Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第201回

キャッシュレス決済による消費者問題に関する質問主意書

衆議院 第201回 第89号趣旨が明らかではない ×2個別の事案 ×1

提出者
無所属
提出日
2020年2月28日
内閣転送 2020年3月4日
答弁書受領日
2020年3月10日
提出から11日
答弁の項目数
7
質問 2,410字/答弁 2,060字

質問本文

令和元年十月一日の消費税率引上げに伴う需要平準化対策として、キャッシュレス・ポイント還元事業が開始された。中小・小規模事業者が五%のポイント還元、本部が中小・小規模事業者等に該当しないフランチャイズチェーンが二%のポイント還元と区分けされ、令和二年二月二十一日時点の登録加盟店数は約百二万店となるとともに、令和元年十月一日から十二月三十日までの対象決済金額は約三・七兆円、還元額は約千五百億円に達している。一般社団法人キャッシュレス推進協議会の調査によると、約四割の消費者が還元事業をきっかけにキャッシュレスを始めとした支払手段を増やしたとされ、通信販売や店頭販売等の還元事業参加店舗の約三十九%は売上向上に効果があったとされる。

対象決済金額約三・七兆円に占める各決済手段の内訳は、クレジットカードが約六十三%、QRコード(二次元バーコード)が約七%、その他電子マネー等が約三十%であった。後払い式のクレジットカードについては、最も普及している一方で、割賦販売法の適用範囲に制限があるなど、課題も指摘されている。

以上を踏まえ、次の事項について質問する。

一 クレジットカード決済のマンスリークリア方式(以下「翌月一括払」という。)について、

1 翌月一括払は割賦販売法の支払い停止の抗弁権が適用されないことから、消費者は問題が発生した場合、契約先である販売店と直接交渉して解決を図らねばならない。クレジットカード会社の補償制度(いわゆるチャージバック制度)は署名偽造や商品引渡し不履行など外形的に判定しやすい事由が中心であり、何らか商品が届いていれば救済されない場合があることから、対応を拒否する販売店や、海外事業者で言葉が通じない場合や、音信不通の場合、解決が困難である。翌月一括払において割賦販売法の支払い停止の抗弁権が適用されないことは問題ではないか。

2 翌月一括払での契約を強く勧めながらその後倒産する事例が、旅行業者やレンタル事業者で相次いだ。支払い停止の抗弁権がないことを逆手に取った行為が存在することは、法の不備と言えないか。

3 翌月一括払契約後、消費者は割賦販売法の適用となるリボルビング払等への変更が可能である。割賦販売法は翌月一括払とその他の支払方法を区分し適用を分けているが、いずれ割賦販売法の対象となる可能性があるのであれば、翌月一括払を割賦販売法の適用外とする根拠に乏しいのではないか。翌月一括払も割賦販売法の適用対象とするべきではないか。

二 通信販売はいわゆる特定商取引法に定められたクーリング・オフ制度が適用されない。購入者が販売者に対して能動的にアクセスしていることがクーリング・オフ制度を適用外とする理由とされるが、購入の検討に必要な情報を十分に提供しないまま販売する業者も存在し、その結果として、契約解除や返品の制限による通信販売に関する消費者問題が多発している。実態として業者が一方的に有利な状況にあることから、通信販売もクーリング・オフ制度の適用対象に加えるべきではないか。

三 参議院議員浜田聡君提出「マスクの買い占め・転売行為に対し、物価統制令、国民生活安定緊急措置法、買い占め防止法等を活用することに関する質問主意書」に対する答弁書(内閣参質二〇一第三八号)に関し、

1 EC(電子商取引)サイトにおいて高額でマスクや手指消毒用アルコールを販売している業者の中には、消費増税に伴うキャッシュレス・ポイント還元事業の登録加盟店も存在する。通常の販売価格の二十倍から五十倍以上の価格に設定し、あるいは販売価格を通常価格としつつ送料を非常に高額に設定する等、抜け道を用いた悪質な事例も多くみられる。キャッシュレス・ポイント還元事業の目的・趣旨から鑑みて適切でないこうした商行為を行う事業者が還元事業の登録加盟店であることは、こうした商行為自体に行政のお墨付きがあるととられかねない。こうした事態を政府としてどのようにとらえているか。加盟店が不正又は不当な取引を行ったと判断される場合には、加盟店登録を取り消すことはありえるのか。

2 登録加盟店が高額でマスクや手指消毒用アルコールを販売するなど、キャッシュレス・ポイント還元事業の趣旨から鑑みて適切ではない取引が行われた情報を把握しつつ、その取締りに対する対応が不十分なキャッシュレス決済事業者については、その事業者に対してもキャッシュレス決済事業者登録の取消しや補助の対象外とするなど何らかのペナルティを科すべきではないか。

3 マスクが非常に高い価格で転売されていると疑われる事例が見受けられる中、消費者庁が令和二年二月六日、デジタル・プラットフォーマーに対して、利用者に社会通念上適切な範囲での出品・購入を求めるよう、文書による要請を行った後も、いまだに非常に高い価格でマスクが販売されている。消費者庁による要請が効果を上げていない中、今後、引き続きマスクの品薄状態が解消せず、非常に高い価格でマスクが販売されている場合においても、国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)の適用は、一切必要ないという考えか。

4 政府は、浜田聡君提出の質問に対する答弁書において「現在の全般的な物価動向からみて、国民生活安定緊急措置法第三条第一項に規定する事態とまでは認められない現段階においては、同項の規定によりマスクを特に価格の安定を図るべき物資として指定する状況ではないと考えている」と答弁しているが、どのような状況になったら、同法第三条第一項の事態と判断して、マスクを特に価格の安定を図るべき物資として指定するのか。風邪や感染症の疑いのある者など国民の多くがマスクを求めて、高価格で購入せざるを得ない状況の今こそ、特に価格の安定を図るべき物資として指定し、適切な指示・命令を行うべきではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)上、消費者保護の観点から、購入者等が、クレジットカードを利用した商品の販売等を行う販売業者等(以下「加盟店」という。)からの商品の引渡しがない場合等に、加盟店との間で生じている事由をもって、支払の請求をするクレジットカード会社に対抗することができるという支払停止の抗弁に関する規定が設けられている。

当該規定を、商品の購入等の代金の支払に関して、利用者からクレジットカード会社に対してあらかじめ定められた時期ごとに一定金額を支払う取引及びその支払期間が二箇月を超える取引(以下「リボルビング払等の取引」という。)について適用し、商品の購入等の代金の支払期間が二箇月を超えない取引(以下「翌月一括払の取引」という。)について適用しないのは、翌月一括払の取引については、消費者に対する商品の購入等の誘引性が、リボルビング払等の取引と同程度あるとはいえないこと、また、多くの消費者は翌月一括払の取引を取引時の手数料の負担なく利用しているところ、クレジットカード会社に追加的な規制が課された場合、その負担はクレジットカード会社から消費者に転嫁され、消費者のクレジットカード利用に係る利便性が著しく後退する可能性があることによるものである。

一の2について

御指摘の「支払い停止の抗弁権がないことを逆手に取った行為が存在すること」の意味するところが必ずしも明らかではないが、割賦販売法では、消費者保護と消費者利便のバランスを取りつつ、加盟店に対してクレジットカード番号等を取り扱うことを認める契約を締結する事業者である加盟店契約会社に対し、悪質な取引を行う加盟店を是正、排除すること等を目的として、翌月一括払の取引も含めた取引全般に関し、加盟店調査を義務付ける等の必要な規制を設けており、消費者トラブルを未然に防止するよう図っていることから、「法の不備」とはいえないと考えている。

一の3について

お尋ねの「翌月一括払」の取引については、リボルビング払等の取引に比べて、消費者に対する商品の購入等の誘引性や支払方法の複雑性に乏しいことから、特段の保護措置を講ずる必要性が低く、また、新たに割賦販売法の適用対象とした場合、その負担はクレジットカード会社から消費者に転嫁され、消費者のクレジットカード利用に係る利便性が著しく後退する可能性があることから、同法の適用対象としていない。

なお、消費者が、翌月一括払の取引をリボルビング払等の取引に事後的に変更した場合、変更後のリボルビング払等の取引は同法の適用対象となっている。

二について

特定商取引に関する法律(昭和五十一年法律第五十七号)において、通信販売については消費者の自主性が損なわれる程度が小さいことから、契約の申込み又は締結後一定期間内は申込者等が無条件で申込みの撤回又は契約の解除を行うことができるいわゆるクーリング・オフは規定されていないものの、同法第十五条の三において、通信販売において販売条件について広告をした商品等の売買契約の解除等が定められているところであり、現時点で、御指摘のように「通信販売もクーリング・オフ制度の適用対象に加える」ことは考えていない。

三の1及び2について

御指摘の「キャッシュレス・ポイント還元事業の目的・趣旨から鑑みて適切でない」及び「キャッシュレス・ポイント還元事業の趣旨から鑑みて適切ではない」の意味するところが必ずしも明らかではないが、キャッシュレス・ポイント還元事業の趣旨目的は、消費税率引上げ後の消費喚起、消費税率引上げの影響を受ける中小・小規模事業者への支援、キャッシュレス決済の推進による消費者の利便性の向上や店舗の効率化及び売上増加であり、これらに照らして、キャッシュレス・ポイント還元事業に参加する加盟店の登録及びキャッシュレス決済事業者の登録を行う必要があると考えている。

三の3について

インターネットを用いたマスクの転売事例が依然として散見されていることを踏まえ、御指摘の「デジタル・プラットフォーマー」に対し、「デジタル・プラットフォーマー」の利用者への啓発内容の充実の要請等を累次行っているところであり、引き続き、状況の変化を捉えつつ、お尋ねの国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)の適用も含めて、国民が必要とするマスク等が確保されるよう適切に対応してまいりたい。

三の4について

御指摘の「同法第三条第一項の事態」については、個別の事案に応じて判断されるべきものと考えられ、お尋ねについて一概にはお答えできないが、国民生活安定緊急措置法第三条第一項も含めた同法の適用については適切に判断してまいりたい。なお、北海道において、令和二年二月二十八日に緊急事態宣言が出され、マスクを供給する必要性が特に高まったこと等を踏まえ、同法第二十二条第一項の規定により、厚生労働大臣がマスクの製造業者に対して、国への売渡しを指示したところである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×2個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2025年12月11日 中谷 一馬(立憲民主党・無所属) 答弁 2025年12月23日
衆議院 第219回 第153号
提出 2025年12月5日 八幡 愛(れいわ新選組) 答弁 2025年12月16日
提出 2019年12月4日 櫻井 周(立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム) 答弁 2019年12月17日
衆議院 第200回 第154号お答えすることは困難 ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる