Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第193回

教育勅語を道徳科の授業で扱うことに関する質問主意書

衆議院 第193回 第219号お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×1

提出者
民進党・無所属クラブ
提出日
2017年4月10日
内閣転送 2017年4月12日
答弁書受領日
2017年4月18日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 1,050字/答弁 1,152字

質問本文

一八九〇年に発布された教育勅語は、「根本理念が主権在君並びに神話的国体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すもととなる」として、一九四八年に衆議院において排除の決議がなされた。

安倍内閣は、教育勅語について、根本理念が主権在君並びに神話的国体観に基づいているとお考えか。また、その事実は明らかに基本的人権を損ない、且つ国際信義に対して疑点を残す、とお考えか。お尋ねする。

本年四月四日午後の会見で、菅官房長官は、記者の「教育勅語を道徳の教材として用いる、そういうケースは想定されないか」との質問に、「教育勅語を我が国の教育の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切である。一方で、憲法の基本理念である基本的人権の尊重や国民主権、教育基本法に反しないような適切な配慮のもと、取り扱うことまであえて否定するものでない」と答え、教育勅語の道徳の教材としての使用を一定の前提の下に是認した。

また、本年四月七日の衆議院内閣委員会で、義家文部科学副大臣は、幼稚園など教育現場で子どもたちに教育勅語を朗読させることについて「教育基本法に反しない限りは問題のない行為である」と答弁している。

現在、歴史の教科書には、教育勅語全文が掲載されているものもあり、歴史の教訓として教育勅語を教材として使用することは問題ないと考える。しかし、衆参両院で排除・失効決議がなされている教育勅語を道徳教育で使ったり、教育の現場で子どもたちに朗読させたりすることを政府が是認することには問題があると考える。内閣の見解をお尋ねする。

また、来年四月からは小学校で、再来年四月からは中学校で始まる道徳科の授業で、教育勅語を教材として使うことも是認するのか、内閣の見解を問う。

また、道徳科の授業の中で、教育勅語を一つの是認されるべき価値として教えることは内閣として否定するものではないのか、お尋ねする。

安倍内閣の閣僚からは、教育勅語には「夫婦相和シ」との正しい価値観もある、との趣旨の発言がある。しかし、一八九一年出版の教育勅語の事実上の公式教科書(解説書)である勅語衍義(えんぎ)には、「夫婦相和シ」について「妻ハ元ト智識才量多クハ夫ニ及バザルモノナレバ、夫ガ無理非道ヲ言ハザル限リハ、成ルベク之レニ服従シテ」とあり、男尊女卑の発想の上での「夫婦相和シ」である。内閣は、教育勅語における、このような意味での「夫婦相和シ」は現代でも正しい価値であるとお考えか。内閣の見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

教育に関する勅語については、御指摘の昭和二十三年六月十九日の衆議院本会議の「教育勅語等排除に関する決議」において、お尋ねにあるとおり「教育勅語(中略)の根本理念が主権在君並びに神話的国体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すもととなる」とされた上で、「よつて憲法第九十八条の本旨に従い、ここに衆議院は院議を以て、これらの詔勅を排除し、その指導原理的性格を認めないことを宣言する」と決議され、また、御指摘の同日の参議院本会議の「教育勅語等の失効確認に関する決議」において、「われらは、さきに日本国憲法の人類普遍の原理に則り、教育基本法を制定して、わが国家及びわが民族を中心とする教育の誤りを徹底的に払拭し、真理と平和とを希求する人間を育成する民主主義的教育理念をおごそかに宣明した。その結果として、教育勅語は・・・既に廃止せられその効力を失つている」と決議されたと承知しているところ、政府としては、森戸文部大臣(当時)が、同日の衆議院本会議等において、「敗戦後の日本は、国民教育の指導理念として民主主義と平和主義とを高く掲げましたが、同時に、これと矛盾せる教育勅語・・・に対しましては、教育上の指導原理たる性格を否定してきたのであります。このことは、新憲法の制定、それに基く教育基本法並びに学校教育法の制定によつて、法制上明確にされました」等と答弁しているとおりであると考えている。

その上で、お尋ねの「道徳科の授業の中で、教育勅語を一つの是認されるべき価値として教えること」の意味するところが必ずしも明らかでないが、政府としては、特別の教科である道徳等の教科等の授業を含む教育の場において、憲法や教育基本法(平成十八年法律第百二十号)等に反する形で教育に関する勅語を用いることは許されないと考えているところであるが、教育に関する勅語を教育において用いることが憲法や教育基本法等に違反するか否かについては、まずは、学校の設置者や所轄庁において、教育を受ける者の心身の発達等の個別具体的な状況に即して、国民主権等の憲法の基本理念や教育基本法の定める教育の目的等に反しないような適切な配慮がなされているか等の様々な事情を総合的に考慮して判断されるべきものである。また、教育において、憲法や教育基本法等に反する形で教育に関する勅語が用いられた場合は、まずは、学校の設置者や所轄庁において適切に対応すべきである。

「このような意味での「夫婦相和シ」は現代でも正しい価値であるとお考えか」とのお尋ねについては、その趣旨が必ずしも明らかでないため、お答えすることは困難であるが、男女の平等の理念に反するようなことがあってはならず、夫婦は同等の権利を有していることは言うまでもない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2017年3月21日 初鹿 明博(民進党・無所属クラブ) 答弁 2017年3月31日
提出 2018年10月24日 初鹿 明博(立憲民主党・市民クラブ) 答弁 2018年11月2日
衆議院 第197回 第9号趣旨が明らかではない ×2
提出 2017年2月27日 逢坂 誠二(民進党・無所属クラブ) 答弁 2017年3月7日
提出 2017年4月24日 長妻 昭(民進党・無所属クラブ) 答弁 2017年5月12日
衆議院 第193回 第259号お答えすることは困難 ×1
提出 2017年4月6日 宮崎 岳志(民進党・無所属クラブ) 答弁 2017年4月14日
提出 2017年3月9日 逢坂 誠二(民進党・無所属クラブ) 答弁 2017年3月17日
衆議院 第193回 第118号

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる