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かすれて見えなくなった横断歩道の補修を市町村が自主的に行うことに関する質問主意書

衆議院 第200回 第130号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

提出者
立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム
提出日
2019年12月3日
内閣転送 2019年12月9日
答弁書受領日
2019年12月13日
提出から10日
答弁の項目数
2
質問 1,765字/答弁 615字

質問本文

神奈川県の鎌倉市、大和市、厚木市および茅ケ崎市の四市は連名で、二〇一九年八月二十六日、二〇二〇年度予算編成に向けた県市長会から県への要望書の中で、県公安委員会に不鮮明な横断歩道を迅速に補修するよう必要な予算措置を講じることを新規に求めている。

この問題については、二〇一六年四月一日の衆議院内閣委員会において、河野太郎国家公安委員会委員長は、後藤祐一委員からの質問に対し、横断歩道の補修を、都道府県警察に代わって市町村が行うことを認めると、市町村の財政力に差があることでハレーションが起きかねず、那須郡小川町による栃木県警察へのミニパトカー寄附が地方財政法第二十八条の二に違反するとした一九九六年四月二十六日の最高裁判決を例に挙げ、地方財政法第二十八条の二に抵触しかねないとの認識を示しつつも、市道では、管理者である市がちょっと道路を補修してそのついでに横断歩道を引き直すのはいいと現場は知恵を出してやっていただいているといった内容の答弁をした上で、「少しいろいろな方面と検討してまいりたい」と答弁をまとめている。

警察庁はこの答弁を受けて、二〇一九年一月十六日に全国の都道府県警察に対して通達を発出し、市町村と十分に意思疎通し、迅速で柔軟な予算措置を求めたとのことだが、神奈川新聞の二〇一九年十一月八日付けの記事にあるように、神奈川県大和市では「横断歩道が消えかけている」との市民からの指摘約三百五十件に対して改善したのは約三十件でしかない。鎌倉市など県内他市でも同様の事態があることは日頃から私も実際に目で見ているところである。

そこで以下質問する。

一 地方財政法第二十八条の二は、地方公共団体相互間における経費の負担関係を規定した法律で、「地方公共団体は、」「当該事務の処理に要する経費の負担を転嫁し、その他地方公共団体相互の間における経費の負担区分をみだすようなことをしてはならない。」と規定されている。これはこの条文が規定された一九六〇年当時、都道府県が本来自分たちで行うべき仕事を市町村に押しつけるケースが頻発したため、それを防止することを目的に規定されたと承知している。

しかしそれから六十年近くが経ち、一九九六年の判決以降、二〇〇三年十一月十四日の最高裁、二〇〇四年八月十九日の津地裁、二〇〇五年二月九日の東京高裁、二〇〇五年九月二十一日の名古屋高裁など、複数の判決が出ており、最高裁の直近の判決では、仮に地方財政法第二十八条の二に違反するものであったとしても、そのことによって、直ちに当該契約行為が無効と断定することはできない、としている。

総務省はこの条文が果たして令和の時代の地方自治にふさわしい条文であり続けているのか、基礎自治体の意見に十分耳を傾けて熟考し、必要があればこれを削除ないし改正することに躊躇してはならないと考えるが、政府の見解をあきらかにされたい。

二 二〇一六年四月一日の衆議院内閣委員会における河野太郎国家公安委員会委員長の答弁は、那須郡小川町による栃木県警察へのミニパトカー寄附が地方財政法第二十八条の二に違反するとした一九九六年四月二十六日の古い最高裁判決のみを挙げて、市による横断歩道の補修が地方財政法第二十八条の二に抵触しかねないとの認識を示しているが、地方財政法第二十八条の二については、その後に出た二〇〇五年二月九日の東京高裁判決で、群馬県主体の事業に対する新里村から群馬県への自発的な寄附に関連し、「地方財政法二十八条の二は、(中略)法令の規定と異なる地方公共団体が経費を負担する結果となる行為すべてを一律に禁じているものでなく、(中略)実質的にみて地方財政の健全性を害するおそれのないものは例外的に許容していると解するのが相当」との判断を示しているところである。

この判断に照らせば、登校児童等の命にも直結しかねない事柄にかんがみ、また県警交通規制課が努力を重ねた上でもなお「要望を受けても実施まで時間がかかってしまう箇所も出ている」と認める以上、議会での必要な手続きを経た上での市町村による横断歩道の応急処置的な補修までが直ちに地方財政法第二十八条の二に違反し、行ってはならないとまでは言えないのではないかと考えるが、総務省の見解をあきらかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「令和の時代の地方自治にふさわしい条文」の意味するところが必ずしも明らかではないが、地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第二十八条の二の規定は、同法第一条に規定する「地方財政の健全性を確保」する目的を達成するため、地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律第六十九号)第一条の規定による地方財政法の改正により加えられたものであるところ、同法第二十八条の二の規定に基づき地方公共団体相互間の財政秩序を維持することにより、地方財政の健全性を確保することは、昭和三十五年当時と同様、現在においても必要であると考えている。

二について

地方財政法第二十八条の二については、平成十七年二月九日東京高等裁判所判決において、「「負担区分をみだすようなこと」という評価的要素を有する文言が用いられていることに照らしても、法令の規定と異なる地方公共団体が経費を負担する結果となる行為すべてを一律に禁じるものではなく、法令の規定と異なる地方公共団体が経費を負担する結果となるような行為は、原則として負担区分を乱すものとして禁じるが、実質的にみて地方財政の健全性を害するおそれのないものは例外的に許容していると解するのが相当である」とされていると承知しているが、いずれにしても、同条の規定の適用については、個別具体的な事実関係に則して判断されるべきものであり、一概にお答えすることは困難である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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