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加熱式たばこの成分表示やエビデンス収集に関する質問主意書

衆議院 第211回 第68号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×1

提出者
立憲民主党・無所属
提出日
2023年5月26日
内閣転送 2023年5月31日
答弁書受領日
2023年6月6日
提出から11日
答弁の項目数
5
質問 1,500字/答弁 1,396字

質問本文

改正健康増進法によって、原則屋内禁煙などたばこを取り巻く環境は劇的に変わった。たばこをやめる人も増えた一方、周囲に極力迷惑をかけずに吸い続けたいという志向から、加熱式たばこへ移行する人も増えている。日本たばこ協会の販売統計から試算したところによると、たばこ販売全体に占める加熱式たばこのシェアは三十%を超えている。

この加熱式たばこが最初に販売されたのは、平成二十六年十一月といわれている。この間、機種が増えて、シェアが上がってきているにもかかわらず、健康への影響や受動喫煙の有無などについて、研究が進んでいない。燃焼させる紙巻たばこには必ず記載されているニコチンとタールの量について、加熱式たばこは記載がされていない。しかしパッケージには「加熱式たばこの煙(蒸気)は、子供の健康への影響が否定できません。」という曖昧な表記が記載されている。

政府は、加熱式たばこを法令上、たばこ事業法における喫煙用の「製造たばこ」と位置づけており、また「パイプたばこ」に分類し課税を行っていることから、健康への影響を調査しエビデンスを示す必要があると考え、以下、政府の見解を質問する。

一 財務省告示により、「パイプたばこ」は測定が著しく困難としてタール量及びニコチン量の測定値の表示を除外している。また政府は令和二年五月八日、参議院の地方創生及び消費者問題に関する特別委員会における答弁で「近年新たに開発された製品で、いまだ標準的な測定方法も確立されておらず、ニコチン量等の表示を義務付けすることは難しい」という内容の答弁を行っている。しかし、最初の加熱式たばこの販売から間もなく十年を迎え、シェアが三十%を超えるほどの使用者がいる加熱式たばこに対し、このまま成分表示を行わずに放置することは行政の不作為と考えるが、見解を伺う。

二 ニコチンやタール等の含有量が分からない現状でありながら、「子供の健康への悪影響」、「発がん性物質」、「あなたの健康への悪影響」といった警告がたばこの箱に記されている。この警告の根拠となる論文やデータについて、政府の把握するところを伺う。

三 健康増進法の改正により、多数の者が利用する施設等における喫煙の禁止等が定められた。経過措置として、加熱式たばこは原則屋内禁煙としながらも、喫煙室内で飲食等も可としており、紙巻たばこよりも柔軟な対応を示している。加熱式たばこの副流煙の健康被害について、何を根拠にどのような影響があると判断して喫煙室内の飲食を可としているのか、政府の見解を伺う。

四 ニコチンを含有する電子たばこ(Vapeなど)については、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の適用を受けて、機器の製造・販売等について厚生労働大臣の許可制となっている。一方で、加熱式たばこの機器の製造・販売等については、たばこ事業法の対象となり許認可は不要となっている。このため、サードパーティによる互換品が流通している。健康への悪影響が否定できないと言われている加熱式たばこを吸引するための機器に対して規制が設けられておらず、使用機器によるバラつきやその影響について何ら対策がとられていない現状について、政府の見解を伺う。

五 これまで述べたとおり、加熱式たばこは統一的な測定方法が確立されていないが、ニコチンやタール以外の有害物質が含まれているという研究もみられる。今後、加熱式たばこの健康への影響や、副流煙による受動喫煙の影響について、政府は統一的な測定方法を確立し、エビデンスを基に数値やデータを公表すべきと考えるが、政府の見解を伺う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねについては、加熱式たばこは近年新たに開発された製品であるところ、加熱式たばこのニコチン量等の標準的な測定方法は国際的にも確立されていないことから、現時点においては、加熱式たばこのニコチン量等の表示を義務付けることは困難であり、「行政の不作為」との御指摘は当たらないと考えている。現在、国際標準化機構において加熱式たばこのニコチン量等の測定方法について検討が進められているところであると承知しており、同機構における議論の進展を踏まえ、加熱式たばこのニコチン量等の表示の義務付けの要否について、今後、検討してまいりたい。

二について

御指摘の「警告」の文言については、平成三十年十一月六日及び同年十二月二十八日に開催された財政制度等審議会たばこ事業等分科会における議論を経て決定したものであり、お尋ねの「警告の根拠となる論文やデータ」については、「喫煙の健康影響に関する検討会報告書」(平成二十八年八月三十一日厚生労働省公表)において示されている「たばこと疾患等との因果関係の判定結果」等を参考にしている。

三について

御指摘の「紙巻たばこ」については、受動喫煙による健康影響が明らかであることから、健康増進法(平成十四年法律第百三号)第三十三条第三項第一号に規定する喫煙専用室における飲食を禁止している。一方、加熱式たばこについては、現時点までに把握している科学的知見によれば、加熱式たばこの受動喫煙による長期的な健康影響を予測することは困難であることから、加熱式たばこのみ喫煙することができる場所である健康増進法の一部を改正する法律(平成三十年法律第七十八号)附則第三条第一項の規定により読み替えて適用する健康増進法第三十三条第三項第一号に規定する指定たばこ専用喫煙室においては、飲食について特段の制限を設けないこととしている。ただし、世界保健機関において、加熱式たばこに対する一定の規制が必要であると判断していることや、加熱式たばこについては、その主流煙に一定程度のニコチン等を含有することも踏まえ、望まない受動喫煙を防止する観点から、同法第二十九条第一項に規定する喫煙禁止場所では加熱式たばこの喫煙を禁止している。

四について

お尋ねの「健康への悪影響が否定できないと言われている加熱式たばこを吸引するための機器」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、現時点で、御指摘の「使用機器によるバラつき」による将来の健康影響が生じ、又は生ずるおそれがあるとの科学的知見はないものと承知しており、このため、加熱式たばこを吸引するための機器に対する規制は行っていない。

五について

お尋ねの「加熱式たばこの健康への影響や、副流煙による受動喫煙の影響」についての「統一的な測定方法」の具体的に意味するところが明らかではないことから、お答えすることは困難である。また、お尋ねの「エビデンスを基に数値やデータを公表すべき」については、平成二十九年度以降、厚生労働科学研究費補助金等により加熱式たばこの主流煙に含まれる成分の分析等の研究を継続的に実施しており、その結果について厚生労働省等のホームページにおいて公表しているところであり、引き続き、加熱式たばこについて、御指摘の「健康への影響」や「副流煙による受動喫煙の影響」も含め、科学的知見の収集及び公表に努めてまいりたい。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×2検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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