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社会保障分野における公定価格の地域区分に関する質問主意書

衆議院 第217回 第150号趣旨が明らかではない ×1

提出者
国民民主党・無所属クラブ
提出日
2025年4月16日
内閣転送 2025年4月21日
答弁書受領日
2025年4月25日
提出から9日
答弁の項目数
3
質問 1,376字/答弁 1,810字

質問本文

産業別に見て低賃金にあるいわゆるエッセンシャルワーカーの、人材確保・離職の防止のために処遇改善を行うことは重要であり、各自治体、事業者が様々な支援策を打ち出している。

先般の検討の結果、令和七年度の改定が見送られることとなった案は、社会保障分野における公定価格の地域区分の改定において、市町村単位から都道府県単位と広域化するもので、とりわけ東京二十三区の隣接自治体に大きな負担が及ぶことが想定された。至近に高処遇の環境があれば人材がそちらを選択することは必至であり、地域区分に関する制度設計によって人材確保の公平性を欠く状態が生み出されたことで、一部自治体が疲弊しているのは従前からの課題であったが、先般の検討時に大括りにしようとしたことで、その不合理な差は拡大していくのではないかとの懸念が残ったと考える。

交通網が発達しベッドタウンとして位置する首都圏の自治体は、事実上東京の経済圏に組み込まれており、私の地元である千葉県を例に挙げれば、千葉県は南北に長く、県内の各経済圏の間には給与水準等の面で大きな隔たりがある。また、浦安市・市川市など東京と隣接した自治体は、例えば浦安市の平均給与は東京二十三区で十一位の豊島区と十二位の江東区の間に位置するように、物価、地価、賃料、平均給与などを比較しても東京と同一の生活圏を構成していると考える。

社会保障分野における公定価格の地域区分広域化の留意点について、広域化することで県内の市町村での不均衡の解消が図られる一方で、一部では県外の隣接する市町村との差が現行よりも拡大するという状況が見られると承知しているが、制度を変えようとするときはその狭間で改悪となってしまう対象への手当てを十分に行うべきであると考える。地域区分の見直しを行った場合、自治体によっては地域の実情を反映しないまま一方的な賃下げとなってますます人材確保が困難となり、東京一極集中が加速する懸念がある。また、特に東京都下において地域区分を高水準に一本化したことにより等級が大幅に跳ね上がる自治体や、賃金構造基本統計調査(当該地域住民の平均給与ではなく当該地域の民間給与)に準拠したことで、高賃金の企業を有する一部自治体が突出して高い等級になるなど、補正ルールも整合性を欠いていると考える。公定価格の在り方は、多くの働く人たちの、日々のモチベーション、労働への誇りにつながるものであり、また事業者の撤退・縮小に直接的な影響を与えるものであることを付言し、以下、政府に対し質問する。

一 公定価格の地域区分を市町村単位から都道府県単位へと広域化することで、社会保障分野のきめ細やかさが損なわれ、東京二十三区と隣接する自治体は人材確保や事業継承に直接的な打撃を受けることとなると考える。そのことへの受け止めと今後の改善策をそれぞれどのように考えるか。

二 介護分野は隣接地特別ルールが追加で設けられているが、保育分野ではそれらの手当てがなされていない。ベッドタウンだからこそ共働き子育て世帯が多い首都圏の自治体にとって、保育士確保が今以上に難しくなることは死活問題であると考える。

1 政府はその点についてどのように考え、どのように改善を図るのか。

2 地域区分の見直しによって影響を受ける地域への加算割合アップの方針はあるか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の社会保障分野におけるお尋ねの「受け止め」については、例えば、保育分野において、令和七年四月二日の衆議院厚生労働委員会において、政府参考人が「令和六年の人事院勧告を踏まえた保育分野の地域区分の対応につきましては、仮に今回の人事院勧告をそのまま当てはめた場合には、都道府県単位に広域化することで県内の隣接する市町村との不均衡の解消が図られる一方で、一部では、例えば、県外の隣接する市町村との差が現行よりも拡大する、・・・このような課題がございますので、・・・引き続き、見直し方法について丁寧に議論を進めていくこととしたところでございます。・・・引き続き、自治体を始めとする関係者の御意見を伺い、・・・丁寧に検討を進めてまいります。」と答弁しているところ、介護分野も含め、当該課題があると考えており、御指摘の「地域区分」の見直しについては、丁寧に議論及び検討を進めていく必要があると考えている。

また、お尋ねの「今後の改善策」については、例えば、保育分野においては、令和六年十二月十九日の第八回子ども・子育て支援等分科会において、「公定価格における地域区分に関する対応」の「検討に当たっての留意点」として、「国として統一的かつ客観的なルールの必要性及び他の社会保障分野の制度との整合性(国家公務員・地方公務員の支給割合の地域区分に準拠する必要)」、「都道府県単位に広域化することで県内の隣接する市町村との不均衡の解消が図られる一方で、一部では県外の隣接する市町村との差が現行よりも拡大するという状況が見られる」といった「県境等を中心とした隣接した市町村等の級地格差への対応」及び「介護報酬改定の地域区分の見直し内容を踏まえて設定している、従前の補正ルールの取扱い」が確認されたところであり、こうした留意点も踏まえながら、必要な財源の確保と併せて、こども家庭審議会の意見も聴きながら、今後検討することとしている。また、介護分野においては、同月二十三日の第二百四十三回社会保障審議会介護給付費分科会において、「地域区分について」の「今後の対応について」として、「次期介護報酬改定に向けて市町村の意向を確認しつつ、地域区分のあり方について検討を進めること」が確認されたところであり、「公平性・客観性を担保する観点から、原則として、地域における民間の賃金水準を反映して設定されている公務員・・・の地域手当に準拠しており、隣接地域とのバランスを考慮して公平性を確保すべきと考えられる場合には、自治体の意向を踏まえた上で介護報酬改定の際に特例を設けることで適用する級地の見直しを行っている」との「基本的な考え方」を踏まえ、今後検討することとしている。

二の1について

お尋ねについては、令和六年五月二十八日の参議院内閣委員会、厚生労働委員会連合審査会において、加藤内閣府特命担当大臣(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画)(当時)が「公定価格の地域区分につきましては、国家公務員や地方公務員の地域手当における地域区分に準拠することを基本としながら、介護報酬改定における地域区分の見直しも参考に、補正ルールを設けるなど改正をしてきた経緯がございます。今年度より、令和三年度介護報酬改定の地域区分の見直し内容を踏まえ、現在の補正ルール適用後の地域区分を前提に、隣接する地域の状況に基づく補正ルールを新たに追加したところでございます。・・・令和六年度介護報酬改定における地域区分の緩和措置、これにつきましては承知しておりますが、令和六年度の公定価格にはまだ反映ができておりません。他方で、・・・国家公務員の地域区分については、現在、人事院において級地区分の設定を広域化する方向で検討が進められているものと承知をしておりまして、そちらの動向も踏まえながら検討をしてまいります。」と答弁しているところ、必要な財源の確保と併せて、こども家庭審議会の意見も聴きながら、今後検討することとしている。

二の2について

御指摘の「見直しによって影響を受ける地域への加算割合アップの方針」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、保育分野における御指摘の「地域区分」については、一について及び二の1についてで述べたとおり、今後検討することとしており、現時点において、具体的な方針を決定しているわけではない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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