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沖縄県嘉手納米空軍基地におけるパラシュート降下訓練に関する質問主意書

衆議院 第193回 第324号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

提出者
無所属
提出日
2017年5月17日
内閣転送 2017年5月22日
答弁書受領日
2017年5月26日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 2,140字/答弁 1,705字

質問本文

去る五月十日、米空軍嘉手納基地で、米軍のパラシュート降下訓練がまたしても、しかも夜間に強行された。同基地での訓練は一九九六年のSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意で、伊江島補助飛行場で実施することになっているものであり、その危険性故に県民が強く反対しているのにもかかわらず強引に実施されたものであり、県民は米軍の独断的なやり方に強く反発し、憤りと抗議の声を高めている。

そこでお尋ねする。

一 日米両政府は、二〇〇七年の日米合同委員会で、伊江島の天候面などで悪条件があった場合に「嘉手納基地を例外的な場合に使用する」と確認していると承知しているが、この「例外」とはいかなる場合であるか、具体的に明らかにされたい。

二 質問一に関連して、仮に「例外的な場合」が発生した場合に、誰がどのような手続きを誰に行い、そして誰がそれを承認・決定するのか、地元市町村や県、関係機関への事前の連絡・調整はどのように行うのか、明らかにされたい。

三 沖縄県の富川盛武副知事が十二日、米空軍嘉手納基地第十八航空団のクリス・アムライン副司令官に嘉手納基地での夜間のパラシュート降下訓練を実施したことについて抗議するとともに、今後嘉手納基地で実施しないことを求めたところ、アムライン副司令官は嘉手納基地での降下訓練について「日米合同委員会で調整済みだ」と説明したとのことであるが、この発言について政府の承知するところを明らかにした上で、同発言に対する政府の見解を答えられたい。

四 質問三に関連して、沖縄防衛局の伊藤晋哉企画部長は、アムライン副司令官の発言に対して「大変遺憾だ。強く抗議し、訂正を求めている」とのことであるが、政府における同発言の覚知や抗議、訂正の時期は何時か、そして抗議及び訂正の内容をそれぞれ明らかにされたい。

五 稲田朋美防衛大臣は記者会見で、今回のパラシュート降下訓練に対して「例外的な場合には当たらないのではないか」との認識を示すとともに、「例外的に当たるのか米側から十分な説明もなく、事前に日米で認識を共有するに至らないまま嘉手納基地で訓練が行われたことは遺憾」と指摘したとのことであるが、なぜ「SACO合意違反に該当する」と明言しないのか、その理由を明らかにされたい。

六 沖縄県や嘉手納基地周辺自治体は、これまで嘉手納基地での降下訓練を認めていない。一方、米軍は嘉手納基地を「潜在的な可能性のある代替的な選択肢」と位置付け、「例外的」を意味する英単語を使っていないことが取材で明らかになっている。日米でこのような食い違いが生じていることについて政府の承知するところを明らかにした上で、米軍が嘉手納基地を「例外的」とせずに「代替的な選択肢」としていることについて政府の見解を答えられたい。

七 識者は、米空軍のホームページ上で公開されている四月の嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を「高高度から降下し、低空でパラシュートを開く訓練である」と指摘しているが、狭隘な地域に住宅地や学校、病院等の民間施設が多数あり、また沖縄本島の幹線道路として交通量が極めて多い国道や県道、市町村道が嘉手納基地の周囲を取り巻いていることを考えると、パラシュートが開かない等の不測の事態が生じた場合には大惨事を招きかねない、極めて危険な行為である。政府はこのような訓練を「遺憾」との言葉だけで済ますのではなく、国民の生命と財産、安心、安全を守るべき主権国家として、強く廃止を求めるべきではないか。政府の認識と見解を答えられたい。

八 米軍は、今年に入り毎月、うるま市の津堅島沖や嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を実施しており、伊江島補助飛行場以外での訓練の常態化を狙っているものと思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。

九 質問八に関連して、また、名護市辺野古でのヘリによる兵士の吊り下げ訓練や、読谷村都屋でのヘリによる車両吊り下げ訓練も実施されていることを考えあわせると、いわば「米軍のやりたい放題、好き勝手な基地の運用」が行われているものと思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。

十 米軍は「アジア太平洋地域の平和と安全を目的とする日米同盟」の名の下、傍若無人に訓練を行うようになっているが、政府はこのような米軍の行為や方針に同調するのか、また単に「遺憾」の意を表してお茶を濁し、ほとぼりを冷まそうとするのか、それとも米国への追随を見直して「是々非々で物を言う」のか、政府の基本的な考えと対応を明らかにされたい。

十一 一九九六年のSACO合意事項である「伊江島補助飛行場でのパラシュート降下訓練の実施」は、日米両政府の約束事である。政府は、米軍及び米国政府に県民の要求から程遠い最低限度の約束すら守らせることができないのか、政府の認識と見解を答えられたい。

十二 沖縄県民は、沖縄県内でのパラシュート降下訓練とヘリによる吊り下げ訓練の廃止を強く要求し続けてきた。この要求は尊い人命が訓練により奪われたという過去の教訓から発した切実なものである。政府はなぜ沖縄県民の要求に真摯に対応しようとしないのか、なぜ訓練の廃止が未だに実現できないのか、明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、五から七まで及び十一について

米軍の説明の逐一について見解を述べることは差し控えるが、日米両政府は、平成八年十二月二日に発表された沖縄に関する特別行動委員会の最終報告(以下「SACO最終報告」という。)において伊江島補助飛行場に移転することとされたパラシュート降下訓練については、引き続き基本的に同補助飛行場で実施し、嘉手納飛行場はあくまでも例外的な場合に限って使用するとの認識で一致している。かかる認識については、平成十九年一月二十五日に開催された、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第二十五条1の規定に基づき設置された合同委員会で確認されている。いかなる場合がこの例外的な場合に該当するかについては、個別の事例ごとにその具体的な事情に即して判断する必要があり、あらかじめ一概に述べることは困難であるが、米軍に対し、当該パラシュート降下訓練につき、今後ともSACO最終報告に沿って同補助飛行場で行うよう求めていく考えである。

また、御指摘の稲田防衛大臣の発言は、平成二十九年五月十日の嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練は、なぜこの例外的な場合に当たるのかについて米側から十分な説明もなく、事前に日米両政府間で認識を共有するに至らないまま、訓練が行われたことについて、遺憾である旨を述べたものである。

二について

米軍は、嘉手納飛行場でパラシュート降下訓練を行う場合に、我が国政府に事前に通報することが義務付けられているわけではないが、政府としては、同飛行場で同訓練を行う例外的な場合に当たる理由等について米側から防衛省及び外務省に対して十分な説明を行い、事前に日米両政府間で認識が共有される必要があると考えている。

また、政府としては、米側から同飛行場における同訓練に係る情報が得られれば、速やかに関係自治体に対し、当該情報の提供を行っているところである。

三及び四について

御指摘の発言に係る報道は承知しているが、平成二十九年五月十日の嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練については、政府として、米側から十分な説明を受けておらず、事前に日米両政府間で認識を共有するに至らないまま行われたものであり、日米両政府間で事前に調整した上で同訓練が実施されたとは認識していない。

他方、報道関係者の問合せに対し、当該パラシュート降下訓練に関し日米合同委員会で調整した旨を回答した旨、同月十一日に、米軍第十八航空団広報局渉外部から連絡があったことから、政府として、同日、米側に対し、当該回答の内容は事実に反するとして抗議を行ったところであるが、同月二十二日時点で、米側において、当該回答の内容を訂正したとは承知していない。

八について

政府としては、米軍は津堅島沖における訓練を含め、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)の目的を達成するため、部隊の練度の維持及び向上を図るとの観点から必要な訓練を実施しているものと承知している。また、御指摘の「嘉手納基地でのパラシュート降下訓練」については、一、五から七まで及び十一についてでお答えしたとおりである。

九、十及び十二について

お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、米軍の訓練等は、日米安保条約の目的を達成するため、部隊の練度の維持及び向上を図るとの観点から必要なものとして行われるものであると承知している。

一方、米軍が我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであることはいうまでもなく、政府としては、米軍に対して累次にわたりその旨申し入れている。米軍もこの点には十分留意して、安全面の配慮を払うとともに、周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう努めていると承知しているが、政府としては、引き続き、嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練等については、周辺住民に与える影響を最小限にとどめるよう米軍に申入れを行っていく考えである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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