ことばで探す › 衆議院 第212回
米海兵隊第三一海兵遠征隊の運用等に関する質問主意書
衆議院 第212回 第79号お答えすることは困難 ×1
質問本文
米軍普天間飛行場に配備されているオスプレイやヘリコプターなどは沖縄配備の第三一海兵遠征隊(以下「三一MEU」という。)の運用を支援する任務があるとされている。普天間飛行場の危険性除去を追求するためには、同飛行場配備の航空機の運用を把握することは必要不可欠な前提条件と認識しており、その中でも「三一MEU」の運用を理解することが普天間飛行場の問題を解決する上で重要であると考える。
ついては、以下の事項を質問する。
一 「三一MEU」は、長崎県佐世保市の米海軍佐世保基地配備の強襲揚陸艦に乗艦してアジア太平洋地域などへ展開する遠征を行っている。
1 これらの遠征を含む「三一MEU」の運用実態について政府の把握するところを示されたい。
2 これらの遠征の期間(平均月数)について政府の把握するところを示されたい。なお、通常、世界に七個ある米海兵隊のMEU(キャンプ・ペンドルトンとキャンプ・レジューンにそれぞれ三個、沖縄に一個)による遠征は六か月単位といわれているが、政府の認識を示されたい。
3 「三一MEU」の遠征に帯同する普天間飛行場所属の航空部隊の編制について、�@機種、機数(オスプレイ、その他のヘリコプターの別)、�Aどのような活動を行っているのか、それぞれ示されたい。これらについて、政府が把握していないのであれば、その理由を示されたい。
4 他方、「三一MEU」の遠征に帯同しない普天間飛行場所属のオスプレイ、ヘリコプターなどはその間、どこで、どのような活動を行っているのか示されたい。もし、政府が把握していないのであれば、その理由を示されたい。
5 普天間飛行場配備のオスプレイ、ヘリコプターは平均的に何機が稼働可能な状態であり、そのほかはメンテナンスなどで稼働できない状態なのか、その状況を示されたい。稼働可能な割合、いわゆる「ミッション達成率(Mission Capable Rate=MC率)」を示されたい。
6 米海兵隊専門誌「Marine Corps Times」の二〇一九年六月の記事によれば、オスプレイのMC率は六十%である。これを基に推定すると、普天間飛行場に配備されているオスプレイ二十四機のうち、運用可能な機数は約十四機となる。この推定の妥当性について政府の見解を示されたい。もし、陸上自衛隊木更津駐屯地でオスプレイの整備機能を提供する政府が、MC率等これらの状況を把握していないのであれば、その理由を示されたい。
二 普天間飛行場に配備される航空部隊の訓練等について
1 政府が、沖縄の負担軽減策として実施しているオスプレイなどの飛行訓練の本土移転の実績について、再編計画が調整された二〇一二年以降の実績を示されたい。
2 普天間飛行場に配備される航空部隊(オスプレイ、ヘリコプターなど)の活動は、主に、�@パイロットの飛行訓練と、�A沖縄県内に配置されている海兵隊の地上戦闘部隊や補給部隊、司令部などとの連携訓練の二つであるとされるが、政府の認識を示されたい。もし、政府が把握していないのであれば、その理由を示されたい。
3 2の�Aで示した連携訓練に必要な航空機の機種と機数を示されたい。もし、政府が把握していないのであれば、その理由を示されたい。
4 政府は、普天間飛行場所属の海兵隊航空部隊は沖縄県内に配置される海兵隊の地上戦闘部隊や補給部隊、司令部機能(以下、これらをあわせて「各種部隊」という。)と近傍に所在する必要があると説明してきた。他方、政府は、沖縄の負担軽減策としての訓練移転を進めている。今後、訓練移転をさらに増やし、最終的に飛行訓練の全てを県外に移転することが論理的、技術的に可能と考えるのか、政府の見解を示されたい。
5 航空部隊と各種部隊を近傍に配置できる場所が沖縄以外に探せるなら、それら部隊を全て沖縄県外に移転することも可能と考えるが、政府の見解を示されたい。
三 地理的優位性について、政府は「沖縄は、米本土やハワイ、グアムなどに比べて東アジアの各地域と近い位置にある」ためと説明している。米本土などと比較するのであれば、日本列島の大部分が同じ条件となると考えるが、沖縄だけの優位性として説明する理由を示されたい。
四 なぜ、普天間飛行場の県外移転は不可能と考えるのか。また、「三一MEU」の運用実態を踏まえた上で判断しているのか、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1から5まで及び6の後段並びに二の2及び3について
お尋ねは、米軍の運用に関することであり、政府としてお答えすることは差し控えたい。
一の6の前段について
個々の報道を前提としたお尋ねについて、政府としてお答えすることは差し控えたい。
二の1について
平成二十八年九月一日の日米合同委員会の合意に基づき、平成二十九年以降、普天間飛行場に所在する回転翼機、ティルト・ローター機等の訓練場所を沖縄県以外の日本国内へ移転する取組の実績として、実施期間、訓練場所及び機数をお示しすると、次のとおりである。なお、平成二十八年以前においては、当該取組は行われていない。
平成二十九年三月六日から同月十七日まで 関山演習場及び相馬原演習場 六機
同年八月十日から同月二十八日まで 北海道大演習場 十機
同年十二月八日から同月二十日まで 大矢野原演習場 四機
平成三十年二月十五日から同年三月二日まで 王城寺原演習場 四機
同年十二月七日から同月十九日まで 日出生台演習場 四機
平成三十一年二月四日から同月十五日まで 饗庭野演習場 四機
令和元年十二月一日から同月十三日まで 饗庭野演習場及び国分台演習場 四機
令和二年一月十八日から同月三十日まで 大矢野原演習場及び霧島演習場 四機
同月二十二日から同年二月八日まで 北海道大演習場 六機
同年十月二十六日から同年十一月五日まで 臥蛇島 四機
同年十二月七日から同月十八日まで 関山演習場及び相馬原演習場 六機
令和三年七月十四日から同月二十四日まで 三沢対地射爆撃場 十機
同年十二月四日から同月十七日まで 王城寺原演習場、岩手山演習場及び矢臼別演習場 十八機
令和四年三月四日から同月二十五日まで 東富士演習場 八機
同年十月一日から同月十四日まで 矢臼別演習場、上富良野演習場、然別演習場及び計根別場外着陸場 十六機
同年十一月十日から同月十九日まで 相浦駐屯地、奄美駐屯地及び徳之島 四機
令和五年二月十六日から同年三月十二日まで 日出生台演習場及び徳之島 十五機
同年十月十四日から同月三十一日まで 日出生台演習場、十文字原演習場及び霧島演習場 四機
二の4について
お尋ねの「飛行訓練の全て」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、また、必要な訓練環境等について米軍等と様々な検討を要するものであるため、一概にお答えすることは困難である。
二の5、三及び四について
普天間飛行場の移設については、過去に、沖縄県外を移設先とする様々な案を含め検討を行ったが、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、沖縄に駐留する米海兵隊(以下「在沖縄海兵隊」という。)を含む在日米軍全体のプレゼンスを低下させることはできないこと、米国本土、ハワイ等と比較して、東アジアの各地域に近い位置にあると同時に、我が国の周辺諸国との間に一定の距離を置いているという利点を有し、また、南西諸島のほぼ中央にあり、我が国のシーレーンに近いなど、安全保障上極めて重要な位置にあること、司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊を統合した組織構造を有し、優れた機動性及び即応性により、幅広い任務に対応可能な第三十一海兵機動展開隊をはじめとする米海兵隊の特性及び機能を損なうことができないこと、同飛行場の危険性を一刻も早く除去する必要性があること等、様々な点を総合的に勘案した結果、キャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に代替施設を建設する現在の計画が、同飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策との結論に至ったものであり、在沖縄海兵隊の沖縄県外への一括移転については、一般的には、沖縄ほどの地理的優位性が認められないといった問題点があるものと認識している。