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「気候非常事態」に関する質問主意書
衆議院 第200回 第159号
質問本文
本年十一月二十八日、欧州連合(EU)の欧州議会は本会議において欧州および世界全体が「気候非常事態(Climate and Environmental Emergency)」にあると宣言する決議を可決した。欧州議会の「気候非常事態」宣言においては、その上で、欧州委員会が地球温暖化による気温上昇を一・五度以下に抑えるための必要な法的・財政的措置を講じるよう求めている。
もはや定性的な変化を指し示す「気候変動」ではなく、差し迫った危機が襲いかかっている状況である事を示す「気候非常事態」という言葉が、即時的な行動を促す上でもふさわしいという認識が、欧州で広まっている。
日本でも毎年のような記録的集中豪雨、巨大化した台風による被害、熱中症による生命にかかわるような高温等々、今までにない異常気象による甚大な被害が急増していて、まさに「気象非常事態」と言うべき事態に日々の国民生活が脅かされている状況にある。
折しもスペインで開催されている第二十五回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)においては、日本政府が石炭火力の新増設を進める方針を続けている点に国際非政府組織(国際NGO)から批判が浴びせられ、この地球的課題に関する日本政府の認識がいかなるものであるかが問われている状況にある。
そこで以下、質問する。
一 日本政府は「気候変動」は法律名でも使用しているものの、「気候非常事態」という用語は公式には使用していないものと思われる。欧州や世界全体で広まっている危機的な現状認識を踏まえて、より差し迫った言葉であり、即時的な行動に直結する言葉でもある、「気候非常事態」という用語を今後は統一して使用すべきではないか。
二 気温上昇を一・五度以下に抑える事を目標として掲げるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)特別報告書の内容に照らして、日本政府が行なっている各種政策は、整合的であると考えているか。
三 そもそも日本政府が「気候非常事態」への対応、また地球温暖化対策において、世界の中で「対応状況が不十分かつ後向きである」と批判を受けているという認識があるか。それらの批判は正しいと考えるか、誤解であると考えるか。
右質問する。
政府答弁書
一について
政府としては、現在、数十年からそれよりも長い期間持続する気候状態の変化が生じていると考えていることから、「気候変動」という用語を使用することがふさわしいと考えているところであり、御指摘の「気候非常事態」という用語を現時点で統一して使用することは考えていない。
二について
御指摘の「一・五度の地球温暖化:気候変動の脅威への世界的な対応の強化、持続可能な開発及び貧困撲滅への努力の文脈における、工業化以前の水準から一・五度の地球温暖化による影響及び関連する地球全体での温室効果ガス(GHG)排出経路に関するIPCC特別報告書」は、パリ協定(平成二十八年条約第十六号)が「世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも摂氏一・五度高い水準までのものに制限するための努力を」「継続すること」との努力目標を掲げていることを踏まえ、世界気象機関(WMO)及び国連環境計画の下に設けられた「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が、気候変動に関する国際連合気候変動枠組条約締約国会議からの要請を受けつつ策定し、公表したものである。
我が国として、国際社会の一員としてパリ協定に掲げられたこの努力目標の実現にも貢献するため、「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」(以下「長期戦略」という。)を令和元年六月十一日に閣議決定し、長期戦略等に基づき各種政策を進めているところである。
三について
御指摘の「批判」については、政府として、地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)、気候変動適応法(平成三十年法律第五十号)、長期戦略等に基づき各種政策を進めているところである。他国と比較しても、二千十七年度の温室効果ガス排出量の確報値時点で、G7の中で、直近の四年間連続で温室効果ガス排出量を削減しているのは英国と我が国だけであり、我が国の削減率は二千十三年度比八・四パーセントとなっており、英国に次ぐ削減実績を挙げているところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。