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毎月勤労統計調査におけるベンチマーク更新に伴うギャップ補正の必要性等に関する質問主意書

衆議院 第198回 第54号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×5

提出者
国民民主党・無所属クラブ
提出日
2019年2月20日
内閣転送 2019年2月25日
答弁書受領日
2019年3月1日
提出から9日
答弁の項目数
13
質問 3,534字/答弁 2,867字

質問本文

政府は、一月十一日に「毎月勤労統計調査において全数調査するとしていたところを一部抽出調査で行っていたことについて」を公表し、これまでの毎月勤労統計が不正な調査に基づくものであること等を公表し、過去の確定したデータの再集計、公表を行うとともに、再集計値に基づく追加給付を実施することとしています。また、一月二十二日には、毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会により「毎月勤労統計調査を巡る不適切な取扱いに係る事実関係とその評価等に関する報告書」が厚生労働大臣に提出されました。

また、一月三十日に開催された第百三十一回統計委員会では、毎月勤労統計の不正調査や再集計等に関する様々な資料が提出され、経緯等の説明が行われました。

そこで、以下の通り質問します。

一 第百三十一回統計委員会に厚生労働省から提出された資料八(以下、厚生労働省資料という。)のうち、資料八−五における「ベンチマーク更新」について、これは、二〇一八年一月から適用されていますが、その適用に伴い、第百二十六回統計委員会参考一として配布された第百二十五回統計委員会での「『毎月勤労統計』の接続方法及び情報提供に係る統計委員会の評価」(以下、「統計委員会の評価」という。)の二.(二)諮問・答申にある遡及改定をしないことについて、厚生労働省及び総務省統計委員会それぞれについて、いつ、どのような主体が、どのような議論、どのような手続きを経て決定したのですか。

二 「ベンチマーク更新」に伴う遡及改定などの対応を行わないことについて、統計委員会、総務省は是認していますか。是認しているのであれば、どのような場で、どのような議論等が行われ、どのような手続きで是認しましたか。

三 西村統計委員長は、二月十八日の衆議院予算委員会で、「ウェート変更の問題は非常に問題が複雑になっているために、この時期のときではまだ十分な資料がないという形で、これはまだ事実上ペンディングの状態になっているというふうに私は考えます。」と答弁しました。統計委員会で、この「ウェート変更」に関する議論が行われたのは、何月何日ですか。それとも、議論が行われていませんか。議論が行われていないのであれば、この「ウェート変更」は、厚生労働省が統計委員会の議論を経ずに、独断で行っていると理解してよろしいですか。

四 厚生労働省資料の資料八−五にある「サンプル入替え」と「ベンチマーク更新」を行ったことに伴う遡及改定あるいは統計データの補正については、それぞれ行うべきと考えており、二月二十二日に厚生労働省が毎月勤労統計調査平成三十年十二月分結果確報及び平成三十年分結果確報を公表する際には、遡及改定あるいは補正した数値を公表すべきと考えるが、それぞれについて遡及改定等をするもしくは遡及改定等しないことは、いつ、どのような主体が、どのような議論、どのような手続きを経て、決定しますか。

五 毎月勤労統計調査における共通事業所による前年同月比の、実質賃金の変化率(伸び率)の公表は、「毎月勤労統計の『共通事業所』の賃金の実質化をめぐる論点に係る検討会」(以下、実質化検討会という。)において、いつまでに結論を出すように、実質化検討会に要請しましたか。衆議院予算委員会で平成三十一年度予算案の採決までに、結論を出して、共通事業所の実質賃金の変化率を公表しますか。

六 毎月勤労統計調査では、二〇一八年一月分調査から常用労働者の定義の変更が行われ、「臨時又は日雇労働者で前二カ月の各月にそれぞれ十八日以上雇われた者」(日雇労働者)が定義から外れました。この点について、統計委員会の諮問第九十七号の答申「毎月勤労統計調査の変更について」の中で、「定義変更に伴う賃金等への影響について、十分な情報提供を行う必要がある。」とされているところですが、この「賃金等への影響」については、いつ公表されますか。また、そのことは、統計委員会でも議論されますか。議論されるのであれば、いつですか。

七 毎月勤労統計調査で、二〇一八年六月の名目賃金変化率について、景気指標としての賃金変化率としては、昨年六月の景気指標としての名目と実質賃金の伸び率は、厚生労働省が公表している「毎月勤労統計:賃金データの見方」にある、本系列の二.八パーセントと、継続標本(共通事業所)による前年同月比の一.四パーセントのどちらを重視すべきですか。

八 毎月勤労統計調査における共通事業所の二〇一八年の名目賃金の前年比を公表しない理由を示して下さい。また、共通事業所による前年同月比の、二〇一八年一年間の平均値を公表しない理由を示して下さい。

九 「雇用者報酬推計における「毎月勤労統計調査」データの調整方法について」(二〇一八年十月三十一日、内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部)によれば、「二〇一七年十二月以前の毎勤の賃金データに対してギャップの要因に応じた調整を施した上で、推計に利用する」とされていますが、内閣府はなぜこのような対応をしたのですか。理由を示して下さい。

十 毎月勤労統計調査では、九で示したような調整は行っていないと認識しています。厚生労働省は、名目賃金変化率や実質賃金変化率の集計、公表にあたり、内閣府と同様の対応をしないのですか。理由を示して下さい。

十一 毎月勤労統計調査における共通事業所による前年同月比の、実質賃金の変化率の公表に関する議論について、なぜ統計委員会で行わずに、厚生労働省の実質化検討会で行うのですか。理由を示して下さい。

十二 二〇一五年に開催された厚生労働省の毎月勤労統計の改善に関する検討会(以下、改善検討会という。)の、第五回検討会で示された、「毎月勤労統計のサンプル入れ替え方法とギャップの補正方法の今後の方向」では、「ベンチマークの更新によるギャップは従来の三角修正をそれぞれ適用することとするが、過去の増減率については再計算せず変更しない方式が望ましいと考えられる。」とされ、第六回検討会で示された、「毎月勤労統計の改善に関する検討会中間的整理(案)」では、「サンプル入れ替えと労働者数のベンチマークを同時に更新する場合は、賃金・労働時間指数について、新旧サンプルの差に伴うギャップの補正(平行移動方式)と併せて、新旧ベンチマークの差に伴う労働者構成のギャップの補正(三角修正方式)を行う。ただし、過去の増減率については変更しない。」とされ、いずれも「ギャップの補正」を行うこととされています。しかし、現在の毎月勤労統計調査では、ベンチマークの更新による「ギャップの補正」は行われていません。このように、改善検討会での議論に反する対応となっている理由を示して下さい。また、改善検討会の議論に反する対応とすることについて、いつ、どのような主体が、どのような議論、どのような手続きを経て決定しましたか。

十三 十二について、「ギャップの補正」を行わない場合、二〇一八年の毎月勤労統計調査の賃金の前年に対する名目賃金と実質賃金の変化率(伸び率)は、過大になっているのではありませんか。また、そのため、共通事業所による前年同月比について、参考のため、名目賃金と実質賃金を示す必要があるのではありませんか。

十四 統計委員会の旧横断的課題検討部会新旧データ接続検討ワーキンググループの第三回会合(二〇一六年八月三十一日)で示された「『サンプル替えに伴い遡及改訂する際の過去サンプルとの整合性確保のあり方』に関する審議取りまとめ結果」では、「二.今後の方向性等」の中で、[母集団情報の変更に伴う更新]について、「・全数調査などベンチマークとなるものが存在する場合、それを利用して数値を確定する。」「・その際、過去値の遡及改訂により新旧ベンチマークに起因する断層を解消する。」とあります。一方、「統計委員会の評価」では、「今回の断層には、�D標本交替による断層に加えて、�B基準改定・ウエイト更新・計算方法の変更に伴う断層も含まれている。WGでは�Bを明示的には取り上げていないが、WGにおいて考え方を整理する際に参考とした月次の九基幹統計調査において結果を遡及改定していない。このため、�Bに関して�Dの考え方を援用したものであり、標準的な対応と評価できる。」とあります。しかし「統計委員会の評価」における「�B基準改定・ウエイト更新・計算方法の変更に伴う断層」は、[母集団情報の変更に伴う更新]に該当するものであり、それならば「断層を解消する」と結論付けられており、「統計委員会の評価」には事実誤認がありませんか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三までについて

お尋ねの「主体」、「手続き」、「遡及改定などの対応」、「是認」、「この「ウェート変更」に関する議論」及び「独断」の意味するところが必ずしも明らかではないが、毎月勤労統計調査におけるベンチマーク(ウエイト)(同調査において平均賃金や平均労働時間を求める際の加重平均に用いる労働者数をいう。以下同じ。)の更新時に賃金及び労働時間の指数(以下「賃金・労働時間指数」という。)を遡及改定しないこととした経緯等については、総務省及び厚生労働省が平成三十一年二月二十一日に衆議院予算委員会理事会に提出した「毎月勤労統計についてベンチマーク(ウエイト)更新時に賃金・労働時間指数を遡及改定しないことについて」(以下「提出資料」という。)に記載されているとおりである。

四について

お尋ねの「主体」及び「手続き」の意味するところが必ずしも明らかではないが、提出資料にも記載されているとおり、毎月勤労統計調査におけるベンチマーク(ウエイト)の更新時に賃金・労働時間指数を遡及改定しないことについては、統計委員会の指摘や答申に沿った対応であると認識している。このため、御指摘の「毎月勤労統計調査平成三十年十二月分結果確報及び平成三十年分結果確報」については、平成三十年一月分以降の通常の同調査の「結果確報」等と同様に、御指摘の「遡及改定」等を行っていない調査結果を、その公表前に厚生労働省内で文書決裁を行った上で、同省から公表したところである。

五について

厚生労働省は、「毎月勤労統計の「共通事業所」の賃金の実質化をめぐる論点に係る検討会」(以下「検討会」という。)に対し、御指摘のような「要請」は行っていない。

また、御指摘の「平成三十一年度予算案の採決」については、その時期を含め、国会において判断される事柄であること等から、後段のお尋ねについてお答えすることは困難である。

六について

御指摘の「賃金等への影響」については、現在精査を行っているところであり、精査が終わり次第厚生労働省からお示ししたいと考えている。また、統計委員会における議論に関するお尋ねについては、御指摘のような事項について統計委員会が自らその議事とするかどうかを決めており、その意向を踏まえるべきものと考えている。

七について

毎月勤労統計調査については、統計の利用者がデータの特性等を踏まえつつ、その利用目的に応じて適切に判断することが、統計を見る上で重要と考えており、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。

八について

仮に、御指摘のように「共通事業所」系列の名目賃金の変化率を、「前年同月比」ではなく「前年比」又は「前年同月比」の「一年間の平均値」として算出する場合には、当該変化率が同一事業所における平均賃金の変化率を表すものであるという性質に鑑み、例えば、「前年同月比」と同様に、「前年分」及び「当年分」共に集計対象となった毎月勤労統計調査の調査対象事業所のうち「前年」及び「当年」の二年を通じて回答があった事業所のみを集計対象とする方法を採ることが考えられるが、そうした方法を採ることについては集計対象となる標本数が小さくなるため統計上の誤差が大きくなるといった課題等があるため、御指摘の「前年比」及び「一年間の平均値」は集計していない。

九について

国民経済計算の雇用者報酬については、毎月勤労統計調査の賃金データを基礎資料として推計を行っているが、平成三十年一月に同調査において実施された調査対象事業所の入替え及びベンチマーク(ウエイト)の更新の影響により同調査の系列に段差が生じているという統計委員会での議論を踏まえ、最新の経済構造を反映し、より適切に日本経済全体の実態を表せるような指標とするため、当該段差による影響を内閣府において調整し、調整後の賃金データを用いて雇用者報酬を平成二十一年まで遡って再推計したところである。

十について

御指摘の「内閣府と同様の対応」の意味するところが必ずしも明らかではないが、統計調査の集計方法については、個々の統計調査の目的、内容等に応じて異なるものであるところ、一から三までについてで述べたとおり、毎月勤労統計調査におけるベンチマーク(ウエイト)の更新時に賃金の指数を遡及改定しないこととした経緯等については、提出資料に記載されているとおりである。

十一について

「なぜ統計委員会で行わ」ないのかとのお尋ねについては、先の答弁書(平成三十一年二月十九日内閣衆質一九八第三五号)六についてでお答えしたとおりである。また、なぜ「厚生労働省の実質化検討会で行うのですか」とのお尋ねについては、御指摘の「共通事業所」については、新設事業所の影響が反映されない、標本数が小さくなるため「本系列」より統計上の誤差が大きくなるといった課題等があることから、これにより、統計上意味のあるものとしてお尋ねの「実質賃金の変化率」を示すことができるかどうかについては専門的な検討が必要であるため、毎月勤労統計調査を行っている厚生労働省において検討会を開催し、検討することとしたところである。

十二について

お尋ねの「主体」及び「手続き」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「ベンチマークの更新による「ギャップの補正」」である毎月勤労統計調査におけるベンチマーク(ウエイト)更新時における賃金・労働時間指数の遡及改定を行わないこととした経緯等については、一から三までについてで述べたとおり、提出資料に記載されているとおりである。

十三の前段について

御指摘の「過大になっている」の意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

十三の後段について

御指摘の「名目賃金」で表された「共通事業所による前年同月比」については、毎月勤労統計調査の結果確報等の参考資料においてお示ししているところである。他方、「実質賃金」で表された当該前年同月比については、十一についてでも述べたとおり、統計上意味のあるものとして当該前年同月比を示すことができるかどうかについては専門的な検討が必要であるため、厚生労働省において検討会を開催し、必要な検討が行われているところである。

十四について

毎月勤労統計調査で調査している賃金及び労働時間に係る全数調査が存在しないため、同調査の賃金・労働時間指数は、御指摘の「『サンプル替えに伴い遡及改訂する際の過去サンプルとの整合性確保のあり方』に関する審議取りまとめ結果」(以下「取りまとめ結果」という。)に記載されている「全数調査などベンチマークとなるものが存在する場合」に該当しないことから、統計委員会においては、当該賃金・労働時間指数に関する御指摘の「�B基準改定・ウエイト更新・計算方法の変更に伴う断層」は、取りまとめ結果における「母集団情報の変更に伴う更新」について「断層を解消する」場合には該当しないと判断されたと承知している。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×5

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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