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アクワイアラ制度の公共性に関する質問主意書

衆議院 第219回 第116号お答えすることは困難 ×6趣旨が明らかではない ×8

提出者
れいわ新選組
提出日
2025年12月5日
内閣転送 2025年12月10日
答弁書受領日
2025年12月16日
提出から11日
答弁の項目数
10
質問 2,243字/答弁 2,507字

質問本文

我が国では、キャッシュレス決済の普及が政策的に推進され、加盟店におけるクレジットカード・デビットカード・電子マネー・QRコード決済等の導入が急速に進んでいる。これに伴い、カード決済において中心的役割を担うアクワイアラ(加盟店契約会社)の影響力は、クレジットカード決済の仕組み上のみならず、国民生活に対しても大きくなりつつあると考える。

アクワイアラは、加盟店審査、売上金の立替払い、国際ブランドネットワークとの接続、決済端末の管理、決済データの保持といった多岐にわたる業務を行っており、その機能は単なる金融サービスを超えて、決済インフラとしての「準公共」的性格を帯びつつあると考える。特に、医療機関、公共交通、公共料金、教育機関等におけるキャッシュレス化の進展に伴う加盟事業者の裾野の広がりにより、アクワイアラが事実上のゲートキーパーとして機能する場面は増加していると考える。

我が国におけるアクワイアラ業務は、加盟店契約の透明性、審査の基準、決済端末のロックイン構造、QRコード決済との非互換性、不正利用対策の標準化不足、決済データの集中が競争政策上の課題を生む可能性など、制度上の論点は多岐に及ぶ。

また、加盟店の入金サイクルや手数料の格差、加盟店審査における中小事業者の排除、決済代行事業者(PSP)を介する三層構造における責任の不明確性など、現場レベルでの課題も存在すると承知している。

さらに、国際的には決済インフラの標準化や統合、不正利用対策基準の明確化、クラウド型のアクワイアリング、オープンAPI化などが進展している。我が国はこれらにどのように対応し、将来的に中央銀行デジタル通貨(CBDC)が導入された場合にアクワイアラ制度がどのように転換され得るかについても、見通しが求められていると考える。

以上を踏まえ、政府に質問する。

一 アクワイアラ制度の公共的性格に関する政府の認識について

キャッシュレス決済が公共交通、医療機関、公共料金支払い等にも浸透する中、アクワイアラが支払い手段としての公共的インフラの担い手として機能しているとの指摘がある。

現状におけるアクワイアラの役割を、どの程度「公共性を有する業務」と考えているのか、政府の認識を示されたい。

二 加盟店手数料及び契約条件の透明性に関する制度的課題について

加盟店手数料、入金サイクル、端末費用その他の条件がアクワイアラごとに大きく異なり、特に中小事業者にとって実質的な交渉力が乏しいとの指摘がある。

政府は、手数料や契約条件に関する透明性確保について、現行制度の課題をどのように認識しているか。

三 アクワイアラの寡占状況及びイシュアとの垂直統合に関する競争上の影響について

大手グループによるアクワイアラ業務の集中や、イシュアとの垂直統合が競争に与える影響について、公正な取引を確保する観点から政府はどのように評価しているか。

四 地方におけるアクワイアラ機能の実態と地域格差について

地方部や観光地におけるアクワイアラの契約環境、加盟店審査、端末導入の容易性等に地域差が存在する可能性が指摘されているが、政府は地域格差の実態についてどのように評価しているか。また、必要な是正策を検討しているか。

五 決済代行事業者(PSP)を介する多層構造における責任所在について

加盟店、決済代行事業者、アクワイアラ、国際ブランドと進む多層構造による決済により、不正利用や情報漏えい発生時の責任が不明確となる事例があると承知している。

政府は、近年の割賦販売法改正に基づくセキュリティ対策の評価も踏まえ、公平な責任分担の明確化を図る制度検討の必要性をどのように認識しているか。

六 加盟店審査における中小・個人事業者排除の実態について

アクワイアラによる加盟店審査落ちの件数・理由・業種別・規模別の実態を政府は把握しているか。把握していないのであれば、キャッシュレス推進政策との整合性を踏まえ、加盟店審査の透明性確保や実態調査の必要性について政府の見解を示されたい。

七 決済端末(CAT端末・POS端末等)のロックイン構造と標準化について

決済端末の仕様がアクワイアラごとに異なるため、加盟店が乗換えを行う際に端末再購入等の負担が生じ、競争が阻害されているとの指摘がある。

端末仕様やAPI等の標準化ガイドライン策定の必要性について、政府の認識を示されたい。

八 カード決済とQRコード決済のインフラ分断による非効率性について

我が国ではカード決済とQRコード決済が別インフラとして運用されており、加盟店における導入コストの二重化が生じている。

政府は、決済手段間の相互運用性向上や統合型インフラの必要性について、どのように認識しているか。

九 アクワイアラ制度の見直しの必要性について

キャッシュレス比率の上昇、フィンテックの進展、QR決済等の多様な決済手段の普及を踏まえ、アクワイアラ制度の在り方を検討し、包括的見直しを行う必要性があると考えるが、政府の見解如何。

十 中央銀行デジタル通貨(CBDC)導入後のアクワイアラ制度の再定義について

CBDCが本格的に導入された場合、国際ブランドネットワークに依存しない新たな決済方式が普及し、アクワイアラの役割が大きく変容する可能性がある。

CBDC導入後のアクワイアラの必要性、業務範囲、制度上の再定義について、政府の中長期的見解を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「公共性を有する業務」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「アクワイアラ」と取引を行う、クレジットカードを利用した商品の販売等を行う販売業者等(以下「加盟店」という。)は、御指摘の「公共交通、医療機関、公共料金支払い」を含む様々な分野に拡大しているものと認識している。

二について

お尋ねの「現行制度」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「手数料や契約条件に関する透明性確保」について、政府としては、令和四年三月二十二日に経済産業省が公表した「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会とりまとめ」に示すとおり「中小加盟店向けの標準的な加盟店料率や平均的なコスト構造は公開されているが、業種によるコスト構造の違いが不明なため、自社の加盟店手数料水準が高い場合も、それが自社の業種によるものなのか、各契約の個別事情によるものなのかが把握できない」ことを課題として認識していたところ、同年四月八日に公正取引委員会が公表した「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」において、「クレジットカードや他の決済方法の加盟店管理市場において、加盟店・アクワイアラ間の加盟店手数料の交渉や、アクワイアラ間の競争を促進する観点から、標準料率を定めている国際ブランドにあっては、我が国においても、標準料率を公開することが適当である」としたことを踏まえ、同委員会及び同省から「「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」及び「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会 とりまとめ」の公表について」(令和四年四月十四日付け公取調第十二号・二〇二二〇四一一商局第一号公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長及び経済産業省商務・サービス審議官連名通知)を、同省から「クレジットカード取引に関するインターチェンジフィーの標準料率及びインターチェンジフィーの平均的な料率の公開について(要請)」(令和四年四月十四日付け二〇二二〇四一一商局第二号経済産業省商務・サービス審議官通知)を、それぞれ発出したところである。

その後、令和七年四月十四日の参議院決算委員会において南経済産業省大臣官房商務・サービス審議官(当時)が「経済産業省では、二千二十二年十一月に、クレジットカード会社間でやり取りするインターチェンジフィーの標準料率公開や、クレジットカードのコスト情報についてアクワイアラーから店舗への説明を促す取組などを進めまして、手数料の透明化に取り組んでまいりました。このような中、複数事業者から書店を含む中小加盟店向けの低廉な手数料の決済サービスが昨年末頃から提供され始めております。」と答弁したとおり、これらの通知を受け、民間事業者における取組が進んでいるところであり、政府としては、事業者間の競争環境の変化を引き続き注視していく考えである。

三について

お尋ねの趣旨が明らかではなく、また、御指摘の「大手グループによるアクワイアラ業務の集中」及び「イシュアとの垂直統合」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

四について

御指摘の「地方部や観光地におけるアクワイアラの契約環境、加盟店審査、端末導入の容易性等に地域差が存在する可能性が指摘されている」及びお尋ねの「地域格差」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

五について

お尋ねの「公平な責任分担」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「不正利用や情報漏えい」を防ぐため、政府としては、割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第三十五条の十六第一項において、御指摘の「加盟店、決済代行事業者、アクワイアラ」を含むクレジットカード番号等取扱業者に対し、その取り扱うクレジットカード番号等の漏えい、滅失又は毀損の防止その他のクレジットカード番号等の適切な管理のために必要な措置を講ずることを義務付けるとともに、同法第三十五条の十七の十五において、加盟店を含むクレジットカード等購入あっせん関係販売業者又はクレジットカード等購入あっせん関係役務提供事業者に対して利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用を防止するために必要な措置を講ずることを義務付けている。

六について

お尋ねの「加盟店審査」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難である。その上で、政府としては、割賦販売法第三十五条の十七の八第一項において、御指摘の「アクワイアラ」を含むクレジットカード番号等取扱契約締結事業者に対し、加盟店との契約に当たって、クレジットカード番号等の適切な管理又は利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用の防止に支障を及ぼすおそれの有無に関する事項の調査を義務付けている。

七について

御指摘の「加盟店が乗換えを行う際に端末再購入等の負担が生じ、競争が阻害されている」及びお尋ねの「端末仕様やAPI等」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

八について

お尋ねの「統合型インフラ」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「カード決済」及び「QRコード決済」を含む決済手段については、個々の事業者がその判断に基づいて選択するものであり、お尋ねの「決済手段間の相互運用性向上」については、民間事業者において必要に応じて検討されるものと認識している。

九について

お尋ねの「アクワイアラ制度」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

十について

御指摘の「CBDC」については、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二五」(令和七年六月十三日閣議決定)において「中央銀行デジタル通貨(CBDC)について、政府及び日本銀行は、諸外国の動向等も踏まえ、中間整理に基づき検討を深め、制度設計の大枠の整理として、主要論点の基本的な考え方や選択肢等を明らかにする。」としているとおりであり、お尋ねについて、現時点でお答えすることは困難である。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×6趣旨が明らかではない ×8

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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