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カジノによる観光産業への影響に関する質問主意書
衆議院 第200回 第162号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1
質問本文
「DBJ・JTBFアジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査(二〇一九年度版)」によれば、日本でカジノを利用してみたいと回答した外国人観光客は、全体の九%しかいない。
対照的に、カジノを含む統合型リゾート(IR)内で、ショッピングモールを利用してみたいと回答した人は四十二%、ホテルを利用してみたいと回答した人は四十%、アミューズメント施設を利用してみたいと回答した人は四十%、温浴施設などを利用してみたいと回答した人は三十五%である。
カジノを利用してみたいと回答した九%の調査結果と比較して、誰にでもわかることは、多くの訪日外国人観光客は、日本においてIRに足を運ぶなら、カジノ以外で楽しみたいと思っているということである。
こうした実態があるにも関わらず、二〇一九年九月十七日に神奈川新聞が報じた世論調査によれば、カジノに賛成する理由の二十二・三九%は「観光振興につながるから」と答えており、残念ながら実態とイメージが乖離している現状がある。
これらに関連して、日本におけるIR誘致による観光産業への影響について、以下質問する。
一 日本でカジノを利用してみたいと回答した外国人観光客が九%しかいない現状を踏まえれば、カジノ自体が外国人観光客を誘致する効果は低いと考えるが如何か。政府の見解を伺いたい。
二 日本でカジノを利用してみたいと回答した外国人観光客は、全体の九%しかいない。
対照的に、IR内で、ショッピングモールを利用してみたいと回答した人は四十二%、ホテルを利用してみたいと回答した人は四十%、アミューズメント施設を利用してみたいと回答した人は四十%である。
この現状を踏まえ、「一、IR無し」「二、カジノなしIR誘致」「三、カジノありIR誘致」の三パターンで、日本国内における外国人観光客数、インバウンド消費、雇用者数などの経済効果にどの程度の差が出るのか、政府として調査すべきと考えるが如何か。所見を伺いたい。
三 韓国で唯一内国人がカジノに入れるIR施設である江原ランド(Kangwon Land)における入場客の外国人比率は、二〇一六年が一・二%、二〇一七年が一・三%、二〇一八年が一・二%であり、九十八・七%以上の入場客が内国人である。
日本でカジノを利用してみたいと回答した外国人観光客は全体の九%しかいない現状を踏まえても、日本型IRにおいてカジノを利用する主要な顧客は日本人になると考えるが如何か。政府の見解を伺いたい。
四 横浜市・大阪府・大阪市・和歌山県・長崎県などカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を表明している自治体が実際にIRを誘致した場合、カジノを利用する顧客は、日本人と訪日外国人の比率それぞれどの程度になるのか調査すべきと考えるが如何か。政府の見解を伺いたい。
五 特定複合観光施設区域整備推進会議における配布資料「諸外国におけるIRについて」で示された「IRに係る経済効果」の諸外国の例でIRの運営を通じ経済効果(雇用・消費等)が社会に波及していると記載されており、「シンガポールでは、経済情勢等の要因もあり得るが、IR開業後四年で、国全体の観光客数が六割、観光収入が九割増加。」と示されている。
しかしながら、シンガポールでIRが開業した二〇一〇年から二〇一八年までの外国人訪問者数を考察すると二〇一〇年が約千百六十万人に対し、二〇一八年は約千八百五十万人であり、約六百九十万人増加しており、伸び率は約六十%である。
その一方、IRがない日本の外国人訪問者数を考察すると、二〇一〇年の約八百六十万人に対し、二〇一八年は約三千百十九万人であり、約二千二百五十九万人増加しており、伸び率は約二百六十%であり、日本はシンガポールの約四・三倍伸びている。
こうした現状を踏まえると、IRがない日本の方が、IRのあるシンガポールよりも外国人訪問者の獲得に成功していると考えるが如何か。政府の見解を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
我が国における特定複合観光施設区域(特定複合観光施設区域整備法(平成三十年法律第八十号。以下「法」という。)第二条第二項に規定する特定複合観光施設区域をいう。以下同じ。)の整備は、カジノ施設のみならず、国際会議場施設、展示施設、レクリエーション施設等が一体的に運営される統合型リゾートを整備することにより、国内外からの観光旅客の来訪を促進しようとするものである。
二から四までについて
御指摘の「カジノなしIR誘致」の意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国における特定複合観光施設区域の整備により見込まれる経済的社会的効果については、特定複合観光施設(法第二条第一項に規定する特定複合観光施設をいう。)の設置場所、施設内容等に左右されるものであり、これらが明らかではない現段階で試算することは困難である。また、都道府県等(法第六条第一項に規定する都道府県等をいう。以下同じ。)が、民間事業者と共同して認定の申請(法第九条第一項の規定による認定の申請をいう。)を行う際に、区域整備計画(同項に規定する区域整備計画をいう。以下同じ。)に、国内外からの来訪者の数や来訪者による消費額等の区域整備計画の実施により見込まれる経済的社会的効果に関する事項を記載させることとしており、お尋ねの「日本型IRにおいてカジノを利用する主要な顧客は日本人になると考えるが如何か」及び「カジノを利用する顧客は、日本人と訪日外国人の比率それぞれどの程度になるのか調査すべきと考えるが如何か」については、特定複合観光施設区域の整備を行おうとする都道府県等及び民間事業者において、必要に応じ検討されるべきものと考えている。
五について
シンガポールにおいては、カジノを含む統合型リゾート施設の導入前後で、外国人旅行者数が平成二十一年の約九百六十八万人から、平成三十年には約千八百五十一万人に増加したものと認識している。
他方、我が国においては、同時期に、訪日外国人旅行者数が約六百七十九万人から約三千百十九万人に増加しているが、これは、観光分野において、査証緩和措置に加え、継続的な訪日プロモーション、免税店や免税対象品目の拡大等観光客誘致のための取組等を実施したことにより得られた成果であると認識している。
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