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新型コロナウイルス等の殺菌に用いる紫外線に関する質問主意書

衆議院 第204回 第51号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×1承知していない ×2検討してまいりたい ×3個別の事案 ×3

提出者
無所属
提出日
2021年2月19日
内閣転送 2021年3月1日
答弁書受領日
2021年3月5日
提出から14日
答弁の項目数
8
質問 2,678字/答弁 2,451字

質問本文

新型コロナウイルス感染症の感染予防策には、様々なものが使用されている。その中で、紫外線ランプ及び殺菌灯、紫外線殺菌装置を用いた紫外線の殺菌作用が挙げられており、新型コロナウイルスへの効果を記載しているものも存在する。紫外線は殺菌作用がある一方、人体への直接又は間接照射による眼疾患又は皮膚疾患など、施設の労働者や利用者に健康被害を引き起こす可能性があることから、使用には細心の注意が必要とされる。

右を踏まえ、以下質問する。

一 厚生労働省の「医療機関における院内感染対策について」(平成二十六年十二月十九日付け医政地発一二一九第一号厚生労働省医政局地域医療計画課長通知)によると、紫外線照射等については、「効果及び作業者の安全に関する科学的根拠並びに想定される院内感染のリスクに応じて、慎重に判断すること」とされているが、医療機関ではない施設における紫外線照射等については、慎重に判断する必要はないか。また、政府は医療機関ではない施設での紫外線照射等について、今回の新型コロナウイルス感染症を含めた感染対策に用いる際の注意点について通知を発出するとともに、ホームページにおいて当該通知を公表する考えはないか、政府の見解を問う。

二 厚生労働省の「特殊健康診断指導指針について」(昭和三十一年五月十八日付け基発第三〇八号。以下「通達」という。)による特殊健康診断の指導勧奨について、使用者が特殊健康診断を実施するように指導勧奨することとされている対象業務の中に、「紫外線、赤外線にさらされる業務」が挙げられている。一方で、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染予防策として、紫外線を屋内照射する施設も存在する。

1 新型コロナウイルス感染症の感染予防策として紫外線を照射する施設において、紫外線にばく露する業務は、厚生労働省の通達における特殊健康診断の指導勧奨の対象業務に該当することになるか、政府の見解を問う。

2 新型コロナウイルス感染症の感染予防策として紫外線を照射する施設において、従業員が業務上紫外線にさらされたことにより眼疾患又は皮膚疾患を発症した場合、労災補償の対象となる疾病の範囲を定めた職業病リスト(労働基準法施行規則別表第一の二)の第二号一に規定する「紫外線にさらされる業務による前眼部疾患又は皮膚疾患」に該当し、労災補償の対象となるか。また、使用者の安全配慮義務違反となるか、政府の見解を問う。

三 新型コロナウイルス感染症の感染予防策として紫外線を照射する施設において、当該施設利用客が、紫外線にばく露することにより眼疾患又は皮膚疾患といった人体への危害が生じた場合、その損害の賠償責任について、装置に欠陥があれば装置の製造者が負い、紫外線にばく露させたことに対して故意又は過失があれば装置設置者(当該装置を使用している施設管理者等)が負うこととなるのか、政府の見解を問う。

四 紫外線ランプ及び殺菌灯に関して、例えば「直接又は間接に肉眼で見ない」、「紫外線を皮膚に直接又は間接にあてない」、「常時人の居る場所や紫外線が直接又は、天井からの反射光が人にあたる場所では使用しない」ことを警告している製造者又は販売者がある一方で、警告を十分に記載していなかったり、説明していなかったりする製造者又は販売者が存在する。紫外線ランプ及び殺菌灯に関する警告が十分周知されていない実態があることから、眼や皮膚を防護していない者がいるにもかかわらず、紫外線を照射してしまい、施設や家庭で紫外線にばく露する危険性がある。こうした使用事例により、人体に危害が生じないよう、政府は、新型コロナウイルス感染症の感染予防に用いる際の注意事項を国民に十分周知する必要はないか、政府の見解を問う。

五 消費生活用製品安全法において、ガス瞬間湯沸器等の販売を行う際には、経年劣化により危害を及ぼすおそれが多く、適切な保守が必要である旨の説明が義務付けられており、携帯用レーザー応用装置の販売の際には、安全基準を満たしていることや使用上の注意事項等の表示が義務付けられている。他にも、販売時に説明や書面の交付を義務付けているものは少なくない。紫外線ランプ及び殺菌灯を販売する際にも、人体に危害が生じるおそれがある旨のほかに、施設において紫外線を空間照射し、利用者の人体に危害が生じた場合には、装置設置者が損害賠償責任を負う旨を購入者に説明した上で販売するよう、製造者及び販売者を行政指導する必要はないか、政府の見解を問う。

六 海外で製造された紫外線ランプ及び殺菌灯、紫外線殺菌装置には、製品の安全性が確認できていないもの及び適切な使用方法が明示されておらず、使用者に危険が及びかねないものがあるとされる。「電気消毒器」に当たる紫外線殺菌装置については、電気用品安全法の適用対象となっており、国内で生産されたものか海外から輸入されたものかを問わず、事業者に技術上の基準に適合させることが求められているが、電気用品安全法施行令別表第二により登録検査機関による検査対象である特定電気用品からは外れており、電気用品安全法第八条第二項により事業者の自主検査に委ねられている。海外から輸入された紫外線殺菌装置について、取締りを強化する必要はないか、政府の見解を問う。

また、新型コロナウイルス感染症の感染予防に用いるため販売が増えたと考えられることから、自主検査違反・技術基準違反を含めた平成三十年から令和二年の同法違反の件数及び行政指導・行政命令を発出した件数並びにそれぞれについて国内及び海外の製造事業者別の内訳を明らかにされたい。

七 紫外線ランプ及び殺菌灯は、照明用途以外に用いられるランプとして取り扱われ、電気用品安全法の指定品目となっていない。昨今、新型コロナウイルス感染症の感染予防に紫外線ランプ及び殺菌灯が用いられることから、電気用品による危険及び障害の発生の防止を目的とする電気用品安全法の指定品目に加え、国民の健康・安全を確保することが適当と考えられるが、政府の見解を問う。

また、電気用品安全法の指定品目とならないのであれば、例えば携帯用レーザー応用装置が必要な品質の確保が十分でない事業者がいると認められる製品として消費生活用製品安全法の特別特定製品に指定されているように、登録検査機関による適合性検査を義務付ける消費生活用製品安全法の適用により、紫外線ランプ及び殺菌灯の一層の安全性を担保することが適当と考えられるが、政府の見解を問う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

紫外線の新型コロナウイルス感染症の予防効果について、現時点では必ずしも明らかになっておらず、御指摘の「医療機関ではない施設における紫外線照射等」については、各施設において、実施する「紫外線照射等」の有効性及び安全性を踏まえて適切に判断していただきたいと考えているところであり、お尋ねの「今回の新型コロナウイルス感染症を含めた感染対策に用いる際の注意点について通知を発出する」こと及び「ホームページにおいて当該通知を公表する」ことは考えていない。

二の1について

御指摘の「新型コロナウイルス感染症の感染予防策として紫外線を照射する施設において、紫外線にばく露する業務」については承知していないため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であるが、一般論としては、「特殊健康診断指導指針について」(昭和三十一年五月十八日付け基発第三百八号労働省労働基準局長通知)における紫外線にさらされる業務に該当するかどうかについては、業務の実態を踏まえ、個別に判断することとなる。

二の2について

お尋ねについては、労働者が紫外線にさらされる業務に従事することにより前眼部疾患又は皮膚疾患を発症した場合には、労働基準法施行規則(昭和二十二年厚生省令第二十三号)別表第一の二第二号1に掲げる疾病として、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)に基づく補償の対象となる。

また、お尋ねの「使用者の安全配慮義務」に違反するか否かについては、個別の事案に応じて司法判断がされるものと考えており、一概にお答えすることは困難である。

三について

お尋ねの「その損害の賠償責任」を負う者については、個別の事案に応じて民法(明治二十九年法律第八十九号)、製造物責任法(平成六年法律第八十五号)等の規定に従って判断されるものであり、一概にお答えすることは困難である。

四について

紫外線の新型コロナウイルス感染症の予防効果について、現時点では必ずしも明らかになっておらず、御指摘の「施設や家庭」における「紫外線ランプ及び殺菌灯」の使用については、紫外線の有効性及び安全性を踏まえて適切に判断していただきたいと考えているところであり、お尋ねの「新型コロナウイルス感染症の感染予防に用いる際の注意事項を国民に十分周知する」ことは考えていないが、必要に応じて、関係法令に基づき対応が行われることとなる。

五について

令和二年の夏以降、殺菌灯を有する電気消毒器に関する事業者等からの問合せが増加していることから、御指摘の「紫外線ランプ及び殺菌灯」についても、事故の発生状況等について注視してきたところであるが、現時点では、製品に起因する事故が発生している状況にあるとは承知していないことから、引き続き事故の発生状況を注視し、必要な行政指導を行ってまいりたい。

なお、「損害賠償責任」を負う者については、個別の事案に応じて判断されるものであり、お尋ねのような製造者及び販売者に対する行政指導は考えていない。

六について

御指摘の「「電気消毒器」に当たる紫外線殺菌装置」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「特定電気用品」が電気用品安全法(昭和三十六年法律第二百三十四号。以下「法」という。)第二条第二項に規定する特定電気用品(以下単に「特定電気用品」という。)を指すとすれば、殺菌灯を有する電気消毒器については、製品に起因する事故は報告されておらず、特定電気用品の要件として同項に定める「構造又は使用方法その他の使用状況からみて特に危険又は障害の発生するおそれが多い電気用品」とはいえないことから、現時点では、国内において製造されたものか輸入されたものかを問わず特定電気用品の対象とすることは考えていない。なお、殺菌灯を有する電気消毒器については、法第八条第一項に規定する技術基準(以下単に「技術基準」という。)に関し、「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について」(平成二十五年七月一日付け二〇一三〇六〇五商局第三号経済産業省大臣官房商務流通保安審議官通知。以下「通知」という。)により、通常の使用状態において光線が直接外部に漏れない構造であるものについてのみ解釈を明確化しているところ、現在、外部に向けて光線を照射することを目的としたものについても解釈を明確化することを検討しているところである。

また、平成三十年から令和二年までの間において、国内において殺菌灯を有する電気消毒器を製造する事業者が法に違反していることを確認した件数は六件であり、これらの違反に対して行政指導及び行政処分を行った件数は、それぞれ六件及び零件である。また、同期間において、海外において製造された殺菌灯を有する電気消毒器を輸入する事業者が法に違反していることを確認した件数は一件であり、この違反に対して行政指導及び行政処分を行った件数は、それぞれ一件及び零件である。

七について

法第二条第一項並びに電気用品安全法施行令(昭和三十七年政令第三百二十四号)第一条及び別表第二第九号(十五)の規定により、殺菌灯を有する電気消毒器は、法の規定の適用を受ける電気用品の一つとされていることから、殺菌灯を有する電気消毒器を構成する「紫外線ランプ及び殺菌灯」については、法の規定の適用を受ける。一方、六についてでお答えしたとおり、殺菌灯を有する電気消毒器については、技術基準に関し、通知により、通常の使用状態において光線が直接外部に漏れない構造であるものについてのみ解釈を明確化しているところ、政府としては、現在、外部に向けて光線を照射することを目的としたものについても解釈を明確化することを検討しているところである。

政府としては、引き続き法に基づく適切な対応に努めるとともに、殺菌灯を有する電気消毒器を構成しない「紫外線ランプ及び殺菌灯」の規制の在り方についても、事故の発生状況等も踏まえつつ、必要に応じ、検討してまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×1承知していない ×2検討してまいりたい ×3個別の事案 ×3

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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