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弁護士法に基づく弁護士会照会に対する電気通信事業者の契約者情報開示に関する質問主意書
衆議院 第217回 第213号趣旨が明らかではない ×3個別の事案 ×1
質問本文
令和七年四月十日の衆議院総務委員会で私が行った質疑において、政府参考人より、「通信事業者が保有する契約者情報については、弁護士法に基づく弁護士会照会により開示されている例があると承知しているところでございます。この点につきましては、総務省等が定める電気通信事業における個人情報等の取扱いに係るガイドライン及びその解説におきまして、弁護士会照会により個々の通信とは無関係の契約者情報を開示することは電気通信事業法が定める通信の秘密を侵害するものではないと示されているところでございます。」との答弁がなされた。この答弁を踏まえ、以下質問する。
一 弁護士法第二十三条の二第二項の規定に基づく弁護士会照会による情報開示請求が、電気通信事業法が定める通信の秘密を侵害しないものである場合、請求を受けた情報を電気通信事業者が開示することに制度的・法的障害はないという理解でよいか。
二 弁護士法第二十三条の二第二項の規定に基づく弁護士会照会に応じ、電気通信事業者がその保有する契約者情報を開示することに対する制度的・法的障害がないということについて、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社のようないわゆるアクセスプロバイダであっても、LINEヤフー株式会社、X Corp.、Meta Platforms,Inc、Google LLCのようないわゆるコンテンツプロバイダであっても相違ないという理解でよいか。
三 一の場合において、制度的・法的障害がないにもかかわらず、弁護士会照会を受けた電気通信事業者が契約者情報を開示しないことは、その契約者が発信した情報によって権利を侵害された者またはその者の代理人弁護士もしくは弁護士会照会の主体である弁護士会に対する不法行為となり得るか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「制度的・法的障害」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十八年十月十八日最高裁判所第三小法廷判決において、弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第二十三条の二第二項に基づく照会(以下「弁護士会照会」という。)「を受けた公務所又は公私の団体は、正当な理由がない限り、照会された事項について報告をすべきもの」と判示されているところ、お尋ねの「場合」においても、一般論として、弁護士会照会に対して報告をすることにより契約者等の権利利益を不当に侵害するなど、当該報告をすることを拒絶する正当な理由がある場合には、弁護士会照会を受けた電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第五号に規定する電気通信事業者(以下「電気通信事業者」という。)が報告をすることは適当ではないと考えている。
二について
お尋ねの「制度的・法的障害」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「アクセスプロバイダ」や「コンテンツプロバイダ」を含め電気通信事業者が弁護士会照会に対して報告をすることについては、一についてで述べたとおりである。
三について
お尋ねの「制度的・法的障害」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十八年十月十八日最高裁判所第三小法廷判決において、弁護士会照会「を受けた公務所又は公私の団体は、正当な理由がない限り、照会された事項について報告をすべきもの」と判示されているところ、一でお尋ねの「場合」に弁護士会照会に対して報告をすることを拒絶した場合における、お尋ねの「権利を侵害された者」及び「代理人弁護士」に対する不法行為の成否については、個別具体的な事案に応じて裁判所において判断されるものと考えている。また、当該場合における「弁護士会照会の主体である弁護士会」に対する不法行為の成否については、同判決において、弁護士会照会「に対する報告を拒絶する行為が、」弁護士会照会「をした弁護士会の法律上保護される利益を侵害するものとして当該弁護士会に対する不法行為を構成することはない」と判示されているものと承知しており、このことは、弁護士会照会を受けた者が電気通信事業者である場合にも当てはまるものと考えている。