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日本政府が国連総会第一委員会に提出した核兵器廃絶決議案に関する質問主意書
衆議院 第195回 第7号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
平成二十九年十月二十八日、日本政府が国連総会第一委員会に提出した核兵器廃絶決議案「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意の下での共同行動」(「本決議案」という。)が、七十七か国の共同提案国を含む百四十四か国の支持を得て採択された。今後、本決議案は、十二月初旬に国連総会本会議において採決にかけられる見通しであると承知している。
本決議案は、核兵器禁止条約に触れず、核兵器の非人道性の表現を弱めたことで、核保有国である米英仏の支持を得られたものの、賛成は昨年から二十三か国も減った。被爆国として核廃絶を訴えながらも、核禁条約に賛同しない日本の核政策は国際社会で整合性を厳しく問われている。
本決議案について疑義があるので、以下質問する。
一 国連総会第一委員会での本決議案の審議に際して、多くの批判が出たと承知している。本年の決議案が、「核兵器の使用による壊滅的な人道的結末についての深い懸念」とした点であり、昨年は「核兵器のあらゆる使用による壊滅的な人道的結末についての深い懸念」と、「あらゆる」という言葉が入っていたが、これが本年度のものには明示されていなかったためと承知しているが、これは事実であるか。見解を示されたい。
二 本決議案から、昨年の決議案には明記されていた「核兵器の「あらゆる」使用による壊滅的な人道的結末」の「あらゆる」が削除された理由は何か。見解を示されたい。
三 「あらゆる」という言葉がないと、核使用を完全に禁じることにはならず、核使用を容認するような解釈を生むというのが専門家の共通見解とされるが、政府はこのような解釈が一般的であることを承知しているのか。見解を示されたい。
四 本決議案から「あらゆる」という言葉を削除した理由は、日本政府が政策上、核使用を完全に禁じているわけではなく、状況に応じて核使用を容認する余地を残しているという理解でよいか。
五 十月二十九日の朝日新聞の報じるところでは、日本政府が本決議案から「あらゆる」という言葉を削除した背景として、フランスの元外交官でシンクタンク「ジュネーブ安全保障政策研究所」のマルク・フィノー氏は「自衛のためなどの場合、合法的に核兵器を使用できうるという意味になる」と指摘している。ある国際法専門家は「核攻撃に対して、核による『報復攻撃』の可能性を残しておくというのが日本の立ち位置ではないか」と指摘したという。これらの専門家の指摘は、的外れで、日本政府の意図するものではないと断言することができるか。政府の見解を示されたい。
六 本決議案では、昨年の「核兵器の完全な廃絶を達成」という「明確な約束」を再確認する文言の「達成」部分が削除され、「核不拡散条約(NPT)の完全履行」に後退した点が批判されたと承知している。本決議案で、「核不拡散条約(NPT)の完全履行」に後退した理由は何か。政府の見解を示されたい。
七 唯一の戦争被爆国の日本は一九九四年以来、毎年、国連総会に核廃絶決議案を提出し、核軍縮を世界に呼びかけてきている。決議は加盟国に対する勧告に過ぎないという意味合いが強いが、核兵器を巡る立場の違いを超えて多くの国々の賛同を得ることは、唯一の戦争被爆国である日本に課せられた崇高な使命であるといえる。本決議案に賛成した国からも、多くの批判の声が上がっていると承知している。スイスとスウェーデンの代表は「再解釈や書き直しのいかなる試みにも断固として反対する」と表明し、賛成したある国の関係者は、「来年も同じ決議案なら、投票行動の変更を検討する」と述べたという。政府は各国の本決議案への批判を真摯に受け止め、絶対的な核廃絶に努め、来年度はそれを踏まえた決議案を提出すべきではないか。見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
本年十月の国際連合総会第一委員会におけるお尋ねの「本決議案」(以下「決議案」という。)の採択に際し、スイス及びスウェーデンは、御指摘の内容を記述している前文パラグラフ十九及び主文パラグラフ八に関する懸念に言及した上で、両パラグラフに関する投票において棄権したものの、決議案全体に関する投票においては賛成した。このことに見られるように、各国とも、個々の文言にとどまらず、決議案の趣旨や意義等様々な要素を幅広く考慮した上で、投票態度を決定したものと理解している。
二から五までについて
我が国が国際連合総会第一委員会に提出した決議案における表現は、多数の国の理解を得ることを目指し、慎重かつ真剣に検討したものである。政府としては、かねてから明らかにしてきたとおり、核兵器の使用は、その絶大な破壊力、殺傷力のゆえに、国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しないと考えており、決議案における表現は、かかる我が国の一貫した認識を述べたものである。
六について
我が国としては、核軍縮について特別の責任を負う全ての核兵器国が、核兵器の不拡散に関する条約(昭和五十一年条約第六号)の規定に従い、一層の核軍縮努力を行い、全面的に核兵器が廃絶されるべきであると考える。お尋ねの「後退」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の文言は、かかる我が国の一貫した認識を述べたものである。
七について
政府としては、各国から表明された意見を真摯に受け止め、様々な立場の国々の結束を図りつつ、核兵器のない世界の実現に向け、更に努力を続けていく所存である。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。