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川内原発における火山の危険性等に関する質問主意書

衆議院 第189回 第453号お答えすることは困難 ×1

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2015年9月18日
内閣転送 2015年9月25日
答弁書受領日
2015年10月2日
提出から14日
答弁の項目数
5
質問 992字/答弁 2,472字

質問本文

八月十一日、東日本大震災後の新規制基準の下で、全国で初めて川内原発が再稼働され、およそ一年十一か月ぶりに「原発ゼロ」が終わりを告げた。

川内原発においては、その百六十キロメートル圏内に五つのカルデラが存在しており、巨大噴火に伴う大規模火砕流の被災リスクが国内で最も高いという指摘もある。

また、再稼働から四日後の八月十五日、川内原発から約五十キロメートルに位置する桜島の噴火警戒レベルがレベル四(避難準備)に引き上げられた。九月一日にはレベル三(入山規制)に引き下げられたものの、桜島は平成二十七年に入ってすでに一千回以上の噴火が観測されるなど、活動が活発な状態である。さらには九月十四日には百六十キロメートル圏内に位置する阿蘇山の中岳第一火口で噴火が発生している。

九州電力は、川内原発の運用期間中に巨大噴火が起こる可能性が低いと評価し、十五センチメートルの火山灰が積もる想定をした対策をとっているとされている。また、巨大噴火に際しては、モニタリングによって前兆を確認し、核燃料を運び出すとしている。

これらを踏まえ、以下質問する。

一 火山学者らからは、「核燃料の搬出に必要な期間よりも前に巨大噴火を予知することは困難」「巨大噴火の発生については九州電力が想定するよりも切迫している可能性がある」といった指摘がされているが、これらの指摘に対し、政府はどのように捉えているのか。

二 火山が噴火した場合、川内原発においてはどのような影響が考えられるのか。

三 二で想定される影響に対し、どのような対策を講じているのか。また、周辺住民の避難ルートは十分に確保されているのか。

四 新規制基準における再稼働にあたっては、田中原子力規制委員長も「絶対安全ですとは申し上げません」と発言している。火山の危険性等も指摘されるなか、万が一、川内原発において事故や災害等が起きた場合には、誰が責任を負うのか。

五 小泉純一郎元総理が雑誌の取材に対し、「再稼働は間違っている。全国で原発が一基も動かない状態は約二年間続いたが、寒い冬も暑い夏も停電しなかった」「原発ゼロは野党みんな賛成だ。自民党だって首相が決めれば反対できない。こんないいチャンスはない。首相の決断ひとつでやれる国民的大事業だ」と安倍総理に話したと発言している。小泉元総理の発言について、総理の見解を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

九州電力株式会社川内原子力発電所(以下「川内原子力発電所」という。)の発電用原子炉の設置変更許可に係る申請(以下「設置変更許可申請」という。)に関する審査において、九州電力株式会社は、地下のマグマの状況や過去の噴火履歴等を検討し、川内原子力発電所の運用期間中において、噴火の規模を噴出物の総体積に基づき指数化した火山爆発指数七以上の噴火が生じる可能性は十分小さいと評価しており、原子力規制委員会はこれを妥当であると判断している。

その上で、念には念を入れて、火山爆発指数七以上の噴火の可能性が十分小さいことを継続的に確認することを目的として、九州電力株式会社は、火山活動のモニタリングを実施することとしている。

二について

お尋ねの「火山が噴火した場合」の影響については、川内原子力発電所と火山との距離、噴火の規模等により異なるため、一概にお答えすることは困難であるが、原子力発電所の火山影響評価ガイド(平成二十五年六月十九日原子力規制委員会決定。以下「火山影響評価ガイド」という。)においては、「原子力発電所の運用期間中において設計対応不可能な火山事象によって原子力発電所の安全性に影響を及ぼす可能性が十分小さいと評価された火山について、それが噴火した場合、原子力発電所の安全性に影響を与える可能性のある火山事象」について、火山と原子力発電所との距離、噴火の規模等を踏まえて、その影響評価を行うこととしている。

川内原子力発電所の設置変更許可申請に係る審査において、火山影響評価ガイドを踏まえ、原子力発電所への火山の影響を評価しており、その一環として、降下火砕物については、桜島における桜島薩摩噴火(約一万二千八百年前、噴火規模は約十一立方キロメートル)によるものが川内原子力発電所の敷地(以下「敷地」という。)において最も影響が大きいと評価し、文献調査によって層厚が十二・五センチメートル以下であること及び地質調査によって敷地付近に降下火砕物が認められないことを踏まえ、シミュレーションによる検討を行い、シミュレーション結果よりも保守的に降下火砕物の層厚を十五センチメートルと設定していることを確認している。

また、降下火砕物以外の火山事象である火山性土石流、火山泥流等の影響については、いずれも敷地に影響を及ぼさないことを同審査において確認している。

三について

敷地において最も影響が大きいと評価した火山事象である降下火砕物については、川内原子力発電所の設置変更許可申請に係る審査において、火山影響評価ガイドを踏まえ、原子力発電所への火山の影響を評価しており、その一環として、直接的影響によって実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第五号)第二条第二項第八号に定める安全施設の安全機能が損なわれない設計方針であることを確認している。具体的には、安全機能を有する建屋及び屋外施設について降下火砕物の堆積等による荷重に対して安全裕度を有することにより構造健全性が失われないこと、外気取入口を有する安全施設についてフィルタ等の設置により降下火砕物の侵入防止対策を講じていること等により、安全機能が損なわれない設計方針であることを同審査において確認している。

また、降下火砕物の間接的影響による外部電源の喪失等を想定し、そのような場合においても、原子炉及び使用済燃料プールの安全性を損なわないように、ディーゼル発電機、燃料油貯蔵タンク等を備えるとともに、ディーゼル発電機の七日間の連続運転が可能であることを同審査において確認している。

さらに、降下火砕物の影響により、原子力災害時においてあらかじめ定めている避難経路が使用できない場合への備えについては、鹿児島県地域防災計画において講じられている。具体的には、同計画において、鹿児島県及び関係市町村は、代替経路の選定を行うとともに、被害を受けた道路について、速やかに復旧し、交通の確保に努めることとされている。また、同計画において、鹿児島県知事及び関係市町村長の要請により派遣される自衛隊の活動内容として、道路若しくは水路が損壊し、又は道路若しくは水路に障害物がある場合は、それらの啓開又は除去に当たることが挙げられている。

四について

原子力発電所を再稼働させるか否かを判断し、法令上の手続に従って、必要な申請を行うのは、原子力事業者である。また、「エネルギー基本計画」(平成二十六年四月十一日閣議決定)において、「いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める」こととしており、これは、政府の一貫した方針である。さらに、同計画において、原子力発電所について、「万が一事故が起きた場合には、国は関係法令に基づき、責任をもって対処する」こととしている。

したがって、原子力発電所について、万が一事故が起きた場合には、原子力災害の拡大の防止等に必要な措置の実施や原子力損害の賠償等について、その一義的な責任は、原子力事業者が負うこととなるが、政府としても、原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)等の関係法令に基づき、緊急事態応急対策等の実施のために必要な措置を講ずる等の責務を有するものと認識している。

五について

エネルギー基本計画において、「いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める」こととしており、これが政府の方針である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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