の状況についてもこの説明で十分とするなら、昨年三月に炉から取り出されて使用済み燃料プールにおかれている玄海原子力発電所三号機の未照射プルトニウム六四〇kgの現状についても、この説明で十分となるのではないか。

6 今回の報道・取材過程以前に、この六四〇kgを二〇一四年九月の報告書において、どのように扱うかという議論はされていたか。されていたならば、それはいつどのような形でされたか。

五 一九九七年に九カ国で合意された「国際プルトニウム指針」に基づくIAEAへの報告について

1 「国際プルトニウム指針」は、各国の毎年末のプルトニウム保有量を共通の様式によって、施設区分(再処理施設、加工施設、原子炉施設等)ごとに公表することを定めているが、炉内に挿入された分離済みプルトニウムを未照射であっても、分離済みプルトニウムの保有量の計算に入れて報告するべきではないのか。

2 「国際プルトニウム指針」に基づくドイツと日本の「民生未照射プルトニウム年次保有量」の合計と、「国際原子力機関(IAEA)」の二〇〇九年〜二〇一一年の年次報告の表A4にある包括的保障措置下の非核兵器国の「原子炉の外にあるプルトニウム」の合計とを比べると、前者の方が多くなっている。これは、ドイツが、原子炉に装荷されたすべてのプルトニウムを「民生未照射プルトニウム年次保有量」から外していないことを示しているように見える。政府は、ドイツと「国際プルトニウム指針」で報告すべき分離プルトニウムの概念についての解釈をそろえることを試みてきたか。

3 各国そろえての行動を重視する立場から、少なくともドイツと報告すべき「民生未照射分離プルトニウム年次保有量」の概念について話し合う予定はあるか。

六 MOX燃料及び再処理工場の製品としてのウラン・プルトニウム混合酸化物について

1 IAEAの『保障措置用語集』の「転換時間」(異なった形態の核物質を核爆発装置の金属構成要素に転換するのに必要な時間)の項目を見ると、プルトニウム金属の場合が「日のオーダー(七〜一〇日)」であるのに対し、二酸化プルトニウム及びMOXはともに「週のオーダー(一〜三週間)」となっている。MOX燃料及び再処理工場の製品としてのMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)の「転換時間」に関する日本の考え方は、これと異なり、それを外国に説明すべきだというものか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

「我が国のプルトニウム管理状況」(以下「管理状況」という。)は、内閣府原子力政策担当室において作成し、原子力委員会に報告している。

二の1について

御指摘の「「国際原子力機関(IAEA)」の二〇一二年次報告の表A4」における「原子炉内の燃料要素に含まれるプルトニウム」には、平成二十三年末に九州電力株式会社玄海原子力発電所三号炉の原子炉に装荷されていた六百四十キログラムプルトニウムの照射されていないプルトニウム(以下「九電玄海三号の未照射プルトニウム」という。)が含まれるものと理解している。

二の2の�@及び�Aについて

従来から、管理状況の作成に当たり、「国内に保管中の分離プルトニウム」とは、「再処理施設で分離されてから原子炉に装荷されるまでの状態のプルトニウム」を指すものと定義しており、この旨は管理状況に明記されている。

また、平成二十四年九月十一日に公表された管理状況(以下「平成二十四年管理状況」という。)中「参考4」の「国際プルトニウム指針に基づきIAEAに報告する平成二十三年末における我が国のプルトニウム保有量」においては、「民生未照射プルトニウム年次保有量」として、平成二十四年管理状況における「国内に保管中の分離プルトニウム」及び「海外に保管中の分離プルトニウム」の量が記載されている。

御指摘の「炉内の未照射プルトニウム」については、原子炉に装荷されており、管理状況における「国内に保管中の分離プルトニウム」に該当しないことから、平成二十四年管理状況中「別紙」の「1.分離プルトニウムの保管状況(1)国内に保管中の分離プルトニウム量」及び「参考4」の「国際プルトニウム指針に基づきIAEAに報告する平成二十三年末における我が国のプルトニウム保有量」には、含まれない。

二の2の�Bについて

九電玄海三号の未照射プルトニウムについては、平成二十四年管理状況の「参考1」の表中「九州電力(株)玄海原子力発電所三号機」の項の「装荷プルトニウム」の欄に六百四十キログラムプルトニウムとして示されている。また、同項の「(参考)炉内挿入済みの分離プルトニウム−炉外取出済みの照射済みプルトニウム」の欄に、千三百十七キログラムプルトニウムと示された数値にも九電玄海三号の未照射プルトニウムが含まれている。同様に、平成二十五年九月十一日に公表された管理状況(以下「平成二十五年管理状況」という。)の「参考1」の表中同項同欄に、千三百十七キログラムプルトニウムと示された数値に九電玄海三号の未照射プルトニウムが含まれている。

三及び四の3について

お尋ねの「当該表」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、従来から、管理状況の作成に当たり、「国内に保管中の分離プルトニウム」等の定義を明記し、これに基づき、その保管状況等を集計、公表しているところ、九電玄海三号の未照射プルトニウムは、平成二十三年末及び平成二十四年末の時点で原子炉に装荷された状態であり、「国内に保管中の分離プルトニウム」に該当しないことから、平成二十四年管理状況中「別紙」の「平成二十三年末における我が国の分離プルトニウム管理状況」には記載していないものである。また、二の2の�Bについてで述べたとおり、平成二十四年管理状況及び平成二十五年管理状況の「参考1」の表中の数値に、九電玄海三号の未照射プルトニウムが含まれている。

四の1について

御指摘の「普通の発電用原子炉」の意味するところが必ずしも明らかではないが、実用発電用原子炉にMOX燃料が装荷された時期については、昭和六十一年から平成二年にかけての日本原子力発電株式会社敦賀発電所一号炉における少数体規模での実証及び昭和六十三年から平成三年にかけての関西電力株式会社美浜発電所一号炉における少数体規模での実証の際の装荷を除くと、平成二十一年、平成二十二年及び平成二十三年である。

四の2について

管理状況は、「国内に保管中の分離プルトニウム」等について集計しているものであり、政府としては、管理状況の作成に当たり、原子炉に装荷された燃料の照射の有無については把握していない。

四の4について

平成二十四年管理状況の「参考1」の表中「(参考)炉内挿入済みの分離プルトニウム−炉外取出済みの照射済みプルトニウム」について、同表の欄外に「(注3)MOX燃料について、平成二十三年末までに炉内に挿入した分離プルトニウムの総量から炉外へ取出した照射済みプルトニウムの総量を差し引いたもの。平成二十三年末時点で、炉内に挿入中のMOX燃料の新燃料時点でのプルトニウム重量に相当。」と注記されており、平成二十五年管理状況においても同様の記載があることから、平成二十三年末及び平成二十四年末の時点で原子炉に装荷されていた九電玄海三号の未照射プルトニウムが、平成二十四年管理状況及び平成二十五年管理状況の「参考1」の表中の千三百十七キログラムプルトニウムの内数であることを両管理状況から把握することは可能であると考えている。

四の5について

御指摘の注の記載は、平成二十四年末時点で炉外に一時的に移動されていた関西電力株式会社高浜発電所三号炉及び四国電力株式会社伊方発電所三号炉の燃料についてのものであり、九電玄海三号の未照射プルトニウムについては、平成二十四年末の時点では、原子炉に装荷された状態であったことから、当該記載には該当しない。

四の6について

内閣府原子力政策担当室においては、御指摘の「報道・取材過程」以前に、九電玄海三号の未照射プルトニウムを平成二十六年の管理状況においてどのように扱うかという議論は行われていない。

五の1について

従来から、管理状況の作成に当たり、「国内に保管中の分離プルトニウム」等の定義を明記し、これに基づき集計を行い原子力委員会に報告するとともに、管理状況を英訳したものを原子力委員会ホームページにおいて公表している。御指摘の「国際プルトニウム指針」(以下「指針」という。)に基づく国際原子力機関への報告は、この管理状況を基に行っているところである。

五の2及び3について

ドイツにおける指針の「民生未照射プルトニウム年次保有量」の範囲については把握しておらず、現時点では、その範囲についてドイツ政府と話し合う予定はない。

六について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、国際原子力機関が公表した「保障措置用語集(二〇〇一年版)」において定義される「転換時間」は、同機関が保障措置の実施に当たり採用している概念であり、保障措置の適用を受ける我が国政府として、「転換時間」についてお答えする立場にない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×3承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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