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東京電力福島第一原子力発電所の事故が我が国のエネルギー需給及びCO2排出量に与える影響に関する質問主意書

衆議院 第180回 第50号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×3承知していない ×1個別の事案 ×1

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年2月6日
内閣転送 2012年2月8日
答弁書受領日
2012年2月14日
提出から8日
答弁の項目数
13
質問 1,488字/答弁 5,143字

質問本文

一 東日本大震災の燃料価格・経済への影響について以下質問する。

1 東日本大震災後のウラン燃料価格、原油価格、LNG価格及び石炭価格の推移如何。

2 イランに対する経済制裁後のウラン燃料価格、原油価格、LNG価格及び石炭価格の推移如何。

3 東日本大震災による日本経済への影響について、平成二十三年度及び二十四年度のGDPに与える影響はどのくらいか。

二 昨年夏の実績並びに平成二十三年度及び二十四年度の見通しについて以下質問する。

1 原子力発電所の再稼働ができない状態が続き、国内の原子力発電所五十四基すべての運転が停止した場合の一般電気事業者の発電電力量(受電分を含む)の構成如何。

2 昨年夏の原子力発電所の停止に伴う火力発電所の焚き増しによってCO2排出量が増加したものと考えられる。福島第一原子力発電所も含め国内の原子力発電所五十四基の設備利用率が一昨年と同水準だったと仮定した場合との比較で、昨年後半(七〜十二月)の一般電気事業者の火力発電による発電量は何キロワットアワー増加したか。また、それによってCO2排出量は、何トン増加したか。

さらに、来年度、年間を通じて全ての原子力発電所が停止した場合、福島第一原子力発電所も含め国内の原子力発電所五十四基の設備利用率が一昨年と同水準だったと仮定した場合との比較で、一般電気事業者の火力発電による発電量は何キロワットアワー増加すると見込まれるか。また、それによってCO2排出量は、何トン増加すると見込まれるか。

3 昨年後半の一般電気事業者による燃料の焚き増し分について、燃料コストはどれだけ増加したか。また、それは、一キロワットアワー当たり何円程度か。

さらに、来年度、電力会社による燃料の焚き増し分について、燃料コストはどれだけ増加すると見込まれるか。また、それは、一キロワットアワー当たり何円程度か。

4 平成二十四年一月二十四日に閣議決定された「平成二十四年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」で示された平成二十四年度の経済見通しは、原発についてどのような見通しを前提としたものなのか。

5 一月二十七日の会見で枝野経済産業大臣が電力使用制限令によらずに今夏の電力需要が乗り切れる可能性が十分あると発言されたが、乗り切るための具体的方策如何。

三 京都議定書約束達成の見通しについて以下質問する。

1 来年度、年間を通じて全ての原子力発電所が停止した場合、京都議定書第一約束期間の達成は可能か。また、達成できない見込みの場合、何トンの削減量が不足する見込みか。

2 一般電気事業者の自主行動計画の目標が達成されないおそれがあるところ、政府は、一般電気事業者に対し、京都メカニズムクレジットの償却の要請を行うのか。

四 新規電源立地の見通しについて以下質問する。

1 現在建設中の原子力発電所(東通、大間、島根3号)の認可出力、想定される年間発電量及びCO2削減効果如何。また、建設の進捗状況及び建設継続に対する政府の見解如何。

2 平成三十二年度までに新増設予定のLNG火力発電所及び石炭火力発電所の建設の進捗状況如何。

五 再生可能エネルギーについて以下質問する。

1 エネルギー基本計画における再生可能エネルギーの導入量の上積みが不可避と考えられるところ、どのような方策によってそれを実現するのか。

2 家庭用の分散型電源である燃料電池、太陽光発電及び蓄電池の普及状況、それによるCO2排出量削減及び電力ひっ迫緩和に対する効果の評価如何。また、今後の普及方策及び技術開発の見通し如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

お尋ねの「ウラン燃料価格」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、The Ux Consulting Companyが公表し、国際的な指標として認知された指標により、東日本大震災後の平成二十三年三月から平成二十四年一月までの八酸化三ウランの月平均価格の推移について、�@年月、�A一ポンド当たりの価格をお示しすると次のとおりである。

�@平成二十三年三月 �A約六十二米ドル

�@平成二十三年四月 �A約五十八米ドル

�@平成二十三年五月 �A約五十七米ドル

�@平成二十三年六月 �A約五十五米ドル

�@平成二十三年七月 �A約五十三米ドル

�@平成二十三年八月 �A約五十一米ドル

�@平成二十三年九月 �A約五十三米ドル

�@平成二十三年十月 �A約五十二米ドル

�@平成二十三年十一月 �A約五十三米ドル

�@平成二十三年十二月 �A約五十二米ドル

�@平成二十四年一月 �A約五十二米ドル

財務省の「貿易統計」により、東日本大震災後の平成二十三年三月から同年十二月までの原油及び粗油の月平均価格の推移について、�@年月、�A一キロリットル当たりの価格をお示しすると次のとおりである。

�@平成二十三年三月 �A五万三千四百円

�@平成二十三年四月 �A五万八千三百九十三円

�@平成二十三年五月 �A六万八百二十四円

�@平成二十三年六月 �A五万八千四百二円

�@平成二十三年七月 �A五万七千三百八十六円

�@平成二十三年八月 �A五万六千百六十一円

�@平成二十三年九月 �A五万三千五百四十八円

�@平成二十三年十月 �A五万三千五百二円

�@平成二十三年十一月 �A五万三千百七十一円

�@平成二十三年十二月 �A五万五千六百九十三円

財務省の「貿易統計」により、東日本大震災後の平成二十三年三月から同年十二月までの液化天然ガスの月平均価格の推移について、�@年月、�A一トン当たりの価格をお示しすると次のとおりである。

�@平成二十三年三月 �A五万三千六十三円

�@平成二十三年四月 �A五万六千百八十三円

�@平成二十三年五月 �A五万七千四百十七円

�@平成二十三年六月 �A六万七百九円

�@平成二十三年七月 �A六万六千八百二十七円

�@平成二十三年八月 �A六万六千三百十二円

�@平成二十三年九月 �A六万五千三百二十五円

�@平成二十三年十月 �A六万五千六百八十八円

�@平成二十三年十一月 �A六万七千六百三十五円

�@平成二十三年十二月 �A六万六千七百六円

お尋ねの「石炭価格」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、財務省の「貿易統計」により、東日本大震災後の平成二十三年三月から同年十二月までの一般炭の月平均価格の推移について、�@年月、�A一トン当たりの価格をお示しすると次のとおりである。

�@平成二十三年三月 �A一万四百八十一円

�@平成二十三年四月 �A一万八百十二円

�@平成二十三年五月 �A一万千二十円

�@平成二十三年六月 �A一万千七十一円

�@平成二十三年七月 �A一万千四百七十四円

�@平成二十三年八月 �A一万千八十二円

�@平成二十三年九月 �A一万千百二十円

�@平成二十三年十月 �A一万千百二十六円

�@平成二十三年十一月 �A一万千四百五円

�@平成二十三年十二月 �A一万千百六十三円

一の2について

お尋ねの「イランに対する経済制裁」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、米国において対イラン制裁規定を含む国防授権法が成立した平成二十三年十二月三十一日以降において、八酸化三ウランの月平均価格については、一の1についてでお示ししたとおりであり、また、原油及び粗油の月平均価格、液化天然ガスの月平均価格、一般炭の月平均価格については、現時点では平成二十四年一月分の数値が公表されておらずお答えできない。

一の3について

東日本大震災により我が国の経済活動は深刻な打撃を受け、平成二十三年度の国内総生産の実質成長率は、その後の景気の持ち直しにもかかわらず、マイナス〇・一パーセント程度となると見込まれる。また、平成二十四年度の国内総生産の実質成長率は、本格的な復興施策の集中的な推進によって、二・二パーセント程度となると見込まれる。

二の1について

国内の全ての原子力発電所の運転が停止した場合において、一般電気事業者の受電分を含む発電電力量の電源構成については、原子力発電を代替する電源を特定できないこと等から、お示しすることは困難であるが、平成二十二年度の一般電気事業者の受電分を含む発電電力量の電源構成は、火力発電の比率が約六十・三パーセント、原子力発電の比率が約三十一・四パーセント、水力発電の比率が約八・一パーセント、地熱発電等の比率が約〇・三パーセントであり、同年度の原子力による発電電力量を火力発電により代替した場合、火力発電の比率は約九十一・六パーセントであると算出される。

二の2及び3について

お尋ねの「昨年後半(七〜十二月)の一般電気事業者の火力発電による発電量」の増加量については、「国内の原子力発電所五十四基の設備利用率が一昨年と同水準だったと仮定した場合」に原子力発電によって代替される電源を特定できないこと等から、お示しすることは困難であるが、一般電気事業者について、平成二十二年七月から同年十二月までの原子力による発電電力量と平成二十三年七月から同年十二月までの原子力による発電電力量の差は、約九百二十五億キロワットアワーであり、これと同じ電力量を火力により発電した場合について、「当面のエネルギー需給安定策」(平成二十三年七月二十九日エネルギー・環境会議決定)の策定に当たり用いた前提を基にした試算(以下「コスト等試算」という。)を行うと、原子力により発電した場合に比べ、二酸化炭素の排出量は約四千三百万トン増加し、燃料費は約一兆円増加し、当該期間における販売電力量一キロワットアワー当たりの燃料費は約二・五円増加すると算出される。また、現時点において平成二十四年度の一般電気事業者の発電電力量の見通しをお示しすることは困難であるが、平成二十二年度の原子力による発電電力量は約二千七百十三億キロワットアワーであり、これと同じ電力量を火力により発電した場合について、コスト等試算を行うと、原子力により発電した場合に比べ、二酸化炭素の排出量は約一億三千万トン増加し、燃料費は約三兆円増加し、当該期間における販売電力量一キロワットアワー当たりの燃料費は約三・五円増加すると算出される。

二の4について

「平成二十四年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」(平成二十四年一月二十四日閣議決定)においてお示しした経済見通しは、原子力発電所の稼働状況について具体的な前提は置いていないが、「エネルギー需給安定行動計画」(平成二十三年十一月一日エネルギー・環境会議決定)に基づき、電力需給の安定に万全の対応がとられることを前提に作成している。

二の5について

現在、「エネルギー需給安定行動計画」に基づき、予算措置、規制・制度改革などあらゆる施策を総動員し、供給力の積増しや省エネルギーの促進を図っているところであり、今後、平成二十四年夏の電力需給の見通しを精査した上で、更なる具体的な対応策について同年春に取りまとめることとしている。

三の1について

気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書(平成十七年条約第一号。以下「京都議定書」という。)の目標達成については、平成二十年から平成二十四年までの五年間の温室効果ガスの排出量及び吸収量に基づき評価されるものであり、当該目標の達成の見通しについては、現時点においてはお答えできる状況ではないが、政府としては、今後の円滑な予算執行等により対策・施策を着実に実施し、京都議定書に基づく削減約束の確実な達成に向け努力してまいりたい。

三の2について

御指摘の「京都メカニズムクレジットの償却」を行うかどうかについては、各一般電気事業者において判断されるべきものと承知している。

四の1について

お尋ねの「認可出力」については、東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の東通原子力発電所第一号機は百三十八万五千キロワット、電源開発株式会社(以下「電源開発」という。)の大間原子力発電所は百三十八万三千キロワット、中国電力株式会社の島根原子力発電所第三号機は百三十七万三千キロワットである。国内の原子力発電所の平成二十二年度の設備利用率を基に試算を行うと、これらの発電所の合計の発電電力量は約二百四十四億キロワットアワーであり、これと同じ電力量を火力により発電した場合に比べ、二酸化炭素の排出量は約千百万トン減少すると算出される。

各電気事業者によれば、建設工事の進捗率について、東通原子力発電所第一号機においては、平成二十三年三月末時点で九・七パーセント、大間原子力発電所においては、同年同月末時点で三十七・六パーセント、島根原子力発電所第三号機においては、同年四月末時点で九十三・六パーセントである。

政府においては、原子力政策の見直しについて議論しているところであるが、建設中の原子力発電所の扱いについては、進捗状況も様々であり、立地地域の方々の御意見も踏まえながら、個別の事案に応じて検討していく必要があると考えている。

四の2について

お尋ねについて、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二十九条の規定に基づき各電気事業者が作成し経済産業大臣に届け出る供給計画等によれば、平成三十二年までに新増設を予定している火力発電所のうち、新増設の工事中の天然ガス火力発電所は、東京電力の川崎火力発電所、中部電力株式会社(以下「中部電力」という。)の上越火力発電所、関西電力株式会社の姫路第二火力発電所、沖縄電力株式会社の吉の浦火力発電所であり、新増設の工事中の石炭火力発電所は、東京電力の常陸那珂火力発電所及び広野火力発電所であり、新増設の着工準備中の天然ガス火力発電所は東北電力株式会社の新仙台火力発電所、中部電力の西名古屋火力発電所、北陸電力株式会社の富山新港火力発電所、四国電力株式会社の坂出火力発電所、九州電力株式会社の新大分火力発電所であり、新増設の着工準備中の石炭火力発電所は電源開発の竹原火力発電所である。

五の1について

お尋ねについては、再生可能エネルギーの導入拡大を加速すべく、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成二十三年法律第百八号)に基づき、平成二十四年七月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度を実施する予定である。これに加え、立地に関する規制の見直しや研究開発支援などの政策を総動員して取り組んでまいりたい。

五の2について

お尋ねの普及状況について、家庭用燃料電池については、一般社団法人燃料電池普及促進協会によれば平成二十二年度末時点において約一万世帯に普及しており、家庭用太陽光発電については、一般社団法人太陽光発電協会等によれば同年度末時点において約七十七万世帯に普及しているが、家庭用蓄電池については、政府としてその普及状況を把握していない。

お尋ねの二酸化炭素の排出量の削減効果について、設備の普及台数等を基に試算を行うと、化石燃料を用いて給湯や発電を行う場合に比べ、燃料電池によるものについては、平成二十一年度末時点において年間約二万トンであり、太陽光発電によるものについては、同年度末時点において年間約百六万トンであると算出されるが、蓄電池については、既に供給された電力を一時的に貯蔵するものであり、それ自体が二酸化炭素の排出量削減に寄与するものではないと考えている。

お尋ねの電力需給のひっ迫を緩和する効果について、燃料電池及び蓄電池についてはいずれも普及が進んでいないと考えられることや、太陽光発電については天候により出力が増減すること等から、現時点では安定的な供給力として見込むことは困難である。

お尋ねの普及方策及び技術開発について、家庭用の燃料電池、太陽光発電及び蓄電池については、設備導入費用の一部を補助しており、平成二十四年度も導入補助を継続する方針である。また、技術開発については、これまでも低コスト化や高性能化等を目指した事業に対する支援を行ってきたが、平成二十四年度もその取組を強化していく方針である。政府としては、今後とも家庭用の燃料電池、太陽光発電及び蓄電池の普及拡大を目指し取り組んでまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×3承知していない ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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