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原発輸出に関する質問主意書
衆議院 第196回 第410号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×6承知していない ×1
質問本文
我が国の原発輸出に関連して、次の事項について質問する。
一 東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、「福島第一原発事故」という。)による被害は甚大であった。七年経っても未だに避難生活を余儀なくされている方々が数多くおられる。そして少なからぬ方が生活困窮に陥っている。また、甲状腺がんをはじめとした健康被害を訴えている方々がおられる。これらのことを考えると、二度と同じことが起こらないよう、原発はできる限り早く廃止すべきである。しかし、今の政府は自国での廃止どころか、成長戦略のために他国に原発を輸出しようとしている。
1 自国の原発事故の原因解明や賠償、除染、廃炉の見通しがたたず、被害者救済や復興が終わっていない中で、他国に原発を輸出することは倫理上問題があるのではないか。
2 世界の多くの国が原発廃止に向けて動いている中で、原発輸出は世界の流れに逆行しているのではないか。
二 日本が輸出した原発から発生した使用済核燃料を再処理することで、プルトニウムを抽出することが技術的に可能である。
1 日本が輸出した原発から発生した使用済核燃料が、輸出先の国で再処理される可能性はあるのか。
2 再処理によって抽出されたプルトニウムが、輸出先の国で核兵器に使用されたり、第三国に輸出されたりしないことをどのように担保するのか。
三 福島第一原発事故の被害は甚大であり、大切な故郷を奪われ、厳しい生活を強いられている方々が未だにたくさんいる。事故が起きた時に直接被害を受けるのは地域住民であり、少なくとも地域住民の同意無くして原発建設はあり得ない。
1 このような自国での経験を踏まえれば、原発輸出においても、輸出先の地域住民が反対している状態での輸出は倫理的に考えられない。地域住民の意向がどうであるか、日本政府は輸出を決定する前に確認する必要があると思うがいかがか。
2 イギリスへの原発輸出が報道されている。先日、アングルシー島の住民の方が原発を輸出しないで欲しいとの要望を持って来日した。日立製作所が輸出を計画している原発の建設に関して、アングルシー島の方々は反対していないか。
3 アングルシー島の地域住民に対して原発建設に関する住民説明会やアンケート調査は行われているのか。
四 福島第一原発事故の被害の大きさを考慮すると、住民の避難計画は重要である。
1 原発輸出においても、自国の経験から倫理的に、輸出先の住民の避難計画が整備されているか確認する必要があると思うがいかがか。
2 日立製作所がイギリスへ輸出を計画している原発に関して、アングルシー島の避難計画は整備されているのか。
3 整備されている場合、その範囲は半径何キロメートルか。
4 本土への橋が二本しかなく、通常時も渋滞すると聞いているが、問題ないのか。
五 原発の安全性基準は厳しくなっているので、以前よりも原発建設に係る費用は大幅に上昇している。東芝はウエスチングハウス社の問題で大損害を被ったが、これは東芝一社だけの問題ではなくて、雇用や技術流出など日本の国益にも大きなマイナスとなった。世界は自然エネルギーの利用に急速にシフトしており、もはや自然エネルギーの方が原発よりも安いという実績も出ている。また、原発ビジネスの採算が合わないので廃炉としたケースがいくつもある。このような中で原発輸出にはビジネス的に大きなリスクが伴うことは明らかである。
1 日立製作所のイギリスへの原発輸出に関して、日本政府が、日立製作所が損失を被った場合に最終的に税金で補填することになりかねない約一兆円の債務保証をするとの報道がなされていたが事実か。
2 日立製作所のイギリスへの原発輸出に関して、日本の政府系金融機関が約三千億円を融資するとの報道があるが事実か。
3 政府系金融機関が融資もしくは債務保証するプロジェクトが頓挫し資金回収できない場合、税金を使って損失を補填する可能性はあるか。
4 日立製作所のイギリスへの原発輸出に関して、日本の民間金融機関の出資に対して株式会社日本貿易保険が債務保証するとの報道があるが事実か。
5 日本の政府系金融機関がこれまでに、海外における一兆円を超える大型インフラプロジェクトに出資を行ったケースはあるか。
右質問する。
政府答弁書
一及び三の1について
世界においては、エネルギー安全保障、経済性、環境適合性といった観点から、原子力発電所建設の計画を進めている国は多くある。東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故(以下「原発事故」という。)後においても、我が国の原子力技術に対する期待が幾つかの国から表明されている。政府としては、原発事故の経験と教訓を世界と共有することにより、世界の原子力安全の向上に貢献していくことが我が国の責務であると考えており、相手国の事情や意向を踏まえつつ、世界最高水準の安全性を有する技術の提供を進めていくというのが、原発事故後から続く政府の一貫した考え方である。
二の1について
各国の発電用原子炉施設で発生した使用済燃料を再処理するかどうかは、当該国で判断するものであり、政府としてお答えする立場にない。
二の2について
我が国は、原子炉等の原子力資機材等を輸出するに当たっては、二国間原子力協定を締結することにより、当該資機材等を用いて行う処理によって得られた核物質を含め、これらの平和的利用について、輸出先国から保証を取り付けることとしている。また、輸出先国が当該核物質を第三国に輸出するに当たっては、二国間原子力協定により、我が国の同意を得ることとしている。
三の2及び3について
御指摘のような民間企業の活動に係る事項については、政府としてお答えする立場にない。
四の1について
御指摘の「住民の避難計画」の意味するところが必ずしも明らかではないが、民生用原子力発電所の安全確保を目的とした原子力の安全に関する条約(平成八年条約第十一号)第十六条1において、締約国は、緊急事態計画が準備されることを確保するため、適当な措置をとることとされている。
四の2から4までについて
お尋ねの「アングルシー島の避難計画」については、英国において検討されるものであり、政府としてお答えする立場にない。
五の1について
御指摘の報道が何を指すのか必ずしも明らかではないが、御指摘の「イギリスへの原発輸出」に関して、現時点で、日本政府が債務保証を行うことを決定した事実はない。
五の2について
御指摘の報道が何を指すのか必ずしも明らかではないが、御指摘の「日本の政府系金融機関が約三千億円を融資」することについて、現時点で、具体的な決定がなされたとは承知していない。
五の3について
御指摘の「政府系金融機関が融資もしくは債務保証するプロジェクトが頓挫し資金回収できない場合」の意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。
五の4について
御指摘の報道が何を指すのか必ずしも明らかではないが、株式会社日本貿易保険は、日本の民間金融機関が行う出資に対して債務保証を行うという業務は行っていない。
五の5について
お尋ねの「海外における一兆円を超える大型インフラプロジェクト」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府系金融機関が、総事業費が一兆円を超える海外インフラ事業等への出資を行った案件として、株式会社国際協力銀行による豪州ウィートストーンLNGプロジェクトに対する出資がある。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×6承知していない ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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