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金融経済教育推進機構が掲げる重要業績評価指標の進捗に関する質問主意書
衆議院 第219回 第92号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×2
質問本文
金融経済教育推進機構(J−FLEC)は岸田政権(当時)が掲げた資産所得倍増プランの目玉のひとつとして、昨年、官民一体で設立された認可法人である。J−FLECの事業は、金融経済教育を通じて国民の安定的な資産を形成するといった国民にとって非常に関心の高い事業であり、その必要性と重要性は十分に認められるものであると考える。
金融経済教育を多くの人に届けるべく、J−FLEC自身がKPI(重要業績評価指標)・目標として、講師派遣における「年間実施回数一万回」及び「年間参加人数七十五万人」を二〇二四年度及び二〇二五年度に掲げたことは公表資料のとおりである。
二〇二四年度におけるKPIの年間達成状況は、年間実施回数四千八百八十七回(達成率四十八・九%)及び年間参加人数三十一万千二百四人(達成率四十一・五%)であり、残念ながら大幅に目標未達成となった。この結果を踏まえ、令和七年四月四日の衆議院財務金融委員会において、加藤財務大臣(当時)より「J−FLECにおいては、二〇二五年の年間KPIの達成に向けて、より多くの方々に講師派遣を利用いただけるよう、様々な団体に対して共催などの働きかけを行っていくこととしております。幅広い層に対して質の高い金融経済教育が提供できるよう、J−FLECの取組を金融庁としてもしっかり後押しをしてまいります。」との発言があった。しかしながら、二〇二五年九月末KPI実績は、前年同期間比で実績割れをしている状況である。
これらのことについて次の質問をする。
一 答弁書(内閣衆質二一七第二二九号)において「御指摘の「KPI・目標達成」に向けて、J−FLECは、その具体的な活用事例も含めて講師派遣の周知・広報を行うとともに、各種団体に対するセミナー等の共催の働きかけを強化することとしていると承知している。政府としては、御指摘の「KPI・目標達成」にも資するよう、金融経済教育の機運を醸成するとともに、J−FLECの周知に努めることとしており、各地域において、J−FLEC、地方公共団体及び金融機関等と連携したイベントの開催や、都道府県知事に対する地域の金融経済教育の充実に向けた協力の依頼を行っていく考えである。」との答弁がなされていたが、二〇二五年九月末KPI実績は、前年同期間比で実績割れをしている。政府は昨年度のKPI大幅未達の反省を踏まえ、今年度の取組方針を指導したものだと理解しているが、KPI達成率が改善するどころか悪化していることに対する政府としての見解を示されたい。
併せて、二〇二五年九月末時点実績において、J−FLEC、地方公共団体及び金融機関等と連携したイベントを何件開催したのか、また何人の都道府県知事に対して金融経済教育の充実に向けた協力の依頼を行ったのかを示されたい。
二 答弁書(内閣衆質二一七第二二九号)において「J−FLECにおいては、関係省庁や民間団体等とも連携しながら、令和七年度に、約二万五千の企業、約二千八百の学校及び教育委員会、約千七百の地方公共団体並びに約三万六千の労働組合に対し、J−FLECによる講師派遣の利用について依頼を行う計画であると承知している。」との答弁がなされたが、二〇二五年九月末時点実績における各組織への依頼件数及び各組織における講師派遣の利用率を可能な限り示されたい。
三 令和七年四月四日の衆議院財務金融委員会において、政府参考人より「J−FLECにおいては、ギャンブルと投資が異なること、投資は短期で売買を繰り返すのではなくて、長期、積立て、分散の重要性、ここら辺のことを周知をしていくということでございます。これを踏まえまして、本年三月二十一日に閣議決定されましたギャンブル等依存対策推進基本計画を踏まえまして、J−FLECの出張授業で利用可能な教材にこの点を組み入れるということを予定しております。」との答弁がなされたが、現時点におけるJ−FLECによるギャンブル等依存症対策の取組内容を示されたい。
四 J−FLECの設立に係る事業費を含め、これまでJ−FLECへ政府から投入された金額を、例えば「金融経済教育推進機構に必要な経費」といったような形で項目ごと及び年度ごとに示されたい。
五 二〇二五年の年間KPIの達成に向け、J−FLECは上半期実績を踏まえ、どのように行動するのか、目標達成に向けた新たな取組等、政府として把握している内容を具体的かつ定量的に示されたい。併せて、政府としてどのように後押しをするのか、具体的な内容及び見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
令和七年度において、金融経済教育推進機構(以下「J−FLEC」という。)における令和七年九月末時点の講師派遣並びにその主催し、又は共催するセミナー、講座及びイベント(以下「講師派遣等」という。)の実施回数は、二千七十六回であり、当該講師派遣等に係る参加人数は、十万五千七十三人であると承知している。
お尋ねの「見解」については、令和六年度においては、J−FLECが業務を本格的に開始する前の令和六年四月から同年七月までの間における講師派遣等に係る実施回数及び参加人数は、金融庁及び関係団体のそれぞれの実績値を集計したものであり、同年度の九月末時点の数値と先に述べた令和七年度の九月末時点の数値とを比較することは適当ではないと考えている。しかしながら、講師派遣等の実施回数及び参加人数のいずれも依然として低い水準にとどまっており、引き続き、講師派遣等の周知及び広報を行うことが重要と考えている。
また、令和七年四月から同年九月までの間に、お尋ねの「イベント」を三件開催し、お尋ねの「依頼」を十七人の都道県知事に対して行った。
二について
お尋ねの「依頼件数」については、関係省庁等を通じて依頼を行っていることなどから、年度途中での集計は行っていないと承知しているため、お答えすることは困難である。また、お尋ねの「各組織における講師派遣の利用率」については、その意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。
三について
J−FLECにおいては、J−FLECの講師派遣において使用する標準的な講義資料において、従来から、御指摘の答弁における「長期、積立て、分散」による投資の重要性を記載していたところであるが、令和七年九月には、ギャンブル等と投資とは異なることや、いわゆる「オンラインカジノ」に関する注意喚起を新たに盛り込む改訂を行うとともに、J−FLECが認定するアドバイザーに対し、ギャンブル等依存症対策に関する研修動画の提供を行っていると承知している。
四について
お尋ねの「J−FLECへ政府から投入された金額」の意味するところが必ずしも明らかではないが、J−FLECに対して、令和五年度において、「金融経済教育推進機構の設立に際しての出資金」として十億七百二十九万六千円を、令和六年度において、「金融経済教育推進事業費補助金」として九千五百八十四万六千八百十三円を、それぞれ支出している。なお、令和七年度においては、同年度予算において、「金融経済教育推進事業費補助金」として、一億五千万円を計上している。
五について
お尋ねについては、J−FLECにおいては、令和七年度における御指摘の「KPIの達成」に向け、新たな取組として、令和七年十一月に、時間や場所を問わず、適切な金融サービスの利用等に資する金融又は経済に関する知識を習得し、これを活用する能力の育成を図るための教授及び指導(以下「金融経済教育」という。)を受けることができるオンラインの教材の提供を開始するとともに、地方支分部局を含む各府省庁、地方公共団体、企業等を対象に当該教材も利用して講師派遣の積極的な周知及び広報に取り組むこととしていると承知している。また、オンラインでの情報発信を行う事業者との連携により、イベントと同様に楽しみながら学ぶことができる動画の制作と配信に向けて準備を進めるとともに、各地の関係団体が取り組むJ−FLECの認知度の向上等に関する広報活動の好事例を当該関係団体の間で相互に共有することも推進していると承知している。
政府としては、御指摘の「KPIの達成」にも資するよう、金融経済教育の機運を醸成するとともに、J−FLECの周知に努めることとしており、引き続き、各地域において、J−FLEC、地方公共団体及び金融機関等と連携したイベントの開催や、都道府県知事に対する地域の金融経済教育の充実に向けた協力の依頼を行っていく考えである。