ことばで探す › 衆議院 第217回
金融経済教育推進機構が掲げた重要業績評価指標に関する質問主意書
衆議院 第217回 第229号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
金融経済教育推進機構(J−FLEC)は岸田政権(当時)が掲げた資産所得倍増プランの目玉のひとつとして、昨年官民一体で設立された認可法人である。J−FLECの事業は、金融経済教育を通じて国民の安定的な資産を形成するといった、国民にとって非常に関心の高い事業であり、その必要性と重要性は十分に認められるものであると考える。
金融リテラシーについては、二〇二四年十月に解散した金融広報中央委員会が三年に一度、十八歳以上七十九歳以下の個人を対象に、お金や金融に関する知識あるいは行動の特徴を把握するためにアンケート調査を実施している。直近の二〇二二年に実施された調査よると、金融経済教育を行うべきと思うと回答した者が約七十二%存在する一方、学校、大学、勤務先において金融経済教育を受ける機会があったものの、それを受けたと認識している者の割合は全体の約七%にとどまっている。この後者の調査項目は、日米比較が可能な項目になっており、米国の場合は約二十%と、我が国の数字が大きく劣後する状況となっている。
だからこそ、金融経済教育を多くの人に届けるべく、J−FLEC自身がKPI(重要業績評価指標)・目標として、講師派遣における「年間実施回数一万回」および「年間参加人数七十五万人」を掲げたことは公表資料のとおりである。
しかしながら、二〇二四年度における第三四半期(設定期間の七十五%)が経過した時点における、KPIの達成状況は年間実施回数三千七百回(達成率三十七%)および年間参加人数二十二万五千百九十一人(達成率三十%)と大幅に未達の状況となっている。なお、J−FLECには国民が収めた税金が原資の一部となっている政府予算から、一億五千万円の補助金が投入されている。
これらのことについて次の質問をする。
一 金融庁から示された年間の講師派遣の実施回数見込みは四千八百十二回であるが、二〇二四年度の確定回数および年間参加人数の確定数をそれぞれ可能な限り示されたい。確定していないのであれば、把握している見込み数をそれぞれ示されたい。
二 二〇二四年度のKPI・目標に対する実績は半数程度の達成率である。KPI・目標に対して大幅に未達となった理由をどのように考えるか、政府の認識を問う。
三 二〇二五年度のKPI・目標
1 J−FLECの二〇二五年度事業計画が公表されており、KPI・目標については昨年度と同数の年間実施回数一万回と年間参加人数七十五万人を目標として掲げている。二〇二四年度は大幅にKPI・目標未達であった結果を踏まえ、何を改善し、どのような施策を新たに追加することでKPI・目標達成を成し遂げさせるのか、政府における具体的な監督計画を示されたい。
2 国からの補助金一億五千万円の中でも、職域向け講師派遣事業費に最も多くの予算が割り当てられている。また、令和七年四月四日の衆議院財務金融委員会において、加藤大臣より「より多くのイベントやセミナーを開催できるよう、金融機関、企業、教育機関、地方公共団体、さらに、今労働組合のお話もしていただいたと思いますが、様々な団体に対して共催などの働きかけを行っていくこととしております。」という答弁がなされている。大臣の発言を踏まえ、J−FLECは、KPI・目標達成に向けて二〇二五年度に企業へ何社、教育機関へ何校、地方公共団体や労働組合へ何団体に依頼を出す計画であるのか、政府の把握するところをそれぞれ可能な限り示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの金融経済教育推進機構(以下「J−FLEC」という。)における令和六年度の講師派遣並びにその主催し、又は共催するセミナー、講座及びイベント(以下「講師派遣等」という。)の実施回数は、四千八百八十七回であり、当該講師派遣等に係る参加人数は、三十一万千二百四人であると承知している。
二について
J−FLECにおいては、適切な金融サービスの利用等に資する金融又は経済に関する知識を習得し、これを活用する能力の育成を図るための教授及び指導(以下「金融経済教育」という。)を一刻も早く全国に行き渡らせるために、あえて野心的な目標を設定の上、当該目標を達成するために、令和七年三月三十一日時点で、金融経済教育の担い手である「J−FLEC認定アドバイザー」について千二百三十六名の認定を行うなど必要な体制の整備を行ってきたが、J−FLECが令和六年四月に設立されたばかりであり、その活動が国民に十分には知られていないため、J−FLECによる講師派遣等の利用状況が低調であったことが、お尋ねの理由であると考えている。
三の1について
お尋ねの「監督計画」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「KPI・目標達成」に向けて、J−FLECは、その具体的な活用事例も含めて講師派遣の周知・広報を行うとともに、各種団体に対するセミナー等の共催の働きかけを強化することとしていると承知している。
政府としては、御指摘の「KPI・目標達成」にも資するよう、金融経済教育の機運を醸成するとともに、J−FLECの周知に努めることとしており、各地域において、J−FLEC、地方公共団体及び金融機関等と連携したイベントの開催や、都道府県知事に対する地域の金融経済教育の充実に向けた協力の依頼を行っていく考えである。
三の2について
お尋ねについては、J−FLECにおいては、関係省庁や民間団体等とも連携しながら、令和七年度に、約二万五千の企業、約二千八百の学校及び教育委員会、約千七百の地方公共団体並びに約三万六千の労働組合に対し、J−FLECによる講師派遣の利用について依頼を行う計画であると承知している。