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医療機関の物資不足と国からの緊急配布に関する質問主意書
衆議院 第201回 第206号趣旨が明らかではない ×3検討してまいりたい ×1
質問本文
医療機関における新型コロナウイルス感染防護具等の医療物資の不足が続いている。医療機関の現場において「Web調査」とか「週次報告」などと呼称されている、新型コロナウイルス感染症医療機関等情報支援システム(以下「G−MIS」という。)においては、二十床以上の医療機関から感染防護具等の確保状況を把握し、今後一週間に必要な数量を毎週水曜日にとりまとめて、緊急配送事業者の倉庫から医療機関に直接無料で緊急配送しているとのことだが、私の事務所で直接問合わせて調べた限り、五月二十日時点においても、医療機関の現場では、相変わらず感染防護具等の医療物資が不足しており、使いまわしや節約を行わざるを得ない状況は変わっていず、雨具や海水浴用ゴーグルなどをやむなく代用しているとの声が数多くあがっている。
さらにG−MISについては、不足する物資の数量を記載すれば、その数量が国から迅速に届くようなシステムだとは、どの医療機関も認識していず、多忙を極める中で国から求められてやむなく応じている煩雑な事務作業の一つに過ぎず、たまに事前の連絡なく国から一定の数量だけ届くだけなので、あてにはできないとの意見もあった。
実際、厚労省によれば、五月十九日現在で、全国の七千二百四十八の一般病院のうち六千六百八、神奈川県では二百九十二病院のうち二百八十六と大部分の医療機関がG−MISに登録している一方で、五月十五日発表資料によれば、G−MISを活用した緊急配送によりサージカルマスクを配布したのは全国二十機関に二十七万枚、N九五マスクは三十七機関に四万枚のみに過ぎない。
そこで以下、質問する。
一 このたびベトナムの国会議長より衆参両院議長に対して二万枚の医療用マスクの寄贈の申し出があったが、議院運営委員会の決定により、厚生労働省を通じて医療機関に配布することになった。これもG−MISを通じて配布する予定か。
二 G−MISにおける「医療機関週次調査シート兼医療用物資緊急配布調査シート」においてどのような記入をすれば、今後一週間あたりの必要な数量が配送されてくるのか。例えば「今後一週間あたりの想定消費量」を千と、「今後一週間に購入できる見込量」を二百と、かつ「前日時点の在庫量」を百と記入すれば、差し引き七百が翌週水曜までに送られてくるのか。
三 現在の「医療機関週次調査シート兼医療用物資緊急配布調査シート」においては、マスクのほかにゴーグル、防護服、フェイスシールド、サージカルガウン、アイソレーションガウンについても事細かに在庫量や消費量、購入予定量の記入を求めている一方で、ゴーグル、防護服、サージカルガウンについては、「国からの医療用物資の緊急配布を希望するか」という欄にはチェックボックスがない理由はなぜか。それらについては国から緊急配布するつもりがないということか。
四 五月十五日発表資料によれば、アイソレーションガウンは四百八十機関に約二十九万枚、フェイスシールドは四百七十機関に約二十六万枚が五月十一日の週から無料配布としているが、マスク、フェイスシールド、アイソレーションガウンについても「国からの医療用物資の緊急配布を希望するか」という欄にチェックを記入できるのは「新型コロナウイルス感染患者等の受入医療機関やPCR検査の検体採取を行う医療機関に限る」「都道府県と連携して配布の有無や配布量を検証させていただきます」との二つの記載がある。三月二十六日の制度開始段階ではこの二つの記載はなかった。この二つはそれぞれいつから記載され、いつからこのように緊急配布の対象医療機関を限定したのか。
五 全国の六千六百八、神奈川県内二百八十六のG−MIS登録医療機関のうちの多くは、現在は国からの緊急配布の対象外であって、G−MISの情報をもとに連携して配布するはずの都道府県からタイムリーに物資が配布されていない現状では、多忙を極める医療機関がG−MISへ協力しても、ほとんどメリットがないということなのではないか。
六 四月二十四日の通知によれば「病院だけでなく、新規に新型コロナウイルス感染症患者への対応を行う診療所及びPCR検査のための検体採取を行う診療所等」もG−MISの対象としているが、実際にそのように対象を拡大できていると認識しているか。
七 感染のリスクに直面しつつ、感染拡大防止の最前線で必死にがんばっているのは、新型コロナウイルス感染患者等の受入医療機関やPCR検査の検体採取を行う医療機関だけではない。医療崩壊が起きないようにするためには、アベノマスクの配布を勇気をもって中止し、こうした一般の医療機関での十分な感染防護具の供給に予算を振り向けるべきではないか。新型コロナウイルス感染患者等の受入医療機関やPCR検査の検体採取を行う医療機関以外の医療機関についても、それぞれの医療物資の市場価格が安定するまでは、節約や使いまわしをせずともすむような数量が、タイムリーに国や自治体から緊急配布されるよう、そしてもっと調査シートの記入を簡便で、事務負担の少ない程度にするなど、システムを果断に修正するべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
マスク、アイソレーションガウン及びフェイスシールド(以下「マスク等」という。)については、需給がひっ迫しており、医療機関が自ら確保することが困難な場合があることから、国が製造業者等から買い上げ、医療機関等に配布している。
具体的には、「医療機関向けマスクの医療機関等への配布について(その二)」(令和二年五月十四日付け厚生労働省医政局経済課(マスク等物資対策班)事務連絡。以下「五月十四日付け事務連絡」という。)及び「医療従事者の個人防護具(PPE)の医療機関等への配布について(その二)」(令和二年五月十四日付け厚生労働省医政局経済課(マスク等物資対策班)事務連絡)により、医療機関等に対して、都道府県を通じて、又は厚生労働省から直接、マスク等を配布している。また、「新型コロナウイルス感染症対策に係る病院の医療提供状況等の状況把握について(協力依頼)」(令和二年三月二十六日付け健感発〇三二六第三号・医政地発〇三二六第一号・閣副第三百二十五号厚生労働省健康局結核感染症課長及び医政局地域医療計画課長並びに内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室長連名通知。以下「三月二十六日付け通知」という。)に基づき、医療機関における医療用物資の在庫状況等に係る調査(以下「政府調査」という。)を実施しており、「医療機関等における医療用物資の緊急時への対応について(その二)」(令和二年五月二十二日付け厚生労働省医政局経済課(マスク等物資対策班)事務連絡。以下「五月二十二日付け事務連絡」という。)に基づき、院内感染のリスクが高い、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れる病院及びPCR検査を実施する診療所に対しては、当該病院等に係る政府調査の情報を踏まえ、緊急時に厚生労働省から直接マスク等の配布(以下「国からの緊急配布」という。)を行っている。また、五月二十二日付け事務連絡においては、都道府県に対し、各医療機関に係る政府調査の情報等を踏まえ、必要性や緊急性等を判断し、国からの緊急配布の対象となる医療機関に限らず、不足が見込まれる医療機関に対して、都道府県が備蓄する医療用物資又は国が配分したマスク等を配布するよう依頼している。
お尋ねの「G−MISを通じて配布」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「ベトナムの国会議長より・・・寄贈の申し出があった」ものも含め、寄附により確保したマスク等については、国からの緊急配布ではなく、五月十四日付け事務連絡も踏まえながら、都道府県を通じて医療機関等に配布を行うこととしている。
二について
御指摘の「今後一週間あたりの必要な数量」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国からの緊急配布においては、三月二十六日付け通知及び「新型コロナウイルス感染症対策に係る病院の医療提供状況等の把握等について調査項目一部変更のお知らせ(その五)」(令和二年五月十五日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)に基づいて医療機関が記入した政府調査の「医療機関週次調査シート兼医療用物資緊急配布調査シート」(以下「週次調査シート」という。)における「今後一週間あたりの想定消費量」及び「今後一週間に購入できる見込量」に基づき、厚生労働省において必要な確認等を行った上で、当該医療機関に配布する数量を決定することとしており、五月二十二日付け事務連絡においては、「当面は、「今後一週間あたりの想定消費量」から「物資購入の見込量」を減じた枚数の四倍程度(四週間分程度)の配布を想定しております。」と示しているところである。
三について
お尋ねの理由については、御指摘の「ゴーグル、防護服、サージカルガウン」に関しては、医療機関における新型コロナウイルス感染症の感染予防における必要性や代替性、入手の困難度合い等を踏まえ、現時点では国からの緊急配布の対象としていないことによるものである。
四について
国からの緊急配布については、「医療機関等における医療用物資の緊急時への対応について」(令和二年四月二十四日付け厚生労働省医政局経済課(マスク等物資対策班)事務連絡)に基づき、令和二年四月二十四日から開始したものであるが、同事務連絡において、国からの緊急配布の「対象となる医療機関は当面、新型コロナウイルス患者(疑い患者を含む。)を受け入れる病院及びPCR検査のための検体採取を行う診療所に限ります。」及び「数値について適正かどうか確認を行うため、必要に応じて当該医療機関に対して国が照会等を実施します。」と示しており、これを受け、政府調査の週次調査シートについて、同日に「新型コロナウイルス感染患者等の受入医療機関やPCR検査の検体採取を行う医療機関に限る」との記載、同年五月十一日に「都道府県と連携して配布の有無や配布量を確認させていただきます」との記載を追記したところである。
五について
御指摘の「現在は国からの緊急配布の対象外」、「都道府県からタイムリーに物資が配布されていない現状」及び「ほとんどメリットがない」の意味するところが必ずしも明らかではないが、五月二十二日付け事務連絡により、都道府県に対し、各医療機関に係る政府調査の情報等を踏まえ、必要性や緊急性等を判断し、国からの緊急配布の対象となる医療機関に限らず、不足が見込まれる医療機関に対して、都道府県が備蓄する医療用物資又は国が配分したマスク等を配布するよう依頼しているところであり、政府調査に回答した医療機関については、緊急の支援を適時に受けることができるものと考えている。
六について
お尋ねについては、「新型コロナウイルス感染症対策に係る病院の医療提供状況等の把握等について調査項目一部変更のお知らせ(その二)」(令和二年四月二十四日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)に基づき、「新規に新型コロナウイルス感染症患者への対応を行う診療所及びPCR検査のための検体採取を行う診療所等」についても政府調査に回答していることを確認しており、対象の拡大が図られているものと承知している。
七について
御指摘の「一般の医療機関での十分な感染防護具の供給」については、一についてでお答えしたとおり、マスク等について、国が製造業者等から買い上げ、都道府県と連携して、医療機関に配布しているところであり、こうした取組を今後も継続することにより、医療機関における感染予防の徹底、医療提供体制の維持等を図ってまいりたい。また、内閣官房及び厚生労働省並びに都道府県が連携し、医療機関における需要により的確に対応できるよう、必要に応じて、政府調査の改善について検討してまいりたい。
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