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毎月勤労統計調査における遡及改訂や共通事業所の賃金変化率の実質化の必要性等に関する質問主意書

衆議院 第198回 第80号お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×6

提出者
国民民主党・無所属クラブ
提出日
2019年3月6日
内閣転送 2019年3月11日
答弁書受領日
2019年3月15日
提出から9日
答弁の項目数
9
質問 2,416字/答弁 2,222字

質問本文

政府は、一月十一日に「毎月勤労統計調査において全数調査するとしていたところを一部抽出調査で行っていたことについて」を公表し、これまでの毎月勤労統計が不正な調査に基づくものであること等を公表し、過去の確定したデータの再集計、公表を行うとともに、再集計値に基づく追加給付を実施することとしています。また、一月二十二日には、毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会により「毎月勤労統計調査を巡る不適切な取扱いに係る事実関係とその評価等に関する報告書」が厚生労働大臣に提出されました。

また、一月三十日に開催された第百三十一回統計委員会では、毎月勤労統計の不正調査や再集計等に関する様々な資料が提出され、経緯等の説明が行われました。

そこで、以下の通り質問します。

一 厚生労働省が作成した、「毎月勤労統計:賃金データの見方〜平成三十年一月に実施された標本交替等の影響を中心に〜」(以下、「賃金データの見方」という。)の中で、「統計委員会は「『労働者全体の賃金の水準は本系列、景気指標としての賃金変化率は共通事業所を重視していく』ことが適切」としている」と記述されていますが、統計委員会がこのような見解を示している理由を示して下さい。すなわち、なぜ、景気指標の賃金変化率として重視すべきは本系列ではなく、共通事業所を重視すべきと統計委員会が判断したのかを示して下さい。また、なぜそのことを統計委員会が見解として対外的に示したのかについても、その目的、理由を示して下さい。

二 統計委員会の「景気指標としての賃金変化率は共通事業所を重視していく」という見解を踏まえると、毎月勤労統計調査における、景気指標として重視する賃金変化率は共通事業所の数値ですが、その共通事業所の二〇一八年の名目賃金の変化率は何パーセントですか。

三 毎月勤労統計の「共通事業所」の賃金の実質化をめぐる論点に係る検討会は、何回程度開催して、いつまでに結論を出す予定ですか。本年三月末までには、結論を出す見込みですか。

四 「賃金データの見方」にある「サンプル入替え前後の賃金の集計結果の差」について、「ベンチマーク更新による寄与」が賃金の集計結果の差をプラス(上振れ)にすることは、いつ把握しましたか。また、把握した際に、常用労働者五人以上の事業所についての「きまって支給する給与」について、「ベンチマーク更新による寄与」が〇.八パーセント(当初)となることを認識していましたか。

五 「賃金データの見方」に記載されている、「ベンチマーク更新において、ウエイトについて過去への遡及訂正を行わない。」ことは、いつ決定しましたか。決定した時には、「ベンチマーク更新による寄与」により、賃金の集計結果の差がプラス(上振れ)になることは認識していましたか。

六 二〇一五年六月三日の第一回毎月勤労統計の改善に関する検討会で、姉崎統計情報部長(当時)が、「今年の一月に三年ぶりにサンプルの入れ替えを行いました。サンプルを入れ替えますと、旧サンプルと新サンプルの間でズレが生じますので、そこのところを調整するために、後ほど詳しく説明いたしますけれども、指数等を過去に遡って改訂するということをします。賃金の動きが、今月上がった、下がった、どのぐらい上がったと注目されている中で、いきなり過去の三年間に遡って変わってしまったために、一部では、人騒がせな統計だとか、サプライズだとか、毎月勤労統計ショックだとか、いろいろな言葉で大変騒がれたというか、いろいろな御意見を各方面からいただくようなことになりました。」と発言したことが、厚生労働省が公表している議事録で確認できます。この発言にある、「人騒がせな統計だとか、サプライズだとか、毎月勤労統計ショックだとか、いろいろな言葉で大変騒がれたというか、いろいろな御意見を各方面からいただくようなこと」がわかる報道や資料について、報道した媒体の名称、日付あるいは資料の名称を、網羅する必要はありませんので、主なものを三件示して下さい。また、そうした意見に対応して、毎月勤労統計の改善に関する検討会を設置することについての決定者を示して下さい。

七 二〇一五年三月に、姉崎統計情報部長(当時)が中江首相秘書官(当時)から、毎月勤労統計調査の改善の可能性に関する問題意識を伝えられたことが、二〇一九年二月二十二日の衆議院予算委員会で議論されていますが、姉崎統計情報部長(当時)は、中江首相秘書官(当時)から、毎月勤労統計調査の改善の可能性に関する問題意識を伝えられたことを、村木厚生労働事務次官(当時)に報告しましたか。報告したのであれば、その日付を示して下さい。また、その報告は、口頭で行われたか、もしくは書面や資料とともに行われたかについても示して下さい。

八 毎月勤労統計調査に関して、二〇一三年以降、統計情報部長もしくはそれに相当する役職の者が、厚生労働事務次官に報告した事例を示して下さい。

九 毎月勤労統計調査で、「賃金データの見方」にある共通事業所について、実質賃金の変化率を掲載・公表しない理由を示して下さい。その上で、共通事業所について景気指標としての賃金変化率である、二〇一八年各月の名目賃金の変化率は示していますが、名目賃金の変化率は掲載・公表することができるのに、実質賃金の変化率を掲載・公表できない理由を示して下さい。

十 二〇一九年三月一日の予算委員会で、根本厚生労働大臣は、「共通事業所については、実質化すべきという意見もある一方で、(中略)指数化にするというのはなじまないのではないかという実は課題がある」と答弁しています。共通事業所について、名目賃金の変化率は、指数化することなく掲載・公表されているにもかかわらず、実質賃金の変化率の算出に当たってのみ、指数化が必要とされる理由を示して下さい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「このような見解」については、平成三十一年二月十三日の衆議院予算委員会において、西村統計委員会委員長が、参考人として、「共通事業所系列による賃金上昇率というのは、同じ事業所の賃金の変化ということで・・・標本交代やウエート変更による断層を回避できる」、「そういうメリットがあると同時に、共通事業所系列では、新設の事業所の影響が反映されていないとか、標本に偏りが生じてくる可能性があるということがありますし、それから標本数が少ないというために標本誤差が大きいということがあります。したがって、全体の平均賃金の変化を示すにはデメリットがあるということも明示しております」、「以上のことを踏まえて、これは、利用者が目的に応じて、本系列それから共通事業所系列の双方の系列を見て適切に判断するということが統計を見るためには重要」と答弁したものと承知している。御指摘の「このような見解」は、これらのことを明らかにするため示されたものと承知している。

二について

御指摘の「共通事業所の二〇一八年の名目賃金の変化率」の意味するところが必ずしも明らかではないが、仮に共通事業所系列の「前年比」又は「前年同月比の一年間の平均値」の名目賃金の変化率を意味するのであれば、お尋ねについては、先の答弁書(平成三十一年三月一日内閣衆質一九八第五四号。以下「第五四号答弁書」という。)八についてで述べたとおりである。

三について

御指摘の「毎月勤労統計の「共通事業所」の賃金の実質化をめぐる論点に係る検討会」(以下「検討会」という。)については、検討会の構成員により議論が行われているところであり、お尋ねについて現時点でお答えすることは困難であるが、平成三十一年二月二十八日の衆議院予算委員会で根本厚生労働大臣が答弁したように、できるだけ早期に論点を整理していただくとともに、速やかに専門的な観点から検討を急いでいただきたいと考えている。

四について

御指摘の「「ベンチマーク更新による寄与」が〇.八パーセント(当初)」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「毎月勤労統計調査 平成三十年一月分結果確報」(平成三十年四月六日厚生労働省公表)の集計及び公表の作業の際に、担当室において、御指摘の「賃金の集計結果の差」、「常用労働者五人以上の事業所についての「きまって支給する給与」」に対する「ベンチマーク更新による寄与」分が〇・七パーセント上昇に相当する旨等を認識したものと承知している。

五について

お尋ねの「決定」の意味するところが必ずしも明らかではないが、前段で御指摘の「ベンチマーク更新において、ウエイトについて過去への遡及訂正を行わない」取扱いとした経緯等については、第五四号答弁書一から三までについてで述べたとおりである。また、後段のお尋ねについては、総務大臣が統計委員会に対して当該取扱いが前提となった毎月勤労統計調査の変更に係る諮問を行った平成二十八年十一月十八日時点で、将来の調査結果である平成三十年一月分の同調査における御指摘の「賃金の集計結果の差」を予測することは困難である。

六について

お尋ねの「主なもの」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「報道や資料」については、例えば、平成二十七年四月三日及び五月二十八日に公表された「第一生命経済研究所マクロ経済分析レポート」並びに「週刊東洋経済平成二十七年四月二十五日号」が挙げられる。

また、お尋ねの「決定者」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「毎月勤労統計の改善に関する検討会」については、当時の厚生労働省大臣官房統計情報部長までの文書決裁が行われた上で設置されたところである。

七について

平成三十一年三月七日の参議院予算委員会において、姉崎元厚生労働省大臣官房統計情報部長が、「いつ伝えたかというのはちょっとよく分からない、思い出せないんですけれども、ただ、いずれにしても、次官は多分私なんかに比べてずっとその総理秘書官と会うような機会も多いというふうに思いましたので、一応念のためにお伝えをしておこうということで多分お伝えをしたと思います」、「三十一日以降ですので、四月の一日とか二日とか、そういうようなタイミングではないかというふうに思います」等と参考人として答弁したことは承知しているが、お尋ねについては、その記録が確認できず、お答えすることは困難である。

八について

お尋ねの「毎月勤労統計調査に関して」「厚生労働事務次官に報告した事例」が具体的にどのようなものを指すのか明らかではないため、お答えすることは困難である。

九及び十について

お尋ねの「実質賃金の変化率の算出に当たってのみ、指数化が必要」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「共通事業所」における実質賃金については、そもそも集計対象となる「共通事業所」が毎月異なることから時系列変化を見るための指数化になじまないという課題に加えて、新設事業所の影響が反映されない、標本数が小さくなるため「本系列」より統計上の誤差が大きくなるといった課題等があることから、これにより、統計上意味のあるものとして当該実質賃金の変化率を示すことができるかどうかについては専門的な検討が必要であるため、厚生労働省において検討会を開催し、必要な検討が行われているところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×4趣旨が明らかではない ×6

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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