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送電線問題等に関する質問主意書
衆議院 第196回 第352号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×3仮定の質問 ×1
質問本文
我が国エネルギーをめぐる諸問題に関連して、次の事項について質問する。
一 東京電力福島第一原発事故による被害は甚大であった。七年経っても未だに避難生活を余儀なくされている方々が数多くおられる。そして少なからぬ方が生活困窮に陥っている。また、甲状腺がんをはじめとした健康被害を訴えている方々がおられる。これらのことを考えると、二度と同じことが起こらないよう、原発はできる限り早く廃止すべきである。しかし、今の政府の姿勢は原発再稼働ありきで、原発廃止に向けて最大限努力しているとは言い難い。
1 安倍政権は原発依存度低減に向けてどのように最大限努力しているのか。
2 安倍政権は再生可能エネルギーの導入拡大に向けてどのように最大限努力しているのか。
二 再生可能エネルギーの導入が進まない理由の一つに送電線へ接続できない問題がある。電力会社は送電線に空き容量がないと言うものの、専門家による最近の調査によると実際には容量の十から二十パーセント程度しか使われていないことが判明している。その理由の一つが、送電線への接続契約について先着順で容量を確保する「先着優先」の考え方がとられていることから、電力会社が原発を優先し、動いていない原発用に容量を確保しているためとされている。
1 現在、送電線の有効利用のために日本版コネクト・アンド・マネージが検討されており、一部四月から実施されている。平成三十年三月二十八日に行われた経済産業委員会で世耕大臣は、東北の北部エリアでは最大一・六倍の容量の電源を新たに接続できるようになると答弁されている。日本版コネクト・アンド・マネージの実施状況は如何か。また、二〇三〇年までに新たにどのくらいの容量を空けることができると見積もっているか。
2 現在、原発用に送電線が空けてあると聞くが、その総容量はいくらで、平均的な出力の原発何基分に相当するのか。また、その容量を再生可能エネルギーに使用した場合、新たにどのくらいの電力量を接続できると見積もられるか。
3 政府のエネルギー基本計画によると、二〇三〇年度の原発比率を二十から二十二パーセントとしているが、原発用に空けてあるとされる送電線の容量は、それに比べて多過ぎないか。
4 東京電力福島第二原子力発電所用に送電線の容量は空けてあるのか。
5 東京電力柏崎刈羽原子力発電所用に送電線の容量は空けてあるのか。
6 原発用として長期間にわたって送電線を無使用の状態で維持することは、社会インフラの有効利用の視点からも適当ではないと思うが如何か。ある一定期間使用していない場合は「先着優先」による権利を無効にするべきと考えるが如何か。
7 再生可能エネルギーの導入拡大のために、再生可能エネルギーを優先的に送電線に接続できるようにすべきと考えるが如何か。
三 政府は、現在見直し作業が行われている第五次エネルギー基本計画(案)の中で、「送電線で他国とエネルギーを共有することが容易にはできない島国である我が国は、常にエネルギー技術という希少資源を開発し確保しなければならない」としている。我が国は南北に長く、気象状況が大きく異なる地域を含んでいるので、地域間の連系線をしっかりと強化すれば、ヨーロッパで行われている他国とのエネルギー交換に近い状況が作れるはずである。
1 東京電力と中部電力の間にある周波数変換設備における地域間連系線の容量は如何か。
2 1の連系線の使用状況は如何か。
3 関東と関西で天気が異なることが多いため、1の連系線を増強することで太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入が拡大できると思われるが如何か。
4 北海道電力と東北電力の間にある地域間連系線の容量は如何か。
5 4の連系線の増強を図っていると聞くが、新たに増強した場合の容量は如何か。
6 5の増強により再生可能エネルギーの導入拡大はどれほどに見込まれるか。
7 その他、地域間連系線の増強に関する現在の計画と政府の考え方に関して説明されたい。特に、二〇三〇年度までに新たに整備され、再生可能エネルギーが使用可能になると見込まれる送電線の全空き容量の概算値はどのくらいか。
四 以上の二及び三の質問を踏まえ、以下質問する。
1 コネクト・アンド・マネージの効果、二〇三〇年度までに空けられる原発分の送電線容量、そして地域間連系線の増強による効果などにより、二〇三〇年度までにどのくらい新たな送電線の空き容量ができる予定か。
2 1の空き容量分を全て再生可能エネルギーが使用した場合、どのくらい新たなエネルギーを得ることができ、それは全使用電力量の何パーセント程度か。
3 二〇三〇年度の再生可能エネルギーの導入量が電源構成比で二十四パーセントを超えた場合は、その分、原発の電源構成比の割合を減らすという理解でよいか。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
エネルギー政策については、可能な限り原発依存度を低減するとの考え方の下、徹底した省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電所の高効率化等に取り組むことが、政府の一貫した方針となっている。
一の2について
再生可能エネルギーの最大限の導入と国民負担の抑制の両立に向け、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成二十三年法律第百八号)に基づく入札制度、中長期的な調達価格の目標の設定等の再生可能エネルギー発電設備の効率的な導入を促す仕組みの活用等を通じた発電コストの低減、既存の電力系統の最大限の活用等の取組を進めているところである。
二の1について
既存の電力系統を最大限活用するため、電力系統に接続された電源の発電電力量が当該系統の容量を上回ることが見込まれる場合には電源の出力を制御する等の一定の条件を付した上で、電力系統への接続を認める等の運用の仕組みである「日本版コネクト・アンド・マネージ」の検討を行っているところである。このうち、電力系統への接続を可能とする容量の計算について、その前提とする電力系統に流れる電気の量の想定を過去の実績等を評価し合理的なものとする運用の変更については、本年四月一日から実施されている。
また、お尋ねの二千三十年までに新たに電力系統への接続を可能とする容量については、その前提とする個々の電力系統に流れる電源の種類等により変動するため、政府として試算していない。
二の2から5までについて
事業者間の個々の電力系統への接続に関する契約(以下「接続契約」という。)の内容については、電源の種類にかかわらず、一般送配電事業者は公表していないものと認識しており、お答えすることは差し控えたい。
二の6及び7について
電源の種類にかかわらず、接続契約を締結した電源については、これが送電線を利用することを前提として、電力系統への接続を可能とする容量が計算される。この取扱いは、接続契約を締結した発電事業者の予見可能性を確保するためのものであり、後から接続契約の申込みをした発電事業者を優先的に接続することは適切でないと考えている。
三の1及び2について
お尋ねの「容量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、東京中部間連系設備における運用容量は百二十万キロワットである。
また、お尋ねの「使用状況」の意味するところが必ずしも明らかではないが、当該連系設備の平成二十九年度の利用率(運用容量から電力系統の異常時又は需給ひっ迫時その他の緊急的な状況において他の供給区域から連系線を介して電気を受給する等のために、連系線の潮流方向ごとの運用容量の一部として電力広域的運営推進機関(以下「広域機関」という。)が管理する容量を除いた容量に対する、実際に流れた電力量の割合)は八十二パーセントである。
三の3について
電気の供給量が需要量を上回ることが見込まれる場合には、一般送配電事業者は、広域機関が策定した電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二十八条の四十第三号に規定する送配電等業務指針に基づき、再生可能エネルギー発電設備の出力の抑制の要請を行う前に、地域間連系線を活用した他地域への電気の供給等の措置を講ずることとしている。御指摘の東京中部間連系設備の運用においては、現時点において、電気の供給量が需要量を大きく上回ることが見込まれていないので、こうした措置を講じる蓋然性が低いため、現時点においては、当該連系設備の増強が再生可能エネルギーの導入拡大につながることは見込まれないと考えられる。
三の4から6までについて
お尋ねの「容量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、北海道本州間連系設備における運用容量は六十万キロワットである。
当該連系設備において現在行われている増強工事の完了後の運用容量は九十万キロワットである。
また、お尋ねの再生可能エネルギーの導入拡大の見込みについては、増強される地域間連系線容量について特定の電源の利用を想定しているものではないため、政府として試算していない。
三の7について
お尋ねの地域間連系線の増強に関する現在の計画について、政府として承知しているものとしては、北海道本州間連系設備が、平成三十一年三月までに三十万キロワットを、東北東京間連系線が、平成三十九年十一月までに四百五十五万キロワットを、東京中部間連系設備が、平成三十二年度末までに九十万キロワットを、平成三十九年度末までに更に九十万キロワットを、それぞれ増強する計画があると承知している。
また、今後の個別の地域間連系線の増強については、広域機関において、平成二十九年三月に策定された「広域系統長期方針」に基づき、検討することとしている。
さらに、お尋ねの再生可能エネルギーが使用可能になると見込まれる電力系統への接続を可能とする容量の概算値については、増強される地域間連系線容量について特定の電源の利用を想定しているものではないため、政府として試算していない。
四の1について
「二〇三〇年度までにどのくらい新たな送電線の空き容量ができる予定か」とのお尋ねについては、政府として試算していないため、お答えすることは困難である。
四の2について
お尋ねの趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難である。
四の3について
仮定の御質問についてお答えすることは差し控えたい。なお、平成二十七年七月十六日に経済産業省が策定した「長期エネルギー需給見通し」(以下「エネルギーミックス」という。)においては、平成四十二年度時点の総発電電力量に占める再生可能エネルギーによる発電の割合を二十二パーセントから二十四パーセントとしており、その際、固定価格買取制度の下では、年額三・七兆円から四・〇兆円程度の買取費用を伴うこととなっている。我が国における再生可能エネルギーの発電コストは依然として高い中で、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法に基づく入札制度、中長期的な調達価格の目標の設定等の再生可能エネルギー発電設備の効率的な導入を促す仕組みの活用等を進めつつ、まずは、エネルギーミックスで示した水準の実現を目指していくことが重要と認識している。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×3仮定の質問 ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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