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米空軍嘉手納基地の旧海軍駐機場使用に関する質問主意書

衆議院 第193回 第392号

提出者
社会民主党・市民連合
提出日
2017年6月9日
内閣転送 2017年6月14日
答弁書受領日
2017年6月20日
提出から11日
答弁の項目数
3
質問 1,623字/答弁 882字

質問本文

在韓米軍烏山(オサン)基地所属のU2偵察機三機が通告より一日早い二〇一七年五月三十一日、米空軍嘉手納基地に飛来し、米海軍旧駐機場を使用している。

嘉手納基地内の旧海軍駐機場は、嘉手納町の住宅地域に近接しており、町民に騒音や悪臭被害をもたらしていた。そのため、一九九六年の日米特別行動委員会(以下、SACOという)最終報告の「騒音軽減イニシアティヴの実施」において「嘉手納飛行場における海軍航空機の運用及び支援施設を、海軍駐機場から主要滑走路の反対側に移転する」と合意(以下、SACO最終報告の「騒音イニシアティヴ」という)された。さらに、二〇〇九年二月十日の日米合同委員会でも「騒音軽減に資するため海軍駐機場等を主要滑走路の反対側に移転すること等」について日米間で合意(以下、二〇〇九年の日米合同委員会合意という)されていた。

これらの日米合意に基づき、日本政府がおよそ百五十七億円を負担して嘉手納基地内に新海軍駐機場が整備され、二〇一七年一月から運用を開始している。日米合意に照らせば、同年一月二十一日の海軍駐機場への全機移転をもって、旧海軍駐機場は使用禁止とし、速やかに撤去されるべきである。

ところが、二〇一七年二月七日から十日にかけて、米本国から飛来したKC135空中給油機やF22戦闘機、C146A特殊任務機などの米空軍機が、嘉手納基地の旧海軍駐機場を使用した。以後、今回のU2偵察機三機の使用へと至っている。

嘉手納基地における米海軍駐機場移転後も旧駐機場を併用し、嘉手納町民をはじめとする周辺住民に殺人的爆音を曝露し続けるのは、明らかにSACO合意違反であり、二〇〇九年の日米合同委員会合意違反である。

政府は、主権国家の矜持をもって米国政府及び米軍に対して、嘉手納基地旧海軍駐機場の使用禁止と施設撤去の確約を取り付けるべきである。

以下、質問する。

一 嘉手納基地の海軍駐機場移転のために、日本政府はおよそ百五十七億円を負担していると承知しているが、相違ないか。移転費用の内訳を年度毎に明らかにしたうえで、新駐機場の運用開始後も旧駐機場が外来機によって使用されている実態に対する政府の見解を明らかにされたい。

二 SACO最終報告の「騒音イニシアティヴ」における「運用及び支援施設」とは、具体的にいかなるものを指しているのか明らかにされたい。

三 去る三月十日の衆議院安全保障委員会において、私が嘉手納基地の旧海軍駐機場の撤去予定について質したところ、「旧駐機場の施設については、駐機場移転以降も建物において引き続き使用するものもあることから、その一部を取り壊すこととしている」との答弁を得たものである。かかる「建物」とは具体的にいかなる施設を指しているのか。「引き続き使用するもの」と「取り壊すもの」の別に明らかにされたい。

四 去る三月九日の衆議院安全保障委員会において、私が嘉手納基地の旧海軍駐機場使用問題を取り上げたところ、稲田朋美防衛大臣は「移転した後に旧駐機場に駐機をしてエンジンを稼働させるなどしていたことは、非常に遺憾です」との認識を示した。政府は、米軍機がエンジンを稼働させず、牽引されて移動させる形態であれば、旧駐機場における駐機を認める立場か、見解を示されたい。

五 在日米空軍は、去る六月七日、沖縄タイムス社の取材に対し、嘉手納基地の旧海軍駐機場の使用について「二〇〇九年の日米合同委員会で必要な運用に応じて使用することに同意した」と回答しているが事実か、政府の見解を示されたい。

また、中嶋浩一郎沖縄防衛局長は、去る六月八日の「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(いわゆる三連協)の要請の席上、在日米空軍の見解について「全く異なっている」と全面否定し、「米側に強く日本の認識を伝え、協議している」旨、回答している。中嶋局長が示した「日本の認識」とはいかなるものか、具体的に説明されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び四について

平成八年十二月二日に発表された沖縄に関する特別行動委員会の最終報告(以下「SACO最終報告」という。)の騒音軽減イニシアティヴの一つとして、嘉手納飛行場における米海軍航空機の運用及び支援施設を既存の海軍駐機場(以下「旧海軍駐機場」という。)から移転したところであるが、この移転費用は総額で約百五十六億七千七百万円であり、各年度ごとの費用(契約ベース)は以下のとおりである。

平成八年度 約一億五千六百万円

平成九年度 約一億八千四百万円

平成十年度 約八千二百万円

平成十四年度 約二千七百万円

平成十五年度 約千五百万円

平成十六年度 約四千百万円

平成十七年度 約五千万円

平成十八年度 約二億六千二百万円

平成十九年度 約三億八千三百万円

平成二十年度 約二億五百万円

平成二十一年度 約二億八千百万円

平成二十二年度 約十六億二千九百万円

平成二十三年度 約二十五億八千万円

平成二十四年度 約五十七億千六百万円

平成二十五年度 約二十三億五百万円

平成二十六年度 約十二億二千三百万円

平成二十八年度 約五億三千七百万円

政府としては、旧海軍駐機場については、SACO最終報告の騒音軽減イニシアティヴの趣旨にかなう運用を行うことが必要であると考えている。

二及び三について

SACO最終報告の騒音軽減イニシアティヴにおける米海軍航空機の運用及び支援施設とは、米海軍航空機の運用及び格納庫、保管庫、倉庫等の支援施設を指しているものと認識している。また、旧海軍駐機場の施設のうち、保管庫、倉庫等については取り壊し、格納庫等は残されるものと承知している。

五について

平成二十一年二月十日付けの日米合同委員会合意は、旧海軍駐機場等を主要滑走路の反対側に移転すること等について合意したものである。

在沖米空軍が御指摘の報道にあるような認識を示していることについては承知しているが、政府としては、旧海軍駐機場の施設のうち、米側が引き続き使用する施設は、SACO最終報告の騒音軽減イニシアティヴの趣旨にかなう運用を行うことが必要であると考えている。

衆議院の原文

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